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登録販売者の将来性は?需要の高まりや資格保有のメリットを解説
更新日:2025年05月19日

登録販売者試験を受けるべきか迷っている方の中には、「登録販売者資格を取得しても本当に役に立つのか」「キャリアアップにつながるのか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
実際には、登録販売者のニーズは今後さらに高まることが予想されており、資格はドラッグストアや調剤薬局以外にも幅広い職場で活用できるため、取得する価値の高い資格だといえます。
本記事では、資格の将来性や取得するメリット、資格取得がおすすめな人を詳しく解説していきます。これから資格取得を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- ・登録販売者とはどんな資格?
- ・登録販売者の将来性
- ・2分の1ルール廃止により登録販売者の需要は高まった
- ・登録販売者の資格がおすすめな人
- ・登録販売者資格は役に立たない?
- ・登録販売者資格を保有するメリット
- ・将来のキャリアパスが拡大中
- ・まとめ|登録販売者資格で安定した将来設計が可能に
登録販売者とはどんな資格?

登録販売者とは、OTC(一般用医薬品)を販売できる国家資格です。薬剤師とは異なり調剤はできないものの、ドラッグストアや薬局で医薬品の適正販売を支える重要な存在です。医薬品の知識を持ち、消費者に正しい情報を提供することで、日常の健康管理や軽度な不調への対応をサポートします。
とくに地域医療やセルフメディケーションの普及により、その役割はますます重要性を増しています。
登録販売者の詳しい内容について以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
登録販売者の将来性

登録販売者は、今後さらに社会的ニーズが高まる資格だといわれています。なぜなら、OTC(一般用医薬品)の購入方法や利用意識の変化により、専門知識を持つ販売員の存在が欠かせなくなっているためです。店舗販売だけでなく、オンライン販売や地域医療の現場などでも活躍の幅が広がっているのです。
このように登録販売者は、医療と生活の中間を支える存在として、今後さらに需要が高まっていくでしょう。ここでは、登録販売者の将来性について詳しく解説します。
セルフメディケーションで加速する医薬品の販売
登録販売者の将来性を語るうえで、セルフメディケーションの普及は欠かせません。セルフメディケーションとは、軽度な体調不良を自分で判断し、医療機関に頼らず対処する考え方です。近年では多くの人がセルフメディケーションを意識し始めています。
この流れにより、ドラッグストアや薬局で医薬品を購入する人が増えました。それに伴い、専門知識に基づいて適切なアドバイスができる登録販売者の重要性が増しているのです。購入者が安全に医薬品を使うためのサポーターとして活躍するため、登録販売者の活躍の幅は今後さらに広がっていくでしょう。
医薬品の専門知識がさらに活用される時代に
専門家ではないお客さまが医薬品を安全に使うためには、登録販売者の知識を活かすことが大変重要です。インターネットで情報が手軽に得られる現代でも、すべての情報が正確とは限らず、正しい判断ができる人は多くありません。そのため、誤った医薬品の使用を防ぎ、適切な選択をサポートする登録販売者の存在は欠かせないのです。
登録販売者は、成分の違いや使用上の注意点、副作用のリスクなどをわかりやすく説明することで、消費者の安心と信頼を得ています。今後は店頭だけでなく、オンライン相談など新しい形でもその専門性が活かされていくでしょう。
高齢社会と地域包括ケアシステム
高齢化が進む日本において、地域包括ケアシステムの構築は大きな課題です。このシステムでは、医療や介護だけでなく、日常生活の中で高齢者を支える仕組みが求められています。そこで注目されているのが登録販売者です。
高齢者は複数の医薬品を併用するケースが多く、薬の選び方や飲み合わせ、副作用のリスクなどについて適切なアドバイスが必要です。登録販売者がいれば、こういったアドバイスも的確にできるため、高齢者の自立を促し、医療機関への過度な依存を減らすことにつなげられます。
このように、登録販売者は地域に根ざして活動できるだけではなく、顔の見える関係性を築きながら支援できるのも魅力の一つです。
地域医療の現場で期待される登録販売者
登録販売者は、地域医療を支える存在として、今後ますますその役割が期待されています。医師や薬剤師だけでなく、住民のより近くで日常的に医薬品を扱う専門職として、医療と生活の隙間を埋める役割を果たしている点が特徴です。
とくに人口過疎化が進む地域では、医療機関へのアクセスが困難な高齢者にとって、登録販売者は相談しやすい身近な窓口となります。正確な情報提供と信頼関係の構築を通じて、地域の健康づくりに貢献できるため、登録販売者の役割はより重要になっていくでしょう。
2分の1ルール廃止により登録販売者の需要は高まった

