サポートを受ける

お電話でのご登録・ご相談も承っております。

フリーコール 0120-959-755

月~金曜(祝・祭日を除く) 9:00~18:00

  1. 登録販売者 求人・転職TOP
  2. お役立ち情報
  3. 業界コラム
  4. 著名人コラム・対談
  5. 【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者が「辞めたい」と思わない3つのメンタル維持法(2026年対策付き)
業界コラム 著名人コラム・対談

【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者が「辞めたい」と思わない3つのメンタル維持法(2026年対策付き)

【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者が「辞めたい」と思わない3つのメンタル維持法(2026年対策付き)

2025年も残りわずかですが、皆さまにとってどんな一年だったでしょうか。
来年も登録販売者として活躍できるよう、今回は私がこの業界で24年間生き抜いてきたメンタル維持法をお伝えしようと思います。

皆さんは働きながら、「登録販売者になって、こんなはずじゃなかった...」
「毎日忙しくて、お客さまに丁寧に接客できない」
「会社の指示とルールの板挟みで、心がギリギリ...」
そんなふうに、登録販売者として働いていると「辞めたい」と思う瞬間、一度はありますよね。
結論から言うと、ネガティブ感情は弱さではなく現場で働くと誰にでも起こる自然な反応なのです。
これを放置して負のスパイラルに入り、せっかくの資格を活かせず退職してしまう方もいらっしゃいます。

今回は、登録販売者が陥りがちなネガティブ感情の正体と、抜け出すための考え方をお伝えします。
そして毎日をポジティブに回すためのコツを、明日から使える形に落とし込みますので、2026年を生き抜くためのきっかけとしてください。

【この記事で得られること】

  • 登録販売者として「辞めたい」と思う気持ちの正体がわかり、それが「自分だけの弱さ」ではなく現場の構造的な問題だと理解できるようになります。
  • 理想と現実のギャップで消耗しないための「理想主義の使い方」「個の理想を高める」など、明日から使えるメンタル維持の具体的な考え方と行動が身につきます。
  • 2026年のルール強化やストレスチェック義務化を見据えて、「ルールを盾にする」「QOLを上げる軸にする」「感情と責任の境界線を引く」の3か条で、長く現場で働き続けるための心の技術が整理できます。

目次

登録販売者が「辞めたい」と思う3つの理由(店長が見たリアル)

登録販売者が「辞めたい」と思う3つの理由(店長が見たリアル)

現場経験の有無に関わらず、登録販売者が店頭で感じる「ネガティブ感情」はある程度共通していると感じます。
登録販売者制度が始まってから、今までわたしが実際に登録販売者として働いてきた経験と従業員の声をもとにこの感情を3つに分解してみましょう

思っていたのと違う...という違和感

資格を取る前は「登録販売者に合格すると会社に必要とされ活躍できる」と思いがちです。
しかし実際に店頭に立ってみると、むしろ知識があることで見えてくる問題の方が多いくらいなのです。

レジ、売場管理、期限チェック、クリンリネス、会社指示、そして濫用確認...
この状況で、登録販売者が感じる違和感の正体はシンプルで、「理想の接客」と「現場の多忙さ」とのギャップなのです。

真面目な人ほど「自分の能力不足」と誤解してしまうのですが、違います。
これは能力ではなく設計の問題であり、現場は完璧な接客を前提に作られていないことも多いのです。

店頭では教科書通りの丁寧な接客をする時間的余裕はほとんどありません。
そんな中で「禁忌の確認を丁寧にしたい」「副作用のリスクをきちんと説明したい」という理想と、「早くして」「効けばいい」というお客さまの期待や、数多くの会社指示との間で板挟みになってしまうのです。

しかしこの違和感は、あなたが真剣に仕事に向き合っている証拠であり、現場の構造的な問題が表面化しているだけなのです。

理想と現実の壁の正体は会社指示?

出勤すると会社の指示・推奨品・今日の販促・数値目標...
これを毎日のワークスケジュールの指示以外に求められる方も多く、これらがプレッシャーになるのは当然といえます。

ただ法律が最優先であり、次に会社マニュアル、そして店舗都合やお客さま都合という順番で優先順位が存在します。
登録販売者として「遵守すべきものが増えた」のに「売ることを求められる」こととなるため、この優先順位が崩れた瞬間に「負」の方向に感情が向いてしまうのです。

資格を持つということは法的責任を負うということであり、その重みを感じているからこそ「この販売方法で本当に大丈夫なのか」という不安が生まれます。
ルールを守る目的は、まずお客さまの安全、そして自分を守るためです。

しかし会社の数値目標を達成するための指示と、登録販売者としての責任が相反するように感じられる場面は少なくありません。
ここで重要なのは、法律とマニュアルは「盾」であるということです。

正しい判断をするための根拠であり、自分を守る武器でもあります。
「マニュアルにこう書いてあるので」「法律でこう定められているので」という言い方は決して逃げではなく、市販薬販売のプロとしての正当な主張なのです。

