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登録販売者がドラッグストアで差をつける紫外線対策入門 日焼け止めの選び方と接客トーク完全ガイド【現役店長解説】

登録販売者がドラッグストアで差をつける紫外線対策入門 日焼け止めの選び方と接客トーク完全ガイド【現役店長解説】

すっかり暖かくなりドラッグストアでも日焼け止めの需要が増えてきいると思います。
皆さんの店舗でも入口やレジ前、化粧品売場のエンド陳列に気合いを入れているのではないでしょうか。

日焼け止めは接客機会が多い反面、「SPF50+が効果が高い」「でもどの商品も『SPF50+』という表記で何が違うのだろう?」と思うことが多いはずです。
本部の推奨品を紹介し販売するだけで接客が終わってしまった...という方も多いのではないでしょうか。

日焼け止めはOTC(一般用医薬品)ではなく化粧品ですが、皮膚という大切な臓器を守る商品である以上、登録販売者の知識が活きる分野です。

今回は、紫外線の基礎知識から、接客の具体的な流れまでを3パートに分けて解説します。ドラッグストアで差がつく日焼け止めの提案スキルを身につけることで、登録販売者としてのキャリア強化につながります。

目次

紫外線知識で差がつく!登録販売者の接客力アップ術

紫外線知識で差がつく!登録販売者の接客力アップ術

接客していると「日焼け止めは数値が高ければ高いほど効果がある」と思っているお客さまは本当に多いと感じませんか?
しかし、わたしたち登録販売者が紫外線そのものを理解していないとお客さまの肌悩みに合った提案はできないので、まずは接客の土台を整理していきましょう。

UV-AとUV-Bの違いを30秒で説明するコツ

接客時に「UV-A」と「UV-B」の違いをお客さまに説明できますか?
理解できている方も再確認しておきましょう。

・UV-A
地表に届く紫外線の約95%を占めていて、波長が長いため肌の奥深く、真皮層まで届くのが特徴。
一撃のダメージは弱いものの、毎日少しずつ肌内部を傷つけ、シワやたるみといった光老化を引き起こす。

・UV-B
波長が短く肌の表面である表皮層に作用する。
強烈なエネルギーで数時間浴びただけで赤みやヒリつきなどのサンバーンを起こし、シミやソバカスの原因にもなる。

覚え方としては
UV-A:『Aging(エイジング、老化)』のA
UV-B:『Burn(バーン、火傷)』のB
または「Aは尖っているから肌に刺さって奥まで影響する」と形で覚えても良いですね。

【接客例】
「UV-Aは肌の奥でじわじわ効くタイプで、シワやたるみの原因です。」
「UV-Bは表面に強く当たるタイプで、赤くなったりシミになったりします。」
専門用語を使わずに、お客さまに「なるほど」と思っていただける説明を心がけてください。

季節や天気に関係なく紫外線対策が必要なワケ

曇りの日でも日焼け止めは必要...と聞いたことがある方も多いはずです。
ですが晴天の日とどれくらい差があるのでしょうか?

環境省のデータによると、快晴時の紫外線量を100%とした場合、薄い雲りでは紫外線の80〜90%が通過し地表に到達しているので曇りの日でも油断は禁物です。

※引用元:環境省 紫外線環境保健マニュアル 2020

曇りの日は暑さやまぶしさを感じにくいため油断しがちですが、見えないUV-Aは着実にダメージを蓄積させているのです。
そして室内でも紫外線は届いているので注意が必要です。

UV-Bは窓ガラスである程度遮られますが、波長の長いUV-Aは一般的な窓ガラスを通過します。
窓際では屋外の約70%もの紫外線が届いているというデータもあるので、在宅ワークなど日中も屋内で過ごす方も注意が必要です。

更にUV-Aは冬でも夏の半分程度が降り注いでおり、3月にはすでに9〜10月と同程度まで上昇します。
春夏だけの対策では、年間の半分以上を無防備に過ごすことになってしまうのです。

【接客例】
「秋冬も今の半分程度は紫外線が降り注いでいるので秋冬にお勧めの日焼け止めも紹介するので使い切ったらご来店くださいね」

SPFとPAの数値が示す本当の意味

SPFとPAの数値の意味を正しく説明できますか?

