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【専門家監修】ドラッグストアで働く登販必見!ダイエット向け漢方薬の接客対応

【専門家監修】ドラッグストアで働く登販必見!ダイエット向け漢方薬の接客対応

【専門家監修】ドラッグストアで働く登販必見!ダイエット向け漢方薬の接客対応

登録販売者として働く中で、接客に悩まずスムーズに接客できる方は少ないのではないでしょうか。当記事は漢方薬を使用したダイエットを考えるお客さまに対して、登録販売者が知っておきたいアプローチ法や知識を解説します。当記事を読み、自信を持って接客できる準備を整えましょう。

目次

【登販必見】まずはおさらい!漢方は「気」「血」「水」の要素が大切

【登販必見】まずはおさらい!漢方は「気」「血」「水」の要素が大切

漢方薬を服用する場合、体調や体質を見極める漢方独自の考え方があり、そのひとつに「気血水(きけつすい)」があります。「気血水」は、西洋医学でいう「自律神経系」、「内分泌(ホルモン)系」、「免疫系」にあたります。
「気」、「血」、「水」のバランスが崩れることによって起こるのが体調不良です。

「気」は身体を動かす源のエネルギー、「血」は血液や身体に必要な栄養、「水」は涙や尿、リンパ液などの身体のさまざまな水分や潤いをあらわします。
登録販売者はこれらの要素の関連性や働きを理解し、お客さまへ伝えたうえで適切な漢方薬を紹介することが大切です。

登録販売者が知っておきたい!漢方がダイエットによいと言われる理由

登録販売者が知っておきたい!漢方がダイエットによいと言われる理由

漢方薬をはじめとした東洋医学では、身体の不調や病状をアンバランスと考えます。崩れてしまったバランスを整えるための根本的な原因を探り、鍼灸やあん摩、漢方などを使用し、治療を行い、身体の自然治癒力を高めます。そのため、漢方薬は、体調や体質などを考慮し、ひとりひとりの身体に合わせて約200種類から選択します。登録販売者が漢方を進める場合は、お客さまに対して生活習慣の見直しを促し、崩れてしまったバランスを漢方薬で整えて、痩せやすい身体へとサポートします。

大前提として体質改善の目的で使われる

漢方薬はあくまで「太りにくい体質をつくる」もので、服用したら痩せるというわけではありません。自分に合った漢方薬を服用し、生活習慣である食事、運動、休養などの改善も同時に行います。漢方薬を使用したダイエットは体質改善が中心です。無理な食事制限や運動でのダイエットはリバウンドをする方が多いですが、漢方薬を使用したダイエットは体質改善からおこなうため、リバウンドをしにくいメリットがあります。

漢方がダイエットに効果的と言われる具体的な効能は3つ

漢方がダイエットに効果的と言われる具体的な効能は3つ

ダイエットを日本人は「痩せる」という意味で捉えている方が多いですが、本来の「diet(ダイエット)」とは、「日常の食物」、「(治療や体重調節などのための)規定食、特別食」を意味し、健康でいるための食べ物や食事を指します。肥満で身体に影響が出ている方、出る可能性がある方は漢方を使用しダイエットをする必要があります。

しかし、健康な方が漢方を使用しダイエットをする必要はありませんし、服用しても漢方の効果が感じられない場合もあります。反対に痩せ過ぎている場合は、健康になるために体重の増量が必要です。本来の意味を理解したうえで漢方がダイエットに効果的といわれる具体的な効能をみていきましょう。

脂肪燃焼の促進

身体の代謝をあげることにより、脂肪の燃焼はされやすくなります。脂肪の燃焼効果を高めることについては、次の「新陳代謝アップ」でご説明します。

脂肪燃焼とともに考えていただきたいのが、「炎症」です。脂肪が多くなると、脂肪細胞が膨張し、膨張した脂肪細胞から炎症性物質が大量に放出されます。これが慢性的な炎症を引き起こし、さまざまな病気へとつながるため、脂肪を燃焼させる際は、炎症も抑えるとより健康な身体へと近づきます。

