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【登録販売者向け】これなら今すぐできる!ドラッグストアにおける客単価アップの具体的な方法6選

【登録販売者向け】これなら今すぐできる!ドラッグストアにおける客単価アップの具体的な方法6選

【登録販売者向け】これなら今すぐできる!ドラッグストアにおける客単価アップの具体的な方法6選

ドラッグストアで働く登録販売者がキャリアのステップアップをするために、店舗の「売上」について考えることは必要不可欠です。そこで今回は、売上についての基礎知識と今すぐに取り組める具体的な売上アップの方法について解説します。

目次

登録販売者が知っておきたい客単価と売上の関係

登録販売者が知っておきたい客単価と売上の関係

まずは、すべての販売店舗で共通の知識となる客単価と売上の基礎知識について知っておく必要があります。

客単価とは

客単価とは、「お客さま1人が1回の買い物で支払う平均額」です。客単価は、売上÷購入客数で求めることができます。例えば、売り上げが1日100万円ある店舗で1,000人のお客さまの来店があった場合、客単価は1,000円となります。

  売上    ÷   購入客数  =   客単価
100万円   ÷   1,000人   =   1,000円

売上とは

どのようなビジネス形態であっても、売上は、購入客数×客単価で決まります。上記の例でいうと、以下の通りです。

  売上    =   購入客数  ×   客単価
100万円   =   1,000人   ×   1,000円

つまり、売上アップのためには、「購入客数を増やす」か「客単価をあげる」ことが必須となります。今回はまず、客単価を上げる方法について具体的なアイデアを解説します。

【ドラッグストア向け】客単価アップにつながる6つの方法

【ドラッグストア向け】客単価アップにつながる6つの方法

客単価をあげるためには、買い上げ点数を増やすか価格設定を見直すかのいずれかに取り組むことが必要です。ここでは具体的な方法を6つご紹介します。

客単価アップの方法その①「買い物カゴを配る」

商品をいくつか手に持っていると買える点数(持てる点数)に限りがありますが、買い物カゴがあれば「両手いっぱいまで」という制限がなくなります。そのため、お客さまは「念のためにあれも買っておこう」という心理的作用が働き、買い上げ点数が増える傾向にあります。
無駄遣いしないようあえてカゴを持たずに買い物をされるお客さまもいますので注意が必要ですが、カゴを配っているうちに、どのお客さまがカゴを必要としているのか見極められるようになりますので、ぜひトライしてみてください。

客単価アップの方法その②「まとめ買いを提案する」

買い上げ点数を増やす方法として、何か特典を付けることでまとめ買いを促進する手法もあります。例えば、2つ以上買った場合に何らかのサンプルをつける、次回使えるクーポンを渡す、などはよくある手法です。

客単価アップの方法その③「ついで買いを提案する(クロスセル)」

クロスセル(cross sell:組み合わせ販売)とは、お客さまが購入しようとしている商品と組み合わせて使えるものを提案し、購入してもらう方法です。ドラッグストアにおけるクロスセルの例としては、以下のような「よりよい治療をおこなえる可能性のある組み合わせ」があります。

  • かぜ薬を購入しようとするお客さまに...経口補水液、栄養ドリンク、ゼリー飲料
  • 鎮咳去痰薬を購入しようとするお客さまに...マスク、のど飴
  • 下痢止め薬を購入しようとするお客さまに...経口補水液、消化のよいレトルト食品(おかゆなど)
  • 生理痛の薬を購入しようとするお客さまに...ホッカイロ
  • 皮膚炎の薬を購入しようとするお客さまに...毎日のケアに使える保湿剤

【クロスセルのイメージ】

客単価UP!

上記の組み合わせ商品を隣に陳列して、ついで買いを提案します。

客単価アップの方法その④「価格設定を見直す」

例えば飲食店で、3,000円、5,000円、10,000円のコースがあったとき、「なんとなく5,000円のコースを選んでしまう」ことがありませんか?「一番安い商品」、「真ん中の価格の商品」、「一番高い商品」の3つでは、「真ん中の価格の商品」が最も選ばれやすいという心理的作用があります。これは松竹梅の法則といい、小売業でも応用することができます。極端な例ですが、以下のように商品の価格帯を変更するとします。

