未経験からでも目指せる!「登録販売者」になるための入門マニュアル
こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
近年需要が高まり人気を集めている「登録販売者」。未経験からでも目指せるとあって、目指す人が増えています。そこで本記事では、未経験者が登録販売者を目指す方法について詳しく解説していきます。
【目次】
- ・登録販売者は未経験でも目指せる職業
- ・登録販売者とは
- ・登録販売者になる条件①資格
- ・登録販売者になる条件②実務経験
- ・登録販売者として働くための2つのパターン
- ・登録販売者に向いているのはこんな人
- ・登録販売者の資格取得のメリットとは
- ・まとめ|登録販売者は未経験でも目指せる資格!
登録販売者は未経験でも目指せる職業
登録販売者は学歴や年齢に関係なく誰でも目指せる職業です。年に一度おこなわれる試験に合格すれば登録販売者になることができるため、未経験者でも目指しやすい職業といえるでしょう。
登録販売者とは
登録販売者とは、第2類・第3類医薬品を販売するために必要な資格です。薬剤師は第1類を含めた医薬品全般を扱うことができますが、一般的に販売されている医薬品の約9割が第2類・第3類に該当するため、登録販売者でも大抵の医薬品の販売ができることになります。
薬事法改正により、コンビニエンスストアやスーパーなどでも登録販売者がいれば一般用医薬品の販売が可能になったため、登録販売者の資格が今注目を集めています。
登録販売者の雇用形態
登録販売者も他の職業と同様にさまざまな雇用形態があるため、自分に合った働き方を選ぶことができます。福利厚生などが充実している正社員としての雇用はもちろん、育児などで時間に制限があっても働きやすいアルバイトやパート、派遣社員など、自分のライフスタイルに合わせて働くことが可能です。
登録販売者の勤務先
前述の通り、一般用医薬品の販売ルートが増え、さまざまな場所で販売されるようになったため、登録販売者が活躍できる場所も増えています。具体的な勤務先には、以下のような場所があります。
ドラッグストア
登録販売者の一般的な勤務先といえばドラッグストアです。特に大手チェーンの場合研修制度などのフォロー体制が整っていることが多く、未経験でも働きやすい勤務先といえるでしょう。業務内容は、接客や販売をはじめ、レジ打ちや品出しなど多岐にわたります。
調剤薬局
調剤薬局は薬剤師が多く従事しているイメージが強いですが、登録販売者も活躍できる勤務先です。お客さまとの距離が近く、時間をかけて信頼関係を築くことができます。また、薬剤師と一緒に仕事をすることで、医薬品に関する知識を習得できるでしょう。業務としては、医薬品の販売以外に受付や薬の配達、調剤補助など事務的な仕事も兼任しておこないます。
ホームセンター・スーパー
ホームセンターやスーパーでも一般用医薬品の販売をおこなう店舗が増えています。業務内容はドラッグストアとほぼ変わらないため、専門知識を活かしながらやりがいをもって仕事に取り組むことができるでしょう。ドラッグストアに比べ棚卸しや品出しといった業務が少ないため、接客に注力できるのも特徴といえます。
コンビニエンスストア
登録販売者の新たな勤務先として注目を集めているのが、コンビニエンスストアです。「コンビニで薬をついで買いしたい」というニーズに合わせて、大手コンビニチェーンを中心に医薬品取扱店舗が全国に拡大しています。医薬品に関する業務(品出し、発注、管理など)をすべて一人でおこなうことが多いため、大変ながらもやりがいがあるといえるでしょう。
薬剤師との違い
第2類・第3類医薬品の販売に限られている登録販売者に対して、薬剤師は第1類医薬品から第3類医薬品まですべての医薬品の調剤・販売が可能です。また、登録販売者は学歴不問で試験合格のみが必須要件ですが、薬剤師になるためには、薬学部の6年制課程を卒業したうえで試験に合格する必要があります。どちらもお客さまに医薬品を提供する立場ですが、薬剤師の方が専門性の高い資格です。
登録販売者になる条件①資格
登録販売者になるための条件は、年に一度おこなわれる登録販売者試験に合格することです。それでは試験について簡単に見ていきましょう。
登録販売者試験について
登録販売者試験は国家試験です。しかし、試験は各都道府県がおこなうことになっています。
概要
試験日は各都道府県によって異なりますが、概ね8月下旬から12月上旬にかけておこなわれます。登録販売者の試験は120問、5つの分野から出題されます。内訳は以下の通りです。
・薬事関連法規・制度(20問)
・医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問)
・人体の働きと医薬品(20問)
・主な医薬品とその作用(40問)
・医薬品の適正使用・安全対策(20問)
出題内容も都道府県によって異なりますが、いずれも厚生労働省から一般に公開されている「試験問題の作成に関する手引き」から出題されています。
引用:厚生労働省『試験問題作成に関する手引き』(令和4年3月)
試験はマークシート方式となっており、試験時間は「主な医薬品とその作用」のみ80分で、そのほかの4分野は40分です。合格基準については、全体の70%の正解率と、各分野の35%以上(都道府県によっては40%以上)の正解率が必要になります。つまり、全体で90%以上の正解率があっても、一つの分野が30%の正解率であれば不合格となってしまいます。そのため、得意・苦手分野に関係なくまんべんなく勉強する必要があります。
合格率は、過去5年を平均してみると40%から50%程度ですが、こちらも都道府県によって異なります。2021年の合格率だけを見てみると、一番高い合格率は山口県の68.8%で、一番低い秋田県は32.7%となっており、2倍近く差がついてしまうこともあります。