2021年に「2分の1ルール」が廃止されたことは、登録販売者の需要を拡大させるきっかけになりました。
「2分の1ルール」とは、登録販売者が販売できるOTC(一般用医薬品)を販売する店舗において、常駐する販売員のうち半数以上が薬剤師でなければならないというルールです。たとえば、常駐スタッフが6人いる場合、そのうち3人は薬剤師でなければならず、登録販売者数が薬剤師数を超えてしまうと人員基準を満たせませんでした。
そのため、企業は薬剤師の採用を優先しなければならず、登録販売者の採用が進みにくいという課題がありました。
しかし「2分の1ルール」が廃止されたことにより、薬剤師の人数に左右されずに登録販売者を配置できるようになったのです。こうして企業側は薬剤師の確保に依存せず、登録販売者を主戦力として活用しやすくなりました。とくに人材不足が深刻な地方では、この制度変更が大きな追い風となっています。
実際、現在ではドラッグストアを中心に登録販売者の求人が増加しており、今後も採用数は増えていくといわれています。法改正によって資格者の働く場が広がり、安定した雇用につながる点は大きなメリットといえるでしょう。
録販売者試験の試験項目
登録販売者試験は、医薬品を適切に販売するために必要な知識が問われる内容で構成されています。そのため、医薬品のリスクや身体の仕組みに関する理解だけでなく、法律や制度についても幅広く学習しておかなくてはなりません。
具体的な試験項目は「医薬品に共通する特性と基本的な知識」、「人体の働きと医薬品」、「主な医薬品とその作用」、「薬事関係法規・制度」、「医薬品の適正使用・安全対策」の5つから出題されます。
出題範囲が広いため、一夜漬けでは対応できませんが、出題傾向は毎年大きく変わるわけではありません。試験範囲を毎年把握したうえで対策を立て、計画的に学習すれば合格できる可能性は十分にあります。登録販売者試験は受験資格が不要で誰でも受験できる反面、正確な知識が求められます。そのため、事前にしっかり対策しておきましょう。
登録販売者の資格がおすすめな人

登録販売者の資格を取得すると、ドラッグストアや薬局をはじめとした現場での活躍が期待できます。資格取得により業務の幅が広がるだけではなく、キャリアの選択肢を増やせることが大きな強みです。
では、どのような人が資格を取得すると強みを発揮できるのでしょうか。ここでは、とくに登録販売者の資格保有がおすすめな人を4つのジャンルにわけて解説します。
小売業界で働く人
小売業界で働く人にとって、登録販売者の資格はキャリアアップの大きな後押しになります。なぜなら、小売業界の代表的な存在であるドラッグストアや量販店では、OTC(一般用医薬品)の販売をおこなう場面が日常的にあるためです。登録販売者の資格を持っていれば、専門性を持ったスタッフとして現場で重宝されるでしょう。
実際に、資格を持っていると担当できる売場や業務の範囲が広がり、昇進の機会にも恵まれやすくなります。たとえば、医薬品売場を任されたり、店舗管理者の補佐を任されるチャンスなどが巡ってきたりするかもしれません。
また、資格を持っていることで時給や月給の上昇につながるケースもあり、待遇面の改善も見込めます。つまり、すでに小売の現場で働いている人にとって、登録販売者の資格はより安定した働き方を目指すための有効な手段となるのです。
健康に関する資格を持つ人
健康に関する資格を持っている人にとって、登録販売者の資格取得はさらに幅広い分野で活躍できるチャンスです。なぜなら、登録販売者の資格を取得することで、健康知識を活かし、より専門的な役割を担えるためです。
たとえば、栄養士や健康管理士などの資格を持っている人が登録販売者資格を取得すれば、ドラッグストアや薬局で実施している健康相談業務で強みを発揮できます。さらに、健康食品やサプリメントの販売に関する知識も深まるため、お客さまにより信頼されるアドバイザーとして働けるのです。
また、OTC(一般用医薬品)の使用に関する専門的なアドバイスや商品選定ができることから、店舗での貢献度も増し、昇進の機会も高まるでしょう。健康関連の資格をすでに持っている人にとって、登録販売者資格の取得は、キャリアの幅を広げ、より充実した職務に就くための有効な手段となるのです。
介護業界で働く人
登録販売者の資格は介護業界で働く人にとってもおすすめです。介護の現場では、高齢者や障害を持つ方々が日々生活しているため、医薬品を安全に使用するための知識が不可欠です。
そこで、登録販売者の資格を持っていると、OTC(一般用医薬品)の適切な選定や使用方法をアドバイスできます。こうして、介護を受けている方々のQOL向上への貢献が期待できるのです。
このように、登録販売者の資格を活かせば、より質のよい介護サービスを提供できるうえ、他のスタッフとの差別化を図れます。
美容業界で働く人
登録販売者の資格は、美容業界で働く人にとってもおすすめです。なぜなら、専門性を高め、より信頼される存在になれるためです。美容業界では、スキンケアやヘアケア、ダイエットサポート商品など、さまざまな健康関連商品を取り扱っています。これらの製品に含まれる成分や効能について、きちんとお客さまに説明しなくてはなりません。
そこで登場するのが登録販売者の資格です。登録販売者であればこれらの商品を販売する際に、顧客に対して的確なアドバイスができます。このように、美容と健康を結びつける知識を深めることで、業界内での競争力を高められるだけでなく、キャリアアップを目指すうえで大きな強みとなるのです。
登録販売者資格は役に立たない?

