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登録販売者に年齢制限はない!?その理由を受験資格・求人を交えて解説

登録販売者の講師を行っている株式会社東京マキア代表・村松早織先生が解説するOTC医薬品別の接客・対応方法をご紹介。よくある具体的な事例を交えながら、お客様の症状別での接客・対応方法を学べるコンテンツを特集します。

登録販売者に年齢制限はない!?その理由を受験資格・求人を交えて解説

登録販売者試験は、学歴などの受験資格がありません。したがって、幅広い年齢層の方が資格を取得し、転職活動のために役立てています。もしかしたらこのコラムを見ている方の中にも、「年齢が理由で転職できないのでは?」と不安に感じている方がいるかもしれません。当コラムでは、「登録販売者が転職する際に、年齢は気にするべきなのか?」という疑問について、お答えしていきます。

目次

実際の登録販売者求人で解説!

実際の登録販売者求人で解説!

登録販売者の3つの求人で解説
何歳まで働けるのか?

登録販売者の3つの求人で解説

登録販売者の3つの求人を見ながら、業界の傾向をチェックしていきましょう。

【1】高年齢まで働ける求人

  • 業種:スーパー・ホームセンター・ディスカウントストア
  • 雇用形態:パート
  • 勤務地:北海道札幌市
  • 勤務時間:8:30~13:30 週5日
  • 時給:1,000円
  • 賞与:なし
  • 福利厚生:交通費全額支給、社会保険完備、年次有給休暇(半日・時間単位取得が可)、誕生日休暇など有給休、充実の両立支援制度 チャイルドケア・ファミリーケア等、技能検定・社員登用等昇進昇級制度あり、社員買物割引制度、共済会制度(充実の給付金や団体割引)
  • 求められる人物像:登録販売者資格をお持ちの方(管理者要件をお持ちの方
  • 特徴:最長70歳まで契約更新可能

こちらは60歳以上でも転職可能な求人で、最長70歳まで契約更新可能です。スーパー内の医薬品コーナーでの接客が主な仕事です。

登録販売者の活躍の場は大きく分けて2つあります。1つは薬局やドラッグストアなどの元々薬を扱っている業態、もう1つはスーパーやホームセンターなどの異業種参入した業態です。

後者の場合ですと、店内の一角が医薬品コーナーとなっており、勤務時間内に自分以外に薬の専門家がいないケースもあります。実際にスーパーで働いている登録販売者の話を聞いてみると、常連のお客さまが多いため、「あの薬が効いたよ!」などと感謝される機会も多いようです。どのような質問にも答えなくてはならないプレッシャーはありますが、医薬品の相談に集中できることがメリットです。

【2】高年齢の採用実績がある求人

  • 業種:ドラッグストア
  • 雇用形態:正社員
  • 勤務地:東京都目黒区
  • 勤務時間:9:00~22:00の間のシフト制
  • 時給:年収 270万円~400万円まで 月収 21万円~33.3万円まで
  • 賞与:年2回
  • 福利厚生:教育研修 各種保険完備
  • 求められる人物像:登録販売者の資格をお持ちの方
  • 特徴:次期店長候補者の募集、年齢不問、60代の方の採用実績あり

こちらは地域密着型ドラッグストアでの正社員の求人です。一般的に地域密着型ドラッグストアの利点として、「大きな異動がないこと」が挙げられます。こちらの求人についても、転居を伴う異動はありません60代の方の採用実績もあるため、ご自分の年齢を気にされている方でも挑戦しやすいですね。次期店長候補者の募集なので、過去に店長や副店長を経験しているとより採用されやすいでしょう。

【3】若手におすすめの求人

  • 業種:ドラッグストア
  • 雇用形態:正社員
  • 勤務地:東京都西東京市
  • 勤務時間:営業時間内でのシフト勤務制(実働8時間)
  • 時給:年収 365万円~521万円まで 月収 22.5万円~34万円まで
  • 賞与:年2回(6月、12月)
  • 福利厚生:教育研修、借り上げ住宅制度、出産・育児支援制度、社員持株会制度、従業員割引購入制度、社会保険完備、社員慰労会、退職金制度 、退職金
  • 求められる人物像:登録販売者、謙虚な姿勢で考え行動できる方
  • 特徴:労働環境が良い、福利厚生が充実している

こちらの会社は労働環境がよく、福利厚生も充実しているため、若い方が長く働きやすい環境が整っています。例えば、転勤あり・転勤なしの正社員を選択することが可能ですし、借り上げ住宅制度などもあります。企業の社員ファーストな姿勢が垣間見え、安心して働けそうなイメージが湧きますね。

このように、3つの求人を見比べてみると、各社求める人物像が異なることがわかります。

何歳まで働けるのか?

