【登録販売者向け】売上アップのアイデアを探れ!大手ドラッグストアのSNS施策を徹底比較
【登録販売者向け】売上アップのアイデアを探れ!大手ドラッグストアのSNS施策を徹底比較
こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
最近は、SNSを活用して集客をおこなう企業が増えてきました。大手ドラッグストアチェーンもそのうちの一つで、SNSを使ったさまざまなアイデアで販促をおこなっています。
そこで本記事では、大手ドラッグチェーンが実際におこなっているSNS戦略をまとめました。各チェーンを比較して、自店舗の参考にしてみてください。
【目次】
- ・なぜSNS施策が必要なのか?
- ・主要ドラッグストアのSNS施策まとめ
- ・一方で、SNSにまったく取り組んでいないドラッグストアも
- ・まとめ|SNS施策はドラッグストア業界でも必要不可欠な販促になっている
なぜSNS施策が必要なのか?
近年スマートフォンの普及に伴い、SNSはすべての年代で利用されていますが、利用者に対するSNS戦略にはどのような効果があるのでしょうか。
顧客の囲い込み
顧客の囲い込みとは、自店舗や自社ブランドのファンになってもらうことです。SNSを利用して利用者のニーズに合ったクーポンや情報を発信することで、顧客のリピート来店を促進します。
他店との差別化
誰が見ているか測定できないテレビCMと違い、自店舗の利用者にダイレクトにメッセージを届けられるのがSNSの大きなメリットの一つです。「ドラッグストアはどこも同じようなもの」と感じている顧客にこそ、SNSを通じて情報を発信し、自店舗のファンになってもらいましょう。
デジタル販促の拡大
これまで主流だった折込チラシやポスティングに代わり、スマートフォンやWEB上から情報を入手する世代が増えてきたため、デジタル販促は店舗にとって欠かせないものとなってきました。これまでと違い、情報収集の手段が多様化していることから、店舗としてもさまざまな手法を組み合わせて情報を発信していく必要があります。
コロナ禍におけるスマホ需要
新型コロナウイルス感染症の影響により、人との接触を避け積極的に外出しない人も増えています。そのため、スマホを見る時間も以前と比べて長くなり、オンラインで他人とつながれるSNS市場はますます活性化するばかりです。また、スマホ一つで買い物できる通販市場も今後さらに発展していくだろうと予想されます。これまでと同じ販売方法を続けていれば、近い将来競合と差をつけられてしまう恐れがあるでしょう。
主要ドラッグストアのSNS施策まとめ
ウエルシア
SNSを有効活用している大手ドラッグストアの一番手といっていいのがウエルシアです。また、調剤薬局併設型ドラッグストアを全国で展開するなどして業界トップの売り上げを誇り、「かかりつけ薬局」になることで地域貢献を目指しています。
店舗数・売上規模
ウエルシアの売り上げは2022年2月期で1兆259億円を誇っています。店舗は全国に2,457店舗、そのうち約7.5割にあたる1,839店舗が調剤薬局併設型となっています。
(※ウエルシアホールディングスホームページより)
SNSアカウント
ウエルシアがおこなっているSNSは以下の5種類です。(※人数はいずれも執筆時点のもの)
1)LINE
https://line.me/R/ti/p/@618kzmrv?from=page
お友達数約1,278万人※各店舗のアカウントもあり
2)Twitter
https://twitter.com/welciacom
フォロワー数約6,100人
3)Facebook
https://www.facebook.com/welciacom/
フォロワー数約200人
4)Instagram
https://www.instagram.com/welcia_official/
フォロワー数約3.6万人
5)アプリ
https://tsite.jp/r/app/al/welcia.html
特徴
TwitterやInstagramなどの人気のSNSは一通りアカウントがあり、積極的に運営しています。特に、LINEでは登録者数が1,000万人を超えていることに注目です。媒体によって発信する内容を変更しており、ウエルシア公式キャラクターをSNSに登場させたりウエルシア独自の公式LINEスタンプを発信するなど、さまざまな工夫で顧客の囲い込みをおこなっています。
ツルハHD
北は北海道、南は四国まで店舗展開をおこなっているツルハドラッグも、SNSを有効活用している大手ドラッグストアの一つです。一つのエリアに集中して出店し、地域のシェア率を高めながら店舗拡大を進める、ドミナントエリア戦略をおこなっている企業としても知られています。