「登録販売者資格は役に立たない」という声を聞いたことがある方もいるかもしれません。こうした意見が生まれる背景には、主に以下の3つがあります。
1つ目は、レジ対応や品出しなど、薬に関する業務以外にも対応しなければならないためです。これらの業務は資格取得に必要な知識を直接活かせるわけではないため、資格が役に立っていないと感じてしまうのです。
2つ目は、資格保有者が多いためです。受験資格が撤廃されたことで多くの人が登録販売者を目指すようになり、毎年20,000人前後の登録販売者が誕生しています。そのため、「資格を取得しているだけではアピールポイントにならない」と感じる方もいるでしょう。
3点目は、活躍できる場所が小売店だけだと思われているためです。資格を活かせる職場が少ないなら、せっかく資格を取得しても意味がないと判断されてしまうケースもあります。
しかし実際には、登録販売者資格は医薬品販売の現場以外でも活かせるのです。先述したように、介護業界や美容業界でキャリアを築くうえでも、登録販売者としての実務経験や知識が土台となります。
薬に直接関連しない業務も担当することは、登録販売者として働くうえで避けられません。一方で、セルフメディケーションが推進される中で、お客さまからアドバイスを求められる機会が増えることも予測されます。
お客さまに適切なアドバイスができると、資格を活かせているという実感につながり、周囲との差別化も図れます。登録販売者資格は、現場経験の積み重ねや継続的な学び次第で幅広い職場で活かせるため、役に立つ資格だといえるのです。
詳しくは以下の記事を参照してください。
登録販売者資格が役に立たないと言われるのはなぜ?取得のメリットや将来性を解説
登録販売者資格を保有するメリット

登録販売者資格を取得することには、さまざまなメリットがあります。
そのうちの一つは、資格手当として毎月5,000~10,000円が支給されるため、収入アップが期待できる点です。そのうえ、実務経験を積んで店舗管理者となればさらなる収入増が見込めるため、現在の収入に満足できていない方は資格の取得を視野に入れることをおすすめします。
登録販売者資格は、キャリアの形成にも大きく役立ちます。資格を保有していると、職場内での昇進の可能性が高まり、よりやりがいを感じられるポジションに就けます。資格が医薬品に関する知識をもっていることの証明となるため、ドラッグストアや調剤薬局での就職・転職活動もより有利に進められるでしょう。
さらに、将来的に医薬品を販売できるコンビニエンスストアのオーナーになるなど、独立開業の道も開けます。資格がない場合と比べてキャリアの選択肢が大幅に広がるのも、登録販売者資格を保有するメリットです。
他にも、資格に有効期限がないため一度仕事を離れても復帰がしやすい点、身につけた知識は自分自身や家族の健康管理にも役立つ点など、幅広いメリットがあります。詳しくは以下の記事を参照してください。
登録販売者になるメリットを7つご紹介!必要性やデメリットもあわせて解説
将来のキャリアパスが拡大中

登録販売者としてのキャリアは近年ますます広がりを見せており、将来性にも期待できます。なぜなら、医薬品の販売管理だけでなく、店舗運営やエリアマネジメントなど、より幅広い業務に携わるケースが増えているためです。
また、高齢化の進展に伴い、地域医療におけるドラッグストアの役割も拡大しています。近年では、無料の健康相談会や簡易的な健康診断を実施するドラッグストアも見られ、登録販売者が地域医療に関わる機会が増えています。こうした経験を通じて、高齢者支援や地域貢献により密接に関わる仕事をしたいと思うようになる方もいるのです。
登録販売者は医療系資格の中でも比較的取得しやすく、キャリアを段階的に構築しやすい点も魅力の一つです。資格保有をきっかけに店舗運営の中核を担うようになったり、介護や地域医療など異なる分野へとキャリアチェンジしたりするケースも少なくありません。キャリアの選択肢をさまざまなフィールドへと広げられる、将来有望な資格だといえるのです。
まとめ|登録販売者資格で安定した将来設計が可能に
登録販売者の需要は今後も高まり続けるといわれています。実際、2分の1ルールの廃止や医薬品販売を担う人材の不足により、登録販売者が担う役割は大きく変化し、より重要性を増しています。
店舗での医薬品販売にとどまらず、店舗の運営や管理、地域医療への貢献といった新たな分野へも活躍の場が広がっているのです。ぜひ登録販売者の資格を取得してキャリアの幅を広げてみてはいかがでしょうか。


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