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登録販売者必見!ドラッグストアで実践する乾燥対策ヒアリングと売場づくりのポイント

登録販売者必見!ドラッグストアで実践する乾燥対策ヒアリングと売場づくりのポイント

こんにちは、薬剤師・登録販売者講師の村松 早織です。

日本では、秋ごろから空気が乾燥し始め、冬にかけて本格的な乾燥シーズンを迎えます。さらに春になると、冬の乾燥に加えて寒暖差や花粉の影響もあり、肌のバリア機能が乱れやすくなります。
この記事では、乾燥対策についてお客様から相談された際に、登録販売者としてどのようなアドバイスをすればよいのか詳しく解説していきます。

目次

乾燥対策でよくあるお客様のお悩み

乾燥対策でよくあるお客様のお悩み

まずは、ドラッグストアでよく聞かれる「部位ごとの悩み」について解説します。

①肌
乾燥対策の相談で一番多いのは、乾燥肌の悩みです。大人では「顔」や「手」、赤ちゃんや高齢の方では「全身」と、年齢によっても悩む部位が異なります。対処の基本は保湿ですが、化粧品と医薬品では目的や作用が異なります。症状の程度に応じて、適切に使い分けることが大切です。

②唇
唇も乾燥しやすい部分です。乾燥がひどいと口唇炎や口角炎などが生じることもあります。軽い乾燥であればリップクリームでも対応可能ですが、炎症を起こしている場合は医薬品を検討するのがよいでしょう。

③目
目の乾燥も比較的多い悩みです。目薬での対処が一般的ですが、「ドライアイ」は涙の量や質の変化が原因で起こる「目の病気」です。単なる乾燥なのか、医療機関での診察が必要な状態なのかを見極めながら、慎重に対応することが重要です。

【登録販売者向け】乾燥対策の聞き取り4ステップ

次は、乾燥対策のカウンセリングの流れを確認していきましょう。実際に接客で使うとよい「声かけ例」も記載しているので、参考にしてください。

①乾燥している部位を確認する

• 声かけ例:「乾燥が気になる部分はどこですか?」、「症状が一番強い部分はどこですか?」

まずは、どこが乾燥しているのかを確認します。部位によって適した商品は異なるため、丁寧に聴き取りをおこないましょう。
たとえば、顔の皮膚は薄くデリケートですが、足の裏は厚く角質も多い部位です。医薬品を選ぶとき、薬の吸収率なども非常に重要な要素となります。

②乾燥の程度を確認する

• 声かけ例:「乾燥によって日常生活に支障は出ていないですか?」

症状が軽いのか重いのかを確認します。かゆみで眠れない、患部が強い炎症を起こしている、長期に渡って続いているといった場合には、医療機関の受診を案内する必要があります。

③持病の確認

• 声かけ例:「〇〇(例:アトピー)などのご持病はありませんか?」

持病がないかどうかを確認し、市販薬で対応できる状態かどうかを判断します。確認する際は、アトピーやドライアイのように具体的な病名を出すとお客様もピンときやすいです。

なお、「ドライアイ」は単なる目の乾燥ではなく、涙の量や質の異常によって起こる病気です。医師が涙の量や質などを調べて初めて診断されるものであり、市販薬での対処ではなく医師の診療の元で治療すべきです。

このように、乾燥対策で何か商品をすすめるときにも、背景に原因となる病気などが隠れていないかを確認するようにしましょう。

④生活習慣の確認

• 声かけ例:「水分は充分に取れていますか?」、「普段からお風呂上がりなどに保湿剤は使っていますか?」

土台となる体の中が水分不足の場合、化粧水などで外側から保湿しようとしても、皮膚などの細胞は元気になってくれません。そのため、日々の水分摂取は非常に重要です。水分を摂るときは、白湯(さゆ)が体にやさしくおすすめです。

また、乾燥肌の対策として、特にお風呂上がりなど毎日の保湿ケアが重要です。保湿ケアでお肌を整えることで、医薬品も吸収されやすくなります。逆に言うと、バリア機能の落ちている肌では、効き目の強い医薬品を使っても症状が改善しにくいことがあります。医薬品の提案とあわせて、保湿についてもアドバイスをしましょう。