年齢に関しましては明確な定義があるわけではありませんが、先に解説した求人の例からもわかるように条件さえ合えば60代でも応募・働くことが可能です。例え高齢であっても、会社の求める人物像に当てはまれば、転職は可能であるといえるでしょう。

登録販売者資格取得後の主な転職・就職先

登録販売者資格取得後の主な転職・就職先


ドラッグストア
調剤薬局
コンビニ

ドラッグストア

登録販売者資格の取得後の主な転職・就職先としては、ドラッグストアが代表になります。まずはドラッグストアと薬局の主な違いについて整理しましょう。

【ドラッグストアと薬局の違い】

取得している許可 取り扱い可能な医薬品の種類
店舗販売業(薬店)※1 OTC医薬品※2
薬局 医療用医薬品を含むすべての医薬品

※1:一般的にはドラッグストアが取得している許可である
※2:一般用医薬品以外に要指導医薬品を含める

明確な定義はありませんが一般論をいいますと、ドラッグストアは店舗販売業の許可を取得した店舗を指します。

ドラッグストアには大きく分けて、「ドラッグストアのみ」の店舗と、ドラッグストアと薬局が併設になった、いわゆる「薬局併設型ドラッグストア」の店舗もあります。ドラッグストアのみの店舗の場合、薬剤師が常駐していることはまれですが、薬局併設ドラッグストアでは薬剤師が常駐しています。勤務中にわからないことがあった場合の薬剤師との連携について気にされている方もいるかもしれません。

しかし、薬剤師が店舗に常駐していなくても、薬剤師が電話で対応してくれる会社もあれば、逆に薬剤師が常駐していても、連携しないルールになっている会社もあります。したがって、この点については面接時に薬剤師との連携について確認するのが最も確実です

会社によって異なるものの、ドラッグストアで働く一般的なメリットは次の通りです。

  • ・一般用医薬品に携わるチャンスが多い
  • ・フォロー体制が充実しており、医薬品対応に関するマニュアルがある
  • ・食品や化粧品など様々な商品があるため、幅広い選択肢の中から商品を選べる

調剤薬局

調剤薬局は「薬局」の許可を持っている店舗で、薬剤師が調剤をおこなう場所です。また、「薬局」の許可を取得していれば、自動的にOTC医薬品(Over The Counterの略。直訳するとカウンター越しに販売される、つまりはドラッグストアや薬局などで購入できる医薬品のこと)も販売することができます。そのため、ドラッグストアよりも品目数は少ないですが、OTC医薬品を取り扱っている店舗もあります。

調剤薬局で働くメリットは次の通りです。

  • ・薬剤師が常駐している
  • ・医療用医薬品に携わることができるため、医療用医薬品に関する問い合わせの苦手意識が払拭できる
  • ・品出しの量がドラッグストアよりも少なく、比較的軽い物が多い
  • ・患者さんとの距離が近い

コンビニ

コンビニで登録販売者として働く際に最も大事なことは、スピーディーな接客です。コンビニはお客さまの滞在時間が短いため、薬の接客をする際も、迅速かつ適切な判断力が求められます。

またコンビニはドラッグストアなどに比べて医薬品の商品数が少なく、そこまで選択肢が多くないことが、メリットともデメリットともいえます。そして一般論をいいますとコンビニは通常の仕事も兼ねるため、薬に関する業務以外のオペレーションもこなせる能力が必要です。

コンビニで働くメリットは次の通りです。

  • ・医薬品の商品数が少なく、全体を把握しやすい
  • ・「ちょっとした健康相談」が多い

登録販売者の具体的な仕事内容を解説

登録販売者の具体的な仕事内容を解説

第2類・第3類医薬品の販売
顧客へのアドバイス対応
品出しやレジなどの雑務

第2類・第3類医薬品の販売

登録販売者のメインの仕事は、第2類医薬品と第3類医薬品の販売です。OTC医薬品には「要指導医薬品」と「一般用医薬品」があり、さらに、一般用医薬品には第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品があります。このうち登録販売者が販売できるのは第2類医薬品第3類医薬品のみですが、これは一般用医薬品のうち実に9割を占めます。

