登録販売者のキャリアアップに役立つ3つのスキルとおすすめの資格8選
登録販売者のキャリアアップに役立つ3つのスキルとおすすめの資格8選
こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
登録販売者には店舗管理者やSV(スーパーバイザー)を目指すなど、多くのキャリアアップの選択肢があります。また、登録販売者が増えてきている今、「求められる人材」になるためには専門的な知識や特化したスキルが必要です。
そこで今回は、登録販売者がキャリアアップを目指すために必要なスキルやおすすめの資格を紹介します。ご自身のキャリアを一歩進めるための参考にしてみてください。
目次
登録販売者がキャリアアップに必要な3つのスキル
登録販売者は資格を取得してからが本当のスタートです。周りのスタッフと差をつけ、求められる人材になるためには、以下の3つのスキルを極めましょう。
商品に関する知識力
登録販売者試験の勉強の際に薬の成分について学習しますが、実際に活用するのは商品に入っている状態の成分です。成分単体で覚えていても意味がなく、商品に入っている成分が何かを新たに覚え直す必要があります。
一般用医薬品は新商品が次々と販売されており、定期的に知識をアップデートし続けなければなりません。
「飲み合わせは大丈夫か」「副作用はないか」などお客さまに正しい医薬品知識を提供するために、登録販売者にとって最も重要なスキルといえるでしょう。
接客スキル
登録販売者の仕事では、接客は避けられない業務です。また、商品に関する知識だけではなく、それを上手く伝えるコミュニケーション能力が求められます。
薬や健康についてのアドバイスをおこなうためには、お客さまの話を聞く力が重要になってきます。
接客の難しい点は、お客さまによって求めるものが違うところです。ていねいに説明を聞きたい人、要点だけ簡潔に知りたい人、自分の状況を聞いてほしい人など、一人ひとりに合った対応が求められます。お客さまの雰囲気や話し方などから瞬時にそれらを察し、サポートできるかどうかで、店員の印象だけでなく店舗の印象にまで影響してしまいます。
当然、医薬品についても同様に、お客さま一人ひとりに合った柔軟な情報提供が必要です。最適な医薬品を提案できれば信頼を得られ、その後もリピート来店が期待できるでしょう。
売り場作り
特に、ドラッグストアやスーパー・ホームセンターなどで働く場合は、登録販売者も医薬品以外のものを販売しなくてはなりません。大手チェーン店舗では、売上目標やノルマを求められるケースも少なくなく、売れる売り場について考える必要があります。
売れる売り場というのは、お客さまにとって商品が見つけやすく買いやすい店舗になっているはずです。「この商品を売りたい」と決めたら、レイアウトを変更する、POPを作成するなど、何かを工夫することで売上は変わるでしょう。当然、会社からの指示もありますが、自主的に考えて行動する力も必要です。
3つのスキルを取得する方法
次に、上記スキルを習得するための効果的な方法をご紹介します。
店頭で商品を見て覚える
現場で使う知識は、現場で覚えるのが最も有効な方法です。店頭には数えきれないほどの医薬品の種類がありますが、人気のある商品から優先的に覚えることをおすすめします。特に、テレビCMをおこなっている商品はお客さまからの問い合わせが多いです。季節ものや新商品は積極的に情報を収集し、商品知識を深めていきましょう。
とはいえ、業務時間内は接客や品出しなど多くの作業に追われていることがほとんどではないでしょうか。品出しの際にパッケージの裏面を見る、他のスタッフと情報共有するなどして、工夫しながら覚えていく必要があります。
接客スキルの高い人からコツを習得する
接客スキルというのは、特にどこかで勉強するものではなく、実際に現場で経験を積んでいくものです。接客の中で困ったことがあれば先輩スタッフに聞き、解決していくほかありません。店舗の中でも接客スキルに特化した登録販売者を探して、目で見て覚えるのが最も効率的だといえます。接客時に心がけていることなどを聞いてみるとよいでしょう。 そのためには、日頃から周囲の状況をよく観察し、よい接客・悪い接客の理由を自分の中で考えてみることが大切です。
他店へ来店し、よい点を探す
昨今、ドラッグストア店舗は増え続けています。歩いて行ける範囲に別のドラッグストアがオープンした、なんてことを経験した人もいるのではないでしょうか。ライバルだからと敬遠していてはもったいない、積極的に調査に行きましょう。
同じ医薬品売り場でもレイアウトや品揃え、そして売れ筋は違うはずです。「このレイアウトは見やすい」「このPOPは分かりやすい」など自店で参考になる部分を見つけることができるかもしれません。
もし、自店舗で売れ伸びている商品や困りごとがあれば、その部分を重点的に調査し、改善できるところは取り入れていきましょう。
資格を取得する
登録販売者がスキルをアップするためには、資格の取得もおすすめです。専門知識を習得することで自信がつき、お客さまへの説得力も増すでしょう。また、資格取得によって時給単価のアップにつながる可能性もあります。
今現場で求められているものや自分が興味のある分野など、登録販売者の仕事に活かせる資格を探してみましょう。
登録販売者におすすめのスキルアップ資格8選
ここでは、登録販売者におすすめの資格を目的別にご紹介します。
知識力を高めるなら
上記の3つのスキルのうち、商品力に関する資格を4つピックアップしました。
薬膳コーディネーター