新陳代謝アップ

新陳代謝をアップさせると、脂肪が落ちやすく、脂肪がつきにくい身体になります。漢方薬の原料である柴胡(サイコ)や生姜(ショウキョウ)、芍薬(シャクヤク)などは身体の代謝の促進や改善などに効果があるため、結果的に脂肪燃焼につながります。

ストレスの緩和

東洋医学には「ストレスなどから気が滞る状態が続くと肥満になる」という考え方があります。そのため、肥満の原因がストレスの場合は、ストレスの緩和が重要です。具体的には、漢方薬の原料である大棗(タイソウ)はストレスの緩和やストレスが原因の暴飲暴食を防ぐ作用があります。

登販に役立つ豆知識!ダイエットに漢方を用いる3つのメリット

登販に役立つ豆知識!ダイエットに漢方を用いる3つのメリット

漢方薬を用いるダイエットには「身体への負担が最小限にとどまる」「痩せるだけではなく、体質そのものを整える」「ダイエットの大敵であるむくみや冷え性にもアプローチ」と3つのメリットがあります。

身体への負担を最小限にとどめる

お客さまの多くは「漢方薬は身体に優しい」と考えています。「天然由来成分だから」「身体に優しいと聞いたから」と理由はさまざまですが、西洋医学で使用される薬は人工的な化学物質から作られることを考えると、植物などからできる漢方薬を身体に優しいと考える方は少なくありません。

しかし、天然素材だとしても猛毒を含むものや身体に害を与えるケースも見られます。そのひとつが附子(ブシ)です。附子のもとはトリカブトで、植物全体に猛毒があります。しかし附子には、鎮痛作用や強心作用などがあり、リウマチなどの痛み止めとして使用されます。漢方薬には副作用がないわけではなく、安心と一概にはいえませんが、西洋医学の薬よりはお客さまの身体への負担は少ないでしょう。安心して服用してもらうためにも用法容量や服用での注意点をお伝えすることが重要です。

痩せるだけでなく体質そのものを整える

西洋医学は今ある症状を抑えるために治療をすることが多いですが、東洋医学は根本的な原因の治療を行います。
漢方薬も西洋医学と同様に根本治療をおこなうため、肥満に至った原因を追求し改善します。そのため、むくみや便秘、代謝などの体質の改善が可能です。

ダイエットの大敵であるむくみや冷え性にもアプローチ

身体は代謝がよいと脂肪は落ちやすく、つきにくくなります。反対に代謝が悪くなるとむくみや冷えなどの症状が現れます。むくみや冷えがある方は改善することがダイエットの近道といえます。
ダイエットに効果的な漢方薬には、血行や発汗、代謝を助ける生薬が含まれているため、むくみや冷えへのアプローチも可能です。

登録販売者が漢方をすすめる際の注意点

登録販売者が漢方をすすめる際の注意点

漢方薬が身体に優しいと考えられていても、きちんと身体に合った漢方薬を選ばなければ、効果がでなかったり副作用のリスクをかかえたりします。
ここからは登録販売者が漢方薬をすすめる際の注意点についてみていきましょう。

お客さまの体質にあった漢方を紹介する

漢方薬は西洋医学の薬よりもお客さまに合う・合わないが顕著です。合わないものを服用すると効果は得られず、お金も時間も無駄にさせてしまい、症状として現れなかったとしても、身体への負担がないとはいえません。
そのため、お客さまから体質や体調を詳しく聞いたうえで、一番身体や症状に合った漢方薬を選ぶ必要があります。

副作用についても説明する

漢方薬にも副作用はあります。
葛根湯や麻黄湯などに含まれている麻黄(マオウ)は、心臓病や狭心症、不整脈などの心臓が弱い方は注意が必要です。麻黄には依存性もあるため、長期の服用は避けなければなりません。
体質や治療中の病気、漢方薬の服用方法などは確認してからお客さまにすすめましょう。