・SPF(Sun Protection Factor)
UV-Bを防ぐ指標で「何倍の時間、サンバーンを遅らせられるか」を示します。
たとえばSPF30なら、何も塗らずに20分で赤くなる人が、理論上は600分(約10時間)まで遅らせられる計算です。

つまりSPFは「強さ」ではなく「持続時間」を示しているのです。
SPF値の測定上限は50までと決められており、それ以上は「SPF50+」と表記するルールになっています。

・PA(Protection Grade of UVA)
UV-Aを防ぐ指標で、+の数で4段階に分かれています。

  • PA+:効果がある
  • PA++:かなり効果がある
  • PA+++:非常に効果がある
  • PA++++:極めて高い効果がある

UV-Aは光老化の主犯なのでエイジングケアを意識されるお客さまにはPAの数値が重要となります。

【接客例】
「SPFは日焼けを遅らせる時間の長さ、PAはシワやたるみを抑える強さです。お買い物程度ならSPF20〜30、PA++で十分ですよ。」

ドラッグストアで売れる日焼け止めを選ぶ!成分と剤形の実務知識

ドラッグストアで売れる日焼け止めを選ぶ!成分と剤形の実務知識

次は商品選びの軸となる成分と剤形を解説します。
お客さまの肌質や使うシーンに合わせて、最適な1本を選び抜ける登録販売者を目指してください。

紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の違いとは

日焼け止めの紫外線防止成分には、大きく分けて「紫外線散乱剤」「紫外線吸収剤」の2種類があります。

・紫外線散乱剤
紫外線を弾く「ベール」のような働きです。
代表成分は酸化チタンや酸化亜鉛で、肌の表面で紫外線を物理的に反射・散乱させて防ぎます。

肌への刺激が少なく効果が持続しやすく、肌への刺激が少ないのが大きなメリットです。一方で、白浮きしやすかったり、塗ったときにきしみを感じたりするデメリットもあります。
「ノンケミカル」と表記されている商品はこのタイプです。

・紫外線吸収剤
紫外線を吸い取る「スポンジ」のような働きです。
紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変換し、放出することで防御します。

代表成分はメトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどで、透明感があって白浮きしにくく、伸びが良く高いSPF・PA値を出しやすいのがメリットです。
ただし、化学反応によりまれに刺激やアレルギーを感じる方もいるため、敏感肌の方への提案には少し配慮が必要です。

お肌が敏感な方には紫外線散乱剤タイプ、白浮きが気になる方や化粧下地として使いたい方には紫外線吸収剤タイプをお勧めしてください。

敏感肌・子ども・ニキビ肌への選び方の基本

敏感肌や肌トラブルを抱えている方には防御力の高さより、肌への優しさに重点を置いて慎重に商品を選んでください。

敏感肌・お子さまには、刺激の少ない紫外線散乱剤(ノンケミカル)を選ぶのが基本です。
さらに、無香料・無着色・アルコールフリー・パラベンフリーといった低刺激処方の商品を選ぶと安心です。

ニキビ肌の方には、油分が毛穴に詰まるとニキビを悪化させる懸念があるため「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記された商品を選ぶのがポイントです。
コメドとはニキビの初期段階のことで、これができにくいことを確認した製品という意味です。

炎症を伴うニキビがある場合は、抗炎症成分を配合した薬用タイプも選択肢に入れてみましょう。

ジェル・ミルク・スプレー・クリームの使い分け

日焼け止めの剤形選びは、使用感の好みだけでなく「使い続けてもらえるかどうか」に直結する重要なポイントです。
どんなに高機能な商品でも、塗り心地が苦手で使われなければ意味がありません。

・ジェルタイプ
みずみずしくサラッとした使用感。脂性肌やボディ全体に。
アルコール配合品が多く敏感肌は注意。

・ミルク(乳液)タイプ
密着度と保湿力のバランスが良く、顔・身体兼用の日常使いに最適。
低刺激処方も豊富。

・クリームタイプ
保湿力が高く密着膜が強い。
乾燥肌、化粧下地、落ちにくさを求めるシーンに。

・スプレータイプ
手を汚さず広範囲に塗布可能なので髪・頭皮・背中・塗り直しに便利。
塗りムラに注意し、メインと併用が理想。

【接客例】
「朝はミルクタイプでしっかり下地を作って、お昼の塗り直しはスプレーで手軽に、というふうに2本使い分けるのがおすすめですよ」
このように使い分けを提案すると、1本の販売が自然に2本へと増えることもます。

売れやすい日焼け止めの"落とし穴"と登録販売者の注意点

売れやすい日焼け止めの

新商品や推奨品はSPFもPAも最高値のものが多くお客さまからの需要も高いのですが、過剰な防御がかえって肌を傷めるケースもあるので注意しましょう。

SPF50+が必ずしも正解ではない理由

じつは、SPF・PAの数値が高くなるほど、肌への負担も大きくなる傾向があります。

ひとつは紫外線吸収剤による刺激リスクです。
高濃度配合による化学反応で、まれに接触皮膚炎や光接触皮膚炎を引き起こすことがあります。

もうひとつの原因は強力な皮膜形成剤(ポリマー)です。
SPF50+のウォータープルーフタイプは通常の洗顔料では落ちにくく、洗浄力の高いクレンジングが必要になり結果として肌のバリア機能(セラミドなど)まで洗い流してしまうのです。