店舗数・売上規模
ツルハドラッグの最新の売り上げは2021年5月~2022年5月のデータで9157億円。店舗数は2,522店舗となっています。
※ツルハHDホームページより
SNSアカウント
ツルハHDがおこなっているSNSは以下の5種類です。
1)LINE
https://www.tsuruha.co.jp/lineat/
※各店舗にアカウントあり
2)Twitter
https://twitter.com/tsuruhaofficial
フォロワー数約21万人
3)Facebook
https://www.facebook.com/tsuruha.drug/
フォロワー数約7,100人
4)Instagram
https://www.instagram.com/tsuruha_official/
フォロワー数約3.4万人
5)アプリ
https://www.tsuruha.co.jp/service/app/
特徴
媒体によって運用方法を変えており、Instagramでは女性に好まれるようなおしゃれな写真や画像などが多く投稿されています。Twitterでは来店客の発信情報をリツイートするなど、顧客とのコミュニケーションを目的とした運用をおこなっています。
スギ薬局
スギホールディングスが運営する全国チェーンのスギ薬局。複数のアプリを使い、さまざまなアイデアで集客に結びつけています。その中でも、ポイントシステムが特徴的で、会計時にスギ薬局公式アプリを提示してポイントを貯めると景品に交換することができます。
店舗数・売上規模
スギ薬局の店舗は全国に1,520店舗(※記事執筆時点)、2022年度2月期の売り上げは約6,254億円となっています。
※スギホールディングスホームページより
SNSアカウント
スギ薬局がおこなっているSNSは以下の6つです。
1)LINE
https://page.line.me/094gcjzo
お友達数約1,210万人※各店舗のアカウントはなし
2)Twitter
https://twitter.com/drug_sugi_net
フォロワー数約800人
3)Facebook
https://m.facebook.com/%E3%82%B9%E3%82%AE%E8%96%AC%E5%B1%80-109234988191280/?ref=page_internal
4)Instagram
https://www.instagram.com/drug_sugi/
フォロワー数約3.8万人
5)アプリ
https://www.sugi-net.jp/app/
6)YouTube
https://www.youtube.com/channel/UC2leKSbJQFihUaR6QpTtAoQ
チャンネル登録者数 6,800人
特徴
スギ薬局グループはSNSも活用していますが、それよりもアプリに注力しているのが特徴です。アプリに注力して店舗への来店を促す取り組みを重要視し、地域密着を目指している企業といえるでしょう。
LINEでは、他店と違い各店舗のアカウントを持たずに運営しており、登録者数が1,200万人を超える人気アカウントになっていることが分かります。LINEからは、お得なクーポンを発行しているほか、アプリに関する情報も発信していることから、アプリ利用者の増加を一つの目的にしているのではと予想されます。
YouTubeでは新商品の紹介やアプリ、ポイントサイトの使い方を中心に発信しています。
マツモトキヨシ(マツキヨココカラ&カンパニー)
日本のみならず、世界にも店舗展開をおこなう大手ドラッグストアチェーンのマツモトキヨシ。2021年にはココカラファインと統合し、マツキヨココカラ&カンパニーと社名も変わりましたが、店舗自体はそのままのブランドで運営を継続しています。日本のドラッグストア業界の中では世界で一番ネームバリューがあり、海外からの旅行者の多くがマツモトキヨシを利用する傾向にあります。
店舗数・売上規模
マツキヨココカラ&カンパニー内におけるマツモトキヨシの店舗数は1,824店舗(※2022年6月30日時点の数値)、売り上げは2022年3月期(2021年4月〜2021年9月)で5,400億円となっています。
(※マツキヨココナラ&カンパニーホームページより)
SNSアカウント
マツモトキヨシグループがおこなっているSNSは以下の通りです。
1)LINE
https://www.matsukiyo.co.jp/store/registerCushion/
お友達数約2,200万人
2)Twitter
なし
3)Facebook
なし