受験資格
登録販売者試験に必要な受験資格はありません。年齢制限もなく申し込みさえすれば、誰でも受験することができます。
登録販売者試験の勉強方法
未経験から登録販売者を目指す人なら特に、どのように勉強をして知識を蓄えていけばよいかわからない方が多いと思います。登録販売者試験の勉強方法には、独学と通信講座があります。以下のポイントを把握して、自分に合った勉強方法を見つけていきましょう。
独学
自分のペースで勉強できるのが独学です。昨今では、登録販売者試験に関する本やDVDなどが多数販売されており、独学でも十分な情報を集めることができます。勉強動画の配信もよく見かけるようになりました。時間にとらわれることなく勉強できるので、仕事をしながらでも受験を目指すことができます。ただし、答えの分からない問題があっても教えてくれる人がいなかったり、自分自身でスケジュール管理をおこなったりする必要があるため、継続するには根気が必要です。
通信講座
もう一つが、通信講座で学ぶ方法です。合格に向けたカリキュラムをしっかり組んでくれるため、決まった時間の中で効率の良い学習ができるのがメリットです。独学と違って分からないことも質疑応答で解説してくれるので、スムーズに進めやすいでしょう。その分、受講費用がかかるのがデメリットです。
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登録販売者になる条件②実務経験
未経験の場合、登録販売者の資格を取得してから2年間は研修扱いとなります。先輩登録販売者や薬剤師などから現場でさまざまな指導を受け、実務経験を2年間積んだのち、晴れて正式な登録販売者となります。2年間の実務経験を積んでいる間は、名札にも「研修中」と示す必要があります。
登録販売者として働くための2つのパターン
登録販売者として働くには2つのパターンがあります。
資格を取得してから就職→実務経験を積む
まず一つ目は、資格を取得してから実務経験を積むパターンです。試験に合格しても未経験の場合は「研修中」となりますので、合格後2年間は「研修中」として実務経験を積んでいきます。2年の実務経験が完了し、登録申請すれば正式に登録販売者となります。
薬剤師や登録販売者の下で実務経験を積みながら試験に挑戦する
もう一つは、薬剤師や登録販売者の下で実務経験を積みながら試験に挑むパターンです。実際の販売現場でリアルな医薬品知識に触れながら勉強を進めることができるため、知識がしっかりと身につくでしょう。実務経験を2年以上積んでから試験に合格した場合は、合格と同時に正式な登録販売者として認められます。
登録販売者に向いているのはこんな人
特に未経験の方は、自分が登録販売者に向いているかどうか気になるところですよね。ここでは、登録販売者に向いている人の特徴を3つご紹介します。
常に新しい情報をキャッチし、主体的に学びを継続できる人
近年ではセルフメディケーションの推進も影響し、常に新たな医薬品が発売されています。そのため、多くの情報を自主的に取り入れ、医薬品知識を継続して習得できる人材が求められます。ドラッグストアなどの店頭では「CMで見た」という医薬品の問い合わせも多く、そうした情報を知っているかどうかもお客さま対応に影響するといえるでしょう。
接客が好きな人
登録販売者の主な仕事は、お客さまへの医薬品の提案、つまり接客です。コミュニケーション能力が必要になるため、接客が好きな方、会話を楽しめる方は登録販売者に向いているといえます。
健康な人
登録販売者の仕事は基本的に立ち仕事で、重い荷物を運ぶことも多々あります。また、ドラッグストアなどでは長い労働時間や残業を求められることも少なくありません。そのため、体が丈夫でなければ続けていくことが難しいかもしれません。医薬品販売をおこなう当人が病気がちでは、説得力もありませんよね。健康で丈夫な人に向いている職業といえるでしょう。
登録販売者の資格取得のメリットとは
登録販売者の資格には他の資格にはないメリットが多くありますので、いくつかご紹介します。
年齢制限がない
前述の通り、登録販売者の資格には年齢制限がありません。健康であれば、一生現役で活躍することができる資格です。
有効期限がない
一度取得すれば、生涯有効となるのが登録販売者資格の大きなメリットです。更新手続きも不要で、「年間12時間以上の定期的な外部講習」が求められていますが、受けなかった場合も特にペナルティはありません。そういった意味でも、登録販売者は転職に強いといわれています。
ただし、何らかの理由で職から離れてしまい、5年間のうち2年または1,920時間(月80時間×12ヵ月×2年)以上の実務経験を満たしていない場合は、再度研修中になってしまうので注意が必要です。
需要が高い職業
ドラッグストア以外にも、ホームセンター、スーパー、コンビニエンスストアといったさまざまな業種で販売可能になったことから、登録販売者のニーズは年々高まっています。そのため、求人数が多く、転職や再就職にも有利に働く資格であるといえます。一度取得しておけば、損はないでしょう。
まとめ|登録販売者は未経験でも目指せる資格!
今回は、未経験者が登録販売者になるための方法を詳しく解説しました。
登録販売者資格は誰もが目指せる資格です。最近では、未経験から登録販売者になるケースも増えてきており、人気の転職先としてより一層注目されていくでしょう。決してハードルの高い資格ではありません。今回ご紹介したポイントを参考に、登録販売者への一歩を踏み出してみてください。
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