【登録販売者試験】過去問の勉強法で合否が決まる!勉強のコツを解説
【登録販売者試験】過去問の勉強法で合否が決まる!勉強のコツを解説
登録販売者試験の学習では、過去問をどれだけ解いたかによって合否が分かれるといっても過言ではありません。この記事では、過去問の活用方法を中心に、勉強のコツについて紹介します。
【目次】
- ・登録販売者試験は過去問の勉強が重要
- ・登録販売者試験 最近の出題傾向
- ・登録販売者試験 過去問勉強のステップ
- ・過去問勉強法のポイント
- ・知っておきたい登録販売者試験の基礎知識
- ・こんな過去問の活用法はNG
- ・過去問を終えたら
- ・まとめ|登録販売者試験は過去問の勉強法が重要。目的を明確にしながら勉強しよう
登録販売者試験は過去問の勉強が重要
登録販売者試験を突破するために大事なことは、以下のステップで繰り返し学習することです。
1.テキストで概要・詳細を把握する
2.過去問を解く
しかし、「テキストを全部読み込んでから問題を解いた方がいいですか?」と質問をいただくことがありますが、答えはNOです。登録販売者試験の範囲は5つの分野に分かれており、非常に幅広いものとなっています。したがって、テキストを読み続けているうちに覚えたことが次々に抜けていき、時間をかけても記憶できていないという非効率な状態になってしまいます。つまり、テキストを読み込むことよりも問題を解くことの方が重要なのです。
この話を料理に例えてみましょう。
例えば、1,000種類の料理が載ったレシピ本を、数ヵ月かけて最後まで読み終え、いざキッチンに立った時、その料理を最初からすべて作れるでしょうか?きっと最初の方に読んだレシピは記憶の彼方となり、食材の分量や作り方、味付けなど、すべてにおいてあやふやなまま料理を作ることになります。
正確に再現するためには、まず、1つ目の料理のレシピを読んだら、記憶が新しい状態でキッチンに立つこと。すると記憶が鮮明なため、完ぺきではなくても料理が完成するでしょう。さらに、頭と体を動かして実際に料理を作ることで、記憶に残りやすくなり、この小さな成功体験の積み重ねがモチベーションの維持にもつながります。
このように、「知識を吸収すること(=インプット)」と「知識を使うこと(=アウトプット)」をバランスよくこなすことが、記憶定着の近道となるのです。
登録販売者試験 最近の出題傾向
近年の全国的な出題傾向として、第3章では生薬・漢方薬に関する問題が増加傾向にあります。また、第5章の「相談すること」、「してはいけないこと」に関する問題でも、漢方薬に関する内容が増えました。
また、第3章や第4章では、「実際の接客事例」の問題も頻出しています。この形式の出題は工夫を凝らしたユニークな問題が多いため、事前にさまざまな都道府県(ブロック)の問題を解いてくことが対策となります。
登録販売者試験 過去問勉強のステップ
次に、過去問を勉強する際の順番についてご紹介します。
過去問は無料でダウンロードできる
幸いなことに、登録販売者試験の過去問はインターネットから無料でダウンロードすることができます。
登録販売者試験 試験問題 ○○県
「登録販売者試験 試験問題 〇〇県」というようなキーワードで検索をかけると、各都道府県の過去問ページが出てきます。ただし、各都道府県のページに載っている試験問題は、解説が掲載されていないため、解説が必要な方は、過去問題集を購入することをおすすめします。解説があれば、見直しに時間がかからず、より効率的な学習をおこなうことができます。
過去問は章ごとに解いてOK
前述の通り、過去問は章で区切るなどして部分的に解くことがポイントです。最初からすべての問題を解こうとすると量が多いため、ストレスになりかねません。勉強始めは、小さな範囲に区切って問題を解き、試験当日が近づいてきたら本番さながらに通しで解いてみましょう。通しで解くことで、試験本番の時間配分や自分の集中力、体力の持続力を把握することができます。
間違えた問題は繰り返し解く
過去問は解いたら終わりではなく、間違えた問題やあやふやな問題については、何度も解きなおすことが大切です。具体的には、解いた問題の番号の横に○✕△などの記号を入れて、どれが正解・不正解で、どれがあやふやなのかを分かるようにしておくとよいでしょう。
【例】- 問1 医薬品の本質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- a ~
- b ~
- c ~
- d ~
- 問2 医薬品のリスク評価に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか
- a ~
- b ~
- c ~
- d ~
- 問3 健康食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- a ~
- b ~
- c ~
- d ~
過去問勉強法のポイント
ここでは、過去問を効果的に活用するためのポイントを3つご紹介します。
受験する都道府県の過去問を直近3年分は解く
自分が受験する都道府県の過去問は、直近3年分を目安に解きましょう。自分が受けるブロックの傾向を掴むことができれば、重点的にやるべき部分も見えてくるはずです。
受験しない都道府県の最新の過去問を解く
自分が受験しない都道府県の過去問については、少なくとも1年分を解いておきましょう。登録販売者試験は、全国を数ブロックに分けて開催されます。その年によって多少変動しますが、2022年は以下の8ブロックに分かれています。ブロックごとに試験問題は同じとなるため、重複しないよう注意が必要です。