ドラッグストアで商品を紹介する際の注意点

ドラッグストアで商品を紹介する際の注意点

次は、ドラッグストアで実際に商品を紹介する際の注意点を2点ご紹介します。

①「医薬品」と「化粧品」の線引きに注意

乾燥肌対策の商品には、大きく分けて「医薬品」と「化粧品」があります。たとえば、ステロイドを含むものは医薬品、保湿クリームは化粧品に分類されます。

基本的に、医薬品は症状を治すために使うもの、化粧品は日常的なケアや予防を目的に使うものです。この違いを説明せずに販売すると、症状がないのに医薬品を使い続けてしまうなど、誤った使い方につながるおそれがあります。

症状が出ているときに使うもの(医薬品)と、毎日のケアに使うもの(化粧品)をきちんと分けて案内しましょう。

②尿素配合の医薬品に注意

ケラチナミンなどのブランド名でよく知られている尿素クリームは、乾燥肌対策として人気の高い商品です。しかし、角質軟化成分の「尿素」は刺激が出やすいため、添付文書にも「小児(15歳未満)には使用させないでください」と記載があります。そのため、全身の保湿に使うというよりは、ガサガサになった「かかと」や「ひじ」などピンポイントで使用するのがおすすめです。

乾燥対策で差がつく売場配置のポイント

乾燥対策の特設コーナーを作ることを想定し、「陳列棚の案」と「ついで買いを誘導するヒント」を記載します。

陳列棚の案

「陳列棚の案」の図について、上段から解説します。

  • 1段目 ステロイド薬:レスキュー用
    「今すぐどうにかしたい!」という悩みに答えられる商品を、紙什器などで目立たせて陳列。
  • 2段目 ヘパリン類似物質、ワセリン:全身保湿用
    ゴールデンゾーンには、全身の保湿に使える売れ筋商品を陳列。
  • 3段目:尿素クリーム、非ステロイド薬:部位・症状特化型
    部分的に使う薬や、軽度のかゆみや炎症などの症状があるときに使う薬を陳列する。
  • 4段目:化粧品の全身クリーム:普段使い用
    お風呂上がりにバシャバシャ使える、日常使い用の保湿クリームを陳列。法令遵守のため、化粧品と医薬品はごちゃ混ぜにせずわけて陳列すること。
陳列棚の案

※図:㈱東京マキア作成

ついで買いを誘導するヒント

ヘパリン類似物質は肌の内側からうるおいを補い、ワセリンは水分を逃さないようにフタをする役割があります。
先にうるおいを補い、そのあとにフタをするという流れは、理にかなった保湿方法です。あわせて使うメリットを伝えることで、追加購入につなげやすくなります。

また、乾燥肌による炎症が強い場合には、ステロイドで一気に治し、そのあとは保湿剤で肌のバリア機能を維持することが重要です。
ステロイドをすすめる際には、普段お使いの保湿剤があるかどうかも一緒に確認し、必要に応じておすすめの保湿剤を提案してください。

まとめ:乾燥対策は日々のケアが大事

乾燥対策で重要なのは、日々の水分補給と継続的な保湿ケアです。

医薬品は毎日使うものではなく、症状が出ているときに使用するものです。その点を正しく伝え、お客様に誤解が生じないようにしましょう。

「まずは症状を改善し、その後は保湿で肌を整える」というように、治療とケアの段階を分けて説明すると理解していただきやすくなります。

乾燥の季節にしっかりサポートできるよう、本コラムの内容をぜひ振り返ってみてください。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
X(旧:Twitter)、YouTube等のSNSでは、のべ2万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC(一般用医薬品)についての情報発信をおこなっている。

■著書
・医薬品暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第3章」徹底攻略(金芳堂)
・薬機法暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第4章」(金芳堂)
・これで完成! 登録販売者 全国過去問題集 2025年度版(KADOKAWA)
・村松早織の登録販売者 合格のオキテ100(KADOKAWA)
・やさしくわかる! 登録販売者1年目の教科書(ナツメ社)
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