4)Instagram
https://www.instagram.com/matsukiyo_official/
フォロワー数約1万9,000人
5)アプリ
https://www.matsukiyo.co.jp/point/mkappli_op/
6)note
https://note.com/matsukiyo_pb
特徴
特筆すべきはLINEで2,000万人以上の登録者がいることです。月2回LINE登録者限定のクーポンを発行するなど、登録することでお得な特典を受けられるようになっています。またInstagramでは、新商品や日用品・美容品などさまざまな商品を紹介しています。フォロワーとのやり取りはおこなわれておらず、店舗からの発信がメインとなっています。ドラッグストアではめずらしいnoteアカウントを持っていて、オリジナルブランド「matsukiyo」商品を使ったアイデアを紹介しています。
ココカラファイングループ(マツキヨココカラ&カンパニー)
今ドラッグストア業界で最も積極的に店舗展開をおこなっているのがココカラファイングループです。2021年にはマツモトキヨシと経営統合をおこない、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーと商号変更しました。「住宅地型店舗」「都市型店舗」など、立地に合わせた店舗運営をおこない、店舗拡大を図っています。
店舗数・売上規模
ココカラファイングループの店舗は全国に1,529店舗(※記事執筆時点)、売り上げは2022年3月期で1,826億円となっています。
(※マツキヨココナラ&カンパニーホームページより)
SNSアカウント
マツキヨココカラ&カンパニー/ココカラファイングループがおこなっているSNSは以下の6つです。
1)LINE
https://www.cocokarafine.co.jp/f/dsf_line
お友達数約369万人
2)Twitter
https://twitter.com/cocokarafineInc
フォロワー数約20万人
3)Facebook
https://www.facebook.com/cocokarafineInc/
フォロワー数約2万人
4)Instagram
https://www.instagram.com/cocokarafine.inc/
フォロワー数約7,000人
5)アプリ
https://www.cocokarafine.co.jp/f/dsf_app
6)YouTube
https://www.youtube.com/user/coyomichannel
特徴
ココカラファインはSNSをかなり有効活用している印象です。Twitterでは主に商品の宣伝が目的となっていますが、Instagramに関しては、女性にターゲットを絞ったおしゃれなデザインになっており、投稿される画像も統一感があり、ファッション誌やカタログのような感覚で表現されています。ターゲット層に沿った活用方法で確実にフォロワーを伸ばしているようです。
一方で、SNSにまったく取り組んでいないドラッグストアも
多くの大手ドラッグストアがSNSを活用しているのに対し、西日本を中心に店舗展開している「コスモス薬品」や、神奈川を中心に店舗展開している「クリエイトSD」などSNSをまったくおこなっていない店舗もあります。
地域に競合店舗が少ない、SNS利用者が多くない、そのような場合は、急いでSNS施策をおこなう必要がないのかもしれません。
しかし、スマートフォンを保有者が非保有者に比べて圧倒的に多い世の中で、SNS施策を講じるのは効果的な販促だといえます。レジや接客の際に店舗スタッフが一言声をかけるだけで、お得な情報を発信するSNSに興味を持ってくれるお客さまもいるはずです。まだ積極的に活用していないという店舗は、店舗をあげて進めてみてはいかがでしょうか。
まとめ|SNS施策はドラッグストア業界でも必要不可欠な販促になっている
この記事では、大手ドラッグストアのSNS施策や必要性について解説しました。
多くの業界でSNSを活用した集客が積極的におこなわれており、それはドラッグストアも例外ではありません。店舗で働く登録販売者として、どれだけ顧客に響くアイデアをSNSに乗せて発信できるかは、店舗売上・顧客獲得に大きな影響を及ぼすといえます。
まだ実施されていない店舗の登録販売者はSNSを始めるところから、すでにおこなっている店舗では、上記の例を参考にこれまでとは違った新しいアイデアについて考えてみてはいかがでしょうか。
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