変更前
500円の商品
800円の商品
1200円の商品
変更後
500円の商品
1000円の商品
1500円の商品

すると、「真ん中の価格の商品」が800円から1000円とあがるため、客単価アップを狙うことができるということです。

客単価アップの方法その⑤「高単価商品を提案する(アップセル)」

アップセルとは、お客さまが購入しようとしている商品よりも高価格の商品をすすめる手法のことです。医薬品の場合は安全性にも配慮が必要なため、意図的におこなうのは難しいケースもありますが、化粧品や健康食品、雑貨などでは可能でしょう。お客さまに、「購入しようとしている商品」と「より高価格な商品」の違いについて説明し、「より高価格な商品」を使ってみたいと感じていただければ、購入につなげることができます。
また、お客さまが全員、低価格の商品を希望しているとは限りません。お客さまによっては、「高価な方が価値がある」と考えている方もいます。もしこの記事を読んでいるあなた自身が「安くていいものが好き」だとしても、それは万人に当てはまるわけではありません。一口にOTC医薬品といっても、価格や剤形、見た目のデザインなどさまざまな好みがありますので、売り手の先入観によって、「お客さまにとってよりよいもの」を販売する機会を逃さないようにしましょう。

客単価アップの方法その⑥「新商品を販売する」

昼食などを買いにコンビニに入ったとき、新商品のお菓子を見つけるとついつい試してみたくなることがありませんか?このように、新商品を販売することはお客さまの購買意欲をアップさせることができます。いつも同じような店内風景だと、お客さまが購入するものも固定されてしまうため、プラスアルファのものを「買ってみよう」と思っていただくことは困難です。しかし、新商品を目立つところに展開したり季節商品の棚をこまめに入れ替えたりして店舗の新陳代謝を促すことで、新たな購買意欲につながります。
これは何気ないことに見えるかもしれませんが、店舗にとって必要なポイントです。上記の方法に加えて店内が活性化することで、客単価アップと売上アップにつなげることができます。

スタッフの接客力もポイント

限られた時間の中で、お客さまとの信頼関係を作るのはとても難しいことですが、やはり接客がスムーズなスタッフは、客単価をあげるのも得意な傾向にあります。以前、私の同僚にも接客の上手な薬剤師や登録販売者がいましたが、皆の共通点は、堂々としていることです。堂々としたたたずまいは、お客さまに安心感を与え、短時間でお客さまの悩みを引き出して、ピンポイントで魅力的な商品を紹介することができます。
それはつまり、自信を持つことが重要だといえるでしょう。そのために必要なのは、何といっても商品知識です。接客に自信がない人の話を聞くと、多くの場合、商品知識が圧倒的に不足しています。自信がなければお客さまに話しかけるのを苦痛に感じますし、接客機会を得られたとしても、あやふやな伝え方をしてしまいます。
反対に、商品知識が豊かになれば、お客さまの悩みに答える頭の中の引き出しも増え、コミュニケーションが苦手な人でも自信をもって接客に挑めるようになるでしょう。
もしも自店舗に「接客に自信がない」というスタッフがいれば、コミュニケーション能力に問題があると考えるよりも先に、商品知識を増やす方法を提案してみてはいかがでしょうか。会社が作成している「商品知識マニュアル」のようなものがあれば、そのスタッフに渡すのもよいでしょう。

客単価が下がる要因とは?

客単価が下がる要因とは?

客単価を上げるためには、客単価が下がる要因についても把握しておくことが大切です。客単価が下がる要因としては、以下の2つが考えられます。

客単価が下がる要因①1人あたりの購入点数が下がってしまった
考えられる原因:お客さまのほしい商品がない、魅力的な商品がない、クロスセルを提案できるスタッフがいない、売り場にスタッフがおらずお客さまが目的の商品にたどりつけない など

客単価が下がる要因②1人あたりの商品単価が下がってしまった
考えられる原因:価格設定に問題がある、低価格の商品が買われやすい店舗作りになってしまっている、アップセルを提案できるスタッフがいない など

売上アップを目指すには、自店舗の現状を知ることから

売上アップを目指すには、自店舗の現状を知ることから

客単価アップや売上アップを目指すには、まずは自店舗の問題点を洗い出すことから始めましょう。毎日の売上日報やデータの分析や他店舗への見学などによって、自店舗に足りない部分を探してみるのも一案です。そうすることで、買い上げ点数を増やす施策か一品単価を上げる施策どちらをとるべきなのか、はたまた売り場作りをおこなうべきかが見えてくるはずです。

まとめ|客単価アップを目指して登録販売者としてできることから始めよう

客単価アップには、さまざまな方法があります。いきなりすべてに取り組むことはできませんので、負担のないものから始めてみてはいかがでしょうか。また、客単価アップは店舗スタッフの協力がとても大切です。スタッフの教育も同時におこなうことで、よりよいお店作りを目指しましょう。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
twitter、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC医薬品についての情報発信を行っている。

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新しい記事 【接客事例あり】健康食品やサプリメントに関する質問にはどう対応する?登録販売者がとるべき対処法