薬膳コーディネーターは、本草薬膳学院が認定する民間資格です。薬膳の知識に基づき、体調や季節に合わせたメニューについて提案することができるようになります。登録販売者試験にも漢方が取りあげられているように、漢方は登録販売者にとって必要な知識です。
また、昨今では医薬品に頼らず漢方を服用したいと考える人も増えています。取得すれば漢方薬局での就職という選択肢も広がり、関連性が高いといえるでしょう。
- 標準学習時間:4ヵ月(在宅)
- 受験方法:指定講座(ユーキャン)で受講を完了した人のみ随時受験可能
- 費用:44,000円(税込)
- https://www.u-can.co.jp/薬膳コーディネーター/
薬機法管理者
薬機法管理者(旧:薬事法管理者)とは、健康食品を中心に、化粧品一般、医療機器、美容機器一般、健康器具一般などにまつわる法律(薬機法や機能性表示食品、景品表示法一般)を習得する民間資格です。その中でも化粧品と薬用化粧品に特化した薬機法を習得するコスメ薬機法管理者という資格もあります。
化粧品や健康食品は、広告表現が特に厳しいジャンルです。法律に基づいた正しい知識を身につけることは、店舗造りや接客においても現場できっと役立つでしょう。
- 受験方法:eラーニングによる講座を受講完了した人のみ受験可能
- 受講可能期間:支払い日から1年間
- 費用:89,800円(税込)
- https://ydc-edu.com/
日本健康マスター検定
日本健康マスター検定(通称:健検)は、最新の健康情報に基づくヘルスリテラシーを学べる検定制度です。具体的には、国の「健康日本21」などの健康政策に準拠した内容になっています。必要な健康情報を得るだけでなく、情報の真偽を見極められるスキルが身につき、お客さまとのコミュニケーションツールになる資格といえます。「ベーシック」「エキスパート」の2種類があります。
- 受験方法:年に一度、全国42地区にて開催
- 費用:ベーシックコース 6,600円、エキスパートコース 9,900円(いずれも税込)
- https://kenken.or.jp/
生活習慣病予防プランナー
生活習慣病予防プランナーは、一般社団法人ケアフィット推進機構が認定する民間資格で、生活習慣病についての正しい知識を習得し、他人にアドバイスをおこなうためのものです。ドラッグストアの顧客は生活習慣病への不安や心配をお持ちの人も多く、資格を持っていれば「あなたに相談したい」と指名してもらえるかもしれません。
- 受験方法:在宅で資格試験に挑戦し、郵送
- 費用:16,500円(税込)
- https://www.carefit.jp/seikatsu/
接客スキルを高めるなら
接客スキルを高める資格もあります。
サービス接遇検定
サービス接遇検定とは、サービス業務に対する心構えや対人心理の理解、応対の技術、態度・振舞いなどを審査する検定制度です。ドラッグストア業界ではあまり馴染みがありませんが、ホテルや理美容業界などではよく取り入れられるサービスマインドを育てる資格です。実際の接客をよりよくしたいと考えている人は、接客について理論的に学習することも一案です。1級〜3級まであります。
- 受験方法:年に一度、全国の会場で開催
- 費用:3級2,700円、2級3,900円、1級6,500円(いずれも税込)
- 1級試験合格者には二次試験(面接試験)があります
- https://jitsumu-kentei.jp/SV/index
"売れる"売り場作りを目指すなら
売り場作りや店舗運営の知識を深める資格です。
POP広告クリエイター
POP広告クリエイターは、厚生労働大臣認定の準公的資格です。POP広告というのはお客さまの消費行動を大きく左右する重要な販促ツールです。日頃から苦手だなと感じている人は、一度勉強してみることをおすすめします。効果的なPOP作成ができるようになれば、店舗管理者からの評価にもつながるかもしれません。
- 受験方法:年2回(2月と8月予定)に実施
- 費用:5,500円(税込)※個人申込の場合、別途郵送切手代として168円が必要
- https://manabi-jci.com/pop
販売士
消費者のニーズに応えたサービスを提供するプロの販売員、それが販売士です。マーケティングのノウハウや接客、店舗管理技術、流通に関する知識などを幅広く習得することができます。1級~3級があり、3級は販売員レベル、2級は店舗管理者クラス、1級は店長・経営者クラスといわれています。
- 受験方法:全国主要都市の一般会場にて年2回(8月と2月を予定)実施
- 費用:3級4,200円、2級5,770円、1級7,850円(いずれも税込)
- https://www.kentei.ne.jp/retailsales
店舗管理者を目指すなら、マネジメント系の資格がおすすめ
このように、登録販売者のキャリアアップに役立つ資格は多くありますが、これから店舗管理者を目指すという人はぜひマネジメント系の資格取得をおすすめします。今回ご紹介した中では、販売士がおすすめです。
資格取得は知識を深めるだけではなく、接客時の自信や説得力につながったり時給単価のアップにつながったりと多くのメリットがあります。勤務しながらの勉強は大変ですが、挑戦してみる価値は十分にあるといえるでしょう。
まとめ|得意分野でスキルアップして、求められる登録販売者になろう
今回は、登録販売者のキャリアアップにつながるスキルや資格についてご紹介しました。継続的なスキルアップや資格取得に取り組み、より魅力的な登録販売者を目指していきましょう。
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