第2類医薬品と第3類医薬品

登録販売者は、お客さまの症状を確認し、数ある商品の中からお客さまに適した商品を選んでいきます。しかし、医薬品の販売においては、他の商品の販売とは異なる、非常に特殊な側面があります。それは医薬品を販売しない選択肢もあることです。

そもそも店舗での登録販売者の実際の対応としては、大きく分けて次の3通りがあります。

  • ① 一般用医薬品の販売による対応
  • ② 一般用医薬品以外の商品(化粧品や食品、日用雑貨など)の販売による対応
  • ③ 医療機関への受診勧奨

つまり、お客さまのご相談内容を伺った上で、これらの3つの選択肢の中からベストな対応を判断していくのです。

顧客へのアドバイス対応

商品を販売する以外にも、登録販売者には大切な業務があります。それは、お客さまへのアドバイス(情報提供)です。現在はコロナ禍という特殊な環境下ですが、登録販売者からの適切な情報提供は、以前よりも重要になっています。コロナ禍においては、様々な情報が入り乱れており、お客さまも強い不安感を抱いていたり、混乱していたりするケースが後を絶ちません。

よって、登録販売者は常に知識のアップデートをおこない、お客さまに適切なアドバイスをする必要があります。登録販売者と話すことで安心するお客さまもたくさんいらっしゃいますので、積極的な情報提供を心がけましょう。

品出しやレジなどの雑務

その他、登録販売者の仕事には、品出しやレジなどの雑務もあります。しかし、雑務といっても、無駄な時間というわけではありません。品出し時には、自分の知らない商品や新商品などを知ることができますし、店舗の管理面(リスク区分ごとにきちんと陳列がなされているか、清掃は行き届いているかなど)について確認することもできます。また、レジに入る時には、売れ筋商品を把握する時間に充てることもできます。

特に新人登録販売者にとっては、雑務の時間は商品を覚えるための絶好の機会ですので、ぜひ有効活用しましょう。

登録販売者求人で採用されやすい人の特徴

登録販売者求人で採用されやすい人の特徴

実務経験が2年ある
店長・副店長・店舗責任者のいずれかを務めた経験がある
小売業界での勤務経験がある

実務経験が2年ある

店舗販売業における管理者・管理代行者になるには、いくつかのパターンがあります。そのパターンのうち、第2類医薬品・第3類医薬品の販売店舗における管理者要件の中に、「過去5年間のうち通算して2年(1920時間)以上の実務・業務経験があること」というものがあります。

登録販売者は、店舗販売業における管理者要件を満たさない場合、「研修中」の扱いになります。「研修中」の場合、必ず他の資格者と一緒にシフトに入らなくてはなりません。管理者要件を満たした登録販売者(=研修が明けた登録販売者)は1人で医薬品を販売することができるため、採用されやすい側面があります。

また、実務・業務経験が2年もなかったとしても、例えば「あと半年で研修が明ける」場合など、経験が多いほど転職に有利に働く傾向があります。

店長・副店長・店舗責任者のいずれかを務めた経験がある

過去に店長や副店長、店舗責任者などのマネジメント職に就いた経験がある場合も、採用されやすい傾向があります。このような方は、基本的な接客だけでなく、店舗やヒト、モノ、お金の管理などの総合的な業務経験があります。したがって即戦力として期待されるだけでなく、将来のマネジメント職候補として採用されることもあります。

小売業界での勤務経験がある

薬局やドラッグストアでは、お客さま対応が最も大切な仕事の1つです。たとえアパレル業界などの医薬品とは異なる業界であっても、その本質は一緒です。

また、小売業であれば、レジ操作や品出し、発注業務などのその他の業務についても、1日の流れはそこまで変わりありません。したがって、「思っていた仕事と違った」という求職者の入社後のギャップが少なく、企業も採用しやすいといえます。

まとめ|年齢が若いうちに転職するのがおすすめ!

登録販売者の資格を活かして60代の方が転職に成功した事例はあるものの、年齢を重ねるほどに、それまでの経歴の重要性が増していきます。また、待遇面でも若いうちに転職する方が有利といえます。

しかしながら、年齢よりも重視されることは、求職者の思い(なぜこの会社を選んだのか?)強み(この会社で何をしてくれるのか?)です。また、転職はタイミングも大切な要素です。自分が転職をしようと思ったそのタイミングで、自分の能力や希望に合う企業が現れるかどうかは、ご縁による部分もあります。年齢にとらわれてしまうと、もっと配慮すべき大切なことが見えなくなってしまいますので、逆に年齢を強みに変えるにはどうしたらよいかを考えるようにしましょう。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開

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