最大の障壁、接客時間がないという罠

特に近年は「生産性」というワードをよく耳にします。
そして「生産性向上」のため多くの指示をギリギリの人員で成立させているという、一見危うい状態に見えます。

そしてドラッグストアなどの小売業は予め業務が決まっているわけではなく、突発的な接客やトラブルが頻発する業態です。
このため生産性を突き詰めると「必要な業務」を削らざるを得ない...という状況に直面してしまうのです。

この「生産性」という言葉、一体どんな意味なのでしょう。
実は「最小の人件費で最大の利益を生む」という意味ではありません。

ビジネスにおける生産性とは、投入した資源に対してどれだけの成果を得られたか...という指標です。
そしてここの「成果」とは「利益と付加価値」の意味を持っているのです。

つまり私たちが「お客さまに価値提供」をするのは「付加価値」であり、それは「生産性の向上」でもあるのです。
会社の「生産性向上」という目標の中には「接客をおこない顧客からの信頼や法律やルールを守ること」も含まれているのです。

これは言葉遊びではなく、私たちのメンタルを守るための「理論武装」でもあります。

「理想と現実のギャップ」で消耗する登録販売者の脱出マニュアル

「理想と現実のギャップ」で消耗する登録販売者の脱出マニュアル

自分の理想や登録販売者としての責務を果たしたいのに、物理的な業務量が多く負のスパイラルに陥っている方も多いはずです。
致し方なく理想や責務を放棄している...という方に助言をしましょう。

まずは理想主義であるべき

現場の空気に合わせすぎると「理想と現実との乖離」から登録販売者のメンタルは一気に消耗してしまいます。
では理想は捨て現実をみるべきでしょうか? 理想を追うのは現実的ではないのでしょうか?

理想を追い求める「理想主義」は夢を見ることではなく「このラインは絶対に守る」という最低基準を決めることです。
禁忌確認・リスク説明・添付文書の確認・受診勧奨など、必ず実施することを決めるだけでも「感情の揺れ」は減るのです。

実は判断が多いほど人は精神的に疲れてしまうので、理想主義は判断を減らす技として使えるのです。
「このお客さまには聞くべき?」と毎回悩んでいたら疲労は蓄積する一方なのですが「これは絶対に聞く」という基準があると迷わず、判断疲れもなくなるのです。

頑固ではなく「ぶれない軸」を持ち、現場がどんなに忙しくても「そこまでしなくても」と言われても、守るべきラインを守ることがお客さまだけでなく自身を守り、最終的には店舗全体を守ることにつながるのです。

すべては「個」の理想を高める

店舗は言うまでもなく「チーム」ですが資格は「個人」のものです。
そして「理想主義」は資格者個人としての理想に近付くことでもあります。

これは先ほどの「ブレない軸を持つ」ことを日々意識し、実行することでもあります。
つまり法令順守をしたうえで、お客さまにとって最善の提案をおこなうという「当たり前」の行動でもあります。

しかしこれを意識すると企業や店舗によっては浮いてしまう...と感じる方もいるでしょう。
しかし「個の理想を高める」ことのもう一つの利点は、他者への依存が減ることなのです。

「店長が理解してくれない」「同僚が協力してくれない」という不満は、他者に期待しているから生まれます。
しかし自分の行動に集中すれば他者がどうであれ、自分は前に進めます。

そして私も幾度と経験していますが、不思議なことにひとりが変わると周囲も変わり始めることが多いのです。

「壁」をあえてつくろう

意志が強い人や他者から何を言われても動じない人もいますが、どのような心理なのでしょう。
実は「メンタルが強い人」は気合で耐えているのではなく境界線という「壁」を作っているのです。

マニュアルや法律を守っているのなら、お客さまの不満を自分の人格への攻撃だと解釈しない。
忙しくても法律やマニュアルを疎かにせず、それを責められても自分を責めない。

接客業はお客さまの感情に巻き込まれやすい業態です。
不機嫌なお客さまに対応するとまるで自分の責任だと思ってしまいますが、医薬品販売であればあなたに責任が向くことは少ないのです。

禁忌に該当するため販売をお断りした際、お客さまが怒ったとします。
このとき「怒らせてしまった自分が悪い」と考えるのではなく「お客さまが不満を感じたけど適切な判断をした結果で健康被害を防ぐことができた」と捉えるのです。

自分の判断は正しかった。
あくまで自分は法律や会社の代弁者であり、お客さまの感情の矛先は自分ではないのです。

「壁」をつくることはお客さまを突き放すことではなく、プロとしての距離感を保つことでより適切なサービスを提供できるようにすることなのです。
感情に巻き込まれてしまうと冷静な判断ができなくなるので、冷静でいられるための「壁」をつくるのです。

2026年も辞めない!登録販売者が明日から使えるメンタル維持3ステップ

2026年も辞めない!登録販売者が明日から使えるメンタル維持3ステップ

ここまでは「感情をマイナスにしない」方法でしたが、「感情をプラス」にするにはどうしたら良いのでしょう。
どちらもマスターすれば毎日をマイナスの感情に支配されることがなくなるはずです。
お客さまと自分のためにマスターすべき思考と行動を紹介します。

絶対的な「軸」をつくろう

登録販売者としての軸は、売上でもクレーム回避でもありません。
「お客さまのQOLを上げ、健康被害を減らす」ことです。

自身の中に「軸」を置くことで判断の軸が定まるため感情は揺れにくくなります。

  • この商品はQOLを上げる?
  • この説明は健康被害を起こしにくい?
  • この提案はお客さまにとって最善?