光による老化を防ぐために塗ったはずの日焼け止めが、乾燥や炎症による別の老化を加速させてしまうのなら本末転倒な事態です。

【接客例】
「日常の通勤やお買い物中心でしたら、SPF50+は少し過剰かもしれません。SPF20〜30、PA++くらいのほうが、毎日続けやすくてお肌にも優しいですよ」

スペックを下げる提案は一時的な売上を落とすように見えますが、お客さまの肌を守る提案をすることでリピーターを生みだすことができます。

塗り直し、使用量、落とし方まで伝える

「SPF50+を塗ったのに焼けてしまった」
これは商品ではなく塗布量と塗り直しの不足です。

どんなに高スペックでも、規定量通りに塗らなければ表示通りの効果は得られません。
量が少なかったために「焼けてしまった」というクレームを防ぐためにも、登録販売者が「多めに、こまめに」をはっきり伝えることが重要です。
国際規格(ISO)の適正量は「皮膚1平方センチメートルあたり2.0mg」です。
顔全体(約400cm²)なら500円玉硬貨大、約0.8〜1.0gという、想像以上の量が必要です。

クリームタイプ:パール粒2個分
ミルク・ローションタイプ:1円玉硬貨大2個分
体全体:約30g(手のひら全体分)
片腕:手首から肩まで2本の線を引く量
片脚:ティースプーン1杯分

多くのお客さまは適正量より少ない量しか塗られていないのが現実です。
「少し多いかな?」と感じる量がちょうど良いのです。

塗り直しは2〜3時間おきが基本です。
日焼け止めは汗・皮脂で流れ落ち、紫外線吸収剤は紫外線で分解されていきます。

汗をかいた後、タオルで拭いた後、海やプールから上がった後は、ウォータープルーフでも塗り直しが必須です。
塗り直す前には、ティッシュやあぶらとり紙で、こすらずに優しく押さえるように汗や皮脂を拭き取りましょう。

メイクの上からの塗り直しには、UVカット効果のあるフェイスパウダーやクッションファンデが便利です。
スプレータイプは吹きかけたあとに手で軽く押さえてなじませるのがコツなのでお伝えしましょう。

【接客例】
「日焼け止めは『多めに、こまめに』が鉄則です。500円玉大を塗って、2〜3時間ごとに塗り直す。これを守るだけで効果はまったく変わりますよ」

アフターケア、保湿剤までつなげる関連販売術

日焼け止め1本で紫外線を100%防ぐことは不可能です。
日傘・帽子・サングラス・UVカット衣類で直射日光を物理的に遮り、隙間から入る光だけを負担の少ない日焼け止めで防ぐ...という基本を理解しておきましょう。

帽子は「外側は白、内側は黒」の組み合わせが理想で、素材はUVカット率が高く劣化しにくいポリエステルがおすすめです。

そして重要なのがお風呂上がりの保湿です。
日焼け止め成分やクレンジングは肌の乾燥を招きやすく、乾燥した肌は日焼け止めが白浮きしやすくなるという悪循環を生みます。

高保湿な化粧水や乳液をセットでご提案することで、バリア機能を整える紫外線対策が完成するのです。
万が一赤みが出たお客さまには抗炎症剤配合のスキンケア商品の提案も可能です。

【接客例】
「日焼け止めを落としたあとの肌は、想像以上に乾燥しています。洗顔後すぐに化粧水で水分を、そのあと乳液で蓋をする... この2ステップが、翌日のお肌の調子をまったく変えますよ」

紫外線対策を生かす!登録販売者のキャリア強化ポイント

今回お伝えしたポイントを振り返ってみましょう。

  • 紫外線の基礎知識を理解し、UV-AとUV-Bの違いを30秒で説明できるようになる
  • SPFとPAの意味を正しく伝え、お客さまに合った数値を選んでいただく
  • 成分と剤形を「ベール」と「スポンジ」、シーン別に整理して提案する
  • SPF50+が万能ではないことを伝え、シーンに合った数値を選ぶ
  • 適正量と塗り直しを伝えてクレームを未然に防ぐ
  • アフターケアも保湿剤との組み合わせを提案する

日焼け止めは化粧品カテゴリーですが、皮膚という大切な臓器を守る商品です。
SPFとPAの数値を伝えるだけの接客から脱却し、お客さまの肌を一年中守るパートナーとして向き合うことが登録販売者の本当の価値なのです。

紫外線対策は365日続くからこそ、わたしたちの一言がお客さまのQOLを大きく左右します。
皆さんのお店でも、ぜひ明日から実践してみてください!

ケイタ店長(登録販売者)

執筆者:ケイタ店長(登録販売者)
ドラッグストア勤務歴20年、一部上場企業2社で合計15年の店長経験を活かし、X(旧Twitter)などで登録販売者へのアドバイスや一般の方への生活改善情報の発信を行っている。X(旧Twitter)フォロワー数約5,000人。

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