北海道・東北ブロック | 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 |
---|---|
関東・甲信越ブロック | 茨城県 栃木県 群馬県 新潟県 山梨県 長野県 |
首都圏ブロック | 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県 |
北陸・東海ブロック | 富山県 石川県 静岡県 愛知県 岐阜県 三重県 |
関西広域連合ブロック | 大阪府 京都府 兵庫県 滋賀県 和歌山県 徳島県 福井県 |
奈良ブロック | 奈良県 |
中国・四国ブロック | 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 香川県 高知県 愛媛県 |
九州・沖縄ブロック | 福岡県 大分県 宮崎県 佐賀県 長崎県 熊本県 鹿児島県 沖縄県 |
他ブロックの問題を解くメリットは、柔軟な対応力を身につけられることです。あらかじめさまざまなパターンの問題に触れておくことで、本番の試験で予期せぬ傾向の変化があった場合にも、動揺せずに対応することができます。本番では、いかに落ち着いて試験に挑めるかもポイントになるでしょう。
よく間違える問題はノートにまとめておく
過去問を解き続けていると、繰り返し間違える問題が必ず出てくるため、それらをノートにまとめておくことをおすすめします。それらをすべて解けるようになれば自ずと正答率も上がりますし、試験直前の見返しにも役立つでしょう。
過去問から出題傾向を把握することが重要
過去問を繰り返し解いているうちに、頻出問題に気づくことがあるはずです。登録販売者試験には、何度も繰り返し出題されている問題が数多く存在します。そのため、過去問を解くことで「重点的に勉強すべき部分」と「力を抜いて勉強してもよい部分」を把握しやすくなります。冒頭で解説した通り、"テキストオンリー"の学習ではこういったポイントを把握することができません。積極的に過去問に挑戦しましょう。
知っておきたい登録販売者試験の基礎知識
試験に合格するためには、概要や基礎知識についても知っておく必要があるでしょう。
問題は毎年変わる
登録販売者試験の問題は毎年変わります。また、出題傾向が大きく変わることもあります。ただし、それはまれで、基本的には同じような出題傾向が続いています。また、去年○○ブロックで出題された問題が、今年は△△ブロックで出題された、というパターンもあるため、複数ブロックの過去問を予習しておくことが大切です。
2022年に手引きが改訂
「手引き」とは、厚生労働省が作成している「試験問題作成に関する手引き」のことで、最近では令和4年3月に4年ぶりの改訂があり、話題となっていました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082537.html
登録販売者試験の問題はここから出題されます。「手引き」は数年に1度、改訂がおこなわれ、古くなった情報が更新されます。
古い過去問を解くときは、特に第4章に注意が必要です。第4章は、法律(医薬品医療機器等法)に関する内容ですが、改訂によって内容が変更されやすい章です。自分が学んだことと違うなと感じる出題がある場合、「手引き改訂」により追加・削除、もしくは変更された箇所である可能性があります。それを念頭に置きながら解くようにしましょう。
こんな過去問の活用法はNG
例えば、試験前日に初めて過去問を解くというような取り組み方はおすすめできません。冒頭でお伝えした通り、「テキストを読む→過去問を解く」というステップで、コツコツと学習を積み重ねましょう。
また、解いた後に見直しをせず、淡々とこなすだけも効果的ではありません。ただなんとなく解くのではなく、「過去問を解くことで、出題傾向を見定めたり重要なポイントを掴んだりするんだ」と意識することが重要です。目的をもって取り組むかどうかは、試験の合否に大きく影響するでしょう。
過去問を終えたら
過去問と同様に、効果的な勉強方法があります。
予想問題集に挑戦してみよう
過去問を仕上げたら、予想問題集に挑戦するのもよいでしょう。一口に問題集といっても、各社ごとに趣向を凝らしたものが販売されており、解説が詳しいものや、難易度が高く設定してあるものなどさまざまです。本屋さんで実際に確認したり、ネット通販サイトでの口コミをチェックしたりして、自分に合ったものを探してみてください。
模試に挑戦してみよう
市販の参考書には、模試がついているものがあります。また、有料講座を受けると付随して模試がついてくるものもあります。模試を解くときは、ぜひ本番の試験と同じタイムスケジュールで挑戦してみてください。
まとめ|登録販売者試験は過去問の勉強法が重要。目的を明確にしながら勉強しよう
登録販売者試験の学習において、過去問を解くことは最も重要な対策法です。ただし、過去問を闇雲に解くのではなく、「何をどれくらい、どのように解くのか」自ら戦略を立てて、計画的に学習を進めるようにしましょう。
執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
twitter、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC医薬品についての情報発信を行っている。
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