2026年はルールが増えるため「軸がない人」ほど折れやすいと予想しています。
軸がある人はルールを「盾」として使えるからです。

会社が推奨する商品を売ることと、お客さまに本当に必要な商品を提案することが矛盾した場合はどうするか?
軸を持っていたら答えは「お客さまのQOLを上げる方を選ぶ」しかありません。

軸があるとお客さまの健康視点で提案できるため説明も楽になります。
この軸を貫くことで「今日も正しいことをした」という実感を持つことができ、明日への活力にもなるのです。

割り切りの3原則を覚えよう

現実的に考えて「割り切る」ことが必要な場面も遭遇します。
残念ながら全てのお客さまが正しい申告をするとは考えられませんし、お客さまからの情報の伝達忘れや意思疎通のミスもあるでしょう。

さまざまなシーンで「割り切る」方法を覚えておくと、さらに気が軽くなります。
法律やルールを守りつつ、割り切る3原則をお伝えします。

1.ルールを遵守しツールを完全に使う

お客さまの中にはコミュニケーション自体を拒否する方もいらっしゃいます。
確認しようにも意思疎通がとれないというのは販売側にとってもストレスのかかるシーンです。

このような場合は「義務を果たした証拠」を残すのが最善です。
ルールやツールはしっかり利用し、お客さまが聞いていなくても確認を実施してください。

もちろん販売拒否ができる条件が揃っているのなら、自身と店舗の安全のためにも拒否すべきです。

2.接客の要点をおさえておく

完璧な接客は存在しない、ということを前提としておきましょう。
添付文書を読み上げるわけにはいかないので「要点」をおさえておくのです。

私がおさえている要点は以下の3点です。

  • 禁忌事項の持病確認(特に高血圧・糖尿病・緑内障・甲状腺機能障害)
  • 併用の医薬品、サプリメントの確認
  • 機械類の運転操作

特に郊外立地店舗などでは機械類の運転操作は必須事項です。
胃腸薬の抗コリン薬での見落としが多いので注意が必要です。

持病の確認は濫用確認の際に必ず実施しましょう。
濫用薬ではありませんがイブプロフェン高濃度配合鎮痛剤などは見落としやすいので注意が必要です。

接客の際には「添付文書をよく確認してください」と添えておきましょう。

3.お客さまに最終決定をしていただく

禁忌に該当するなら止めるべきですが、接客したうえで販売する際も最終決定はお客さまにしていただきましょう。
医薬品をはじめとした商品を接客で販売するときは「2つ以上の選択肢を提示」してお客さまに選んでいただくことでクレームなどのリスクを軽減できます。

最終的な判断はお客さまに委ねることは責任放棄ではありません。
プロとして必要な情報を提供したうえで、複数の選択肢からお客さまに選んでいただくことで線引きをおこなえるのが一流の登録販売者だと考えています。

2026年も辞めない登録販売者の3か条(店長が24年で学んだこと)

では今回の要点を「3か条」としてまとめておきます。

1.ルールを"盾"にして、心を守る

  • • 2026年、OD対策がさらに厳しくなる中で、「法律・マニュアルを守る」ことが、お客さまの安全だけでなく、自分を守る最大の武器になります。
  • • 「マニュアルにこう書いてあるので」という言い方を、プロとしての正当な主張として使いましょう。

2.「お客さまのQOLを上げる」を、揺るがない軸にする

  • • 会社の推奨品とお客さまのニーズが衝突したとき、「売上」ではなく「お客さまのQOLを上げる方」を選ぶ。
  • • これがあると、迷いが減り、「今日も正しいことをした」という実感が、明日への活力になります。

3.感情と責任の境界線を引く

  • お客さまの不満や職場の空気を、自分の人格に結びつける必要はありません
  • • 判断の結果には責任を持ちつつ、感情までは背負わない。
  • • 2026年、ストレスチェック義務化で「メンタル不調」が注目される中で、この「境界線」が、長く現場で働くための技術です。

お客さまの不満や職場の空気を自分と結びつける必要はありません。
判断の結果には責任を持ちつつ感情までは背負わないことが、長く現場で働くための技術です。

登録販売者として市販薬販売の業界で活躍することは、社会的にも必要とされています。
メンタル的に揺れやすい方は、ぜひこの3か条を胸に2026年を乗り切ってください!

ケイタ店長(登録販売者)

執筆者:ケイタ店長(登録販売者)
ドラッグストア勤務歴20年、一部上場企業2社で合計15年の店長経験を活かし、X(旧Twitter)などで登録販売者へのアドバイスや一般の方への生活改善情報の発信を行っている。X(旧Twitter)フォロワー数約5,000人。

過去の記事 登録販売者の年収は低い?現場にインタビューしてリアルな声をお届け!平均給料を調査