お客さまが飲み続けるためのサポートをおこなう

漢方薬は効果がすぐに感じられるものもあれば、時間がかかるものもあります。効果がすぐに感じられるものであっても、そこで服用をやめてしまうのはおすすめできません。

漢方薬の服用は3カ月から半年の服用をおすすめしています。体質から改善するためにはお客さまが飲み続けられるサポートが重要です。漢方薬はものにより独特な香りや味、苦味などがありますので、苦手な方には錠剤などの飲みやすいものをお客さまへおすすめしましょう。

登録販売者がおすすめしたいダイエットへの効果が期待できる漢方

登録販売者がおすすめしたいダイエットへの効果が期待できる漢方

日本で承認されている漢方薬は294種類あり、ドラッグストアでも漢方薬を多く取り扱っています。その中でダイエットに効果がる漢方薬は主に「防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)」、「防風通聖散(ボウフウツウショウサン)」、「大柴胡湯(ダイサイコトウ)」、「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」、「桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)」の5つがあります。

防已黄耆湯

防己黄耆湯(ボウイオウギトウ)は、防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、蒼朮(ソウジュツ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイオウ)、甘草(カンゾウ)の6種類の生薬からなる漢方薬です。
水分代謝や利尿作用などの効果がある生薬が多く、むくみを伴う肥満症に効果があります。
運動不足、冷え性、下半身太り、むくみのある方におすすめです。

防風通聖散

防風通聖散(ボウフウツウショウサン)は、麻黄(マオウ)、川芎(センキュウ)、芒硝(ボウショウ)、桔梗(キキョウ)、荊芥(ケイガイ)、芍薬(シャクヤク)、連翹(レンギョウ)、大黄(ダイオウ)、滑石(カッセキ)、生姜(ショウキョウ)、防風(ボウフウ)、石膏(セッコウ)、山梔子(サンシシ)、黄芩(オウゴン)、甘草(カンゾウ)、白朮(ビャクジュツ)、当帰(トウキ)、薄荷(ハッカ)の18種類の生薬からなる漢方薬です。
下剤作用、抗炎症作用、発汗作用、水分調節症などの効果があります。
食べすぎ、便秘気味、暑がり、お腹に脂肪が多い方におすすめの漢方薬です。

大柴胡湯

大柴胡湯(ダイサイコトウ)は、柴胡(サイコ)、半夏(ハンゲ)、生姜(ショウキョウ)、黄芩(オウゴン)、芍薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、枳実(キジツ)、大黄(ダイオウ)の8種類の生薬からなる漢方薬です。
エネルギー代謝や新陳代謝を促進作用が多く、甘いもの好き、便秘気味、頭痛・肩こりがあり、筋肉太り、ストレスを溜めやすい方におすすめです。

桂枝茯苓丸

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)は、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、茯苓(ブクリョウ)、桃仁(トウニン)、牡丹皮(ボタンピ)の5種類の生薬からなる漢方薬です。 発汗作用、新陳代謝促進、利尿作用、そして月経不順に効果があります。
冷え性、頭痛、めまい、肩こり、のぼせやすい方におすすめです。

桃核承気湯

桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)は、桃仁(トウニン)、桂皮(ケイヒ)、大黄(ダイオウ)、甘草(カンゾウ)、芒硝(ボウショウ)の5種類の生薬からなる漢方薬です。 発汗作用、下剤作用、月経不順に効果があります。
生理痛、生理に伴うイライラ、めまい、のぼせ、冷え性の方におすすめです。

まとめ|漢方について正しい知識をもって接客しよう

まとめ|漢方について正しい知識をもって接客しよう

ダイエットをおこなう際に漢方薬の使用は可能ですが、生活習慣の改善と同時に服用することで効果が期待できます。漢方薬のダイエットは体質改善が主要なため、服用だけで痩せるわけではありません。健康体の方が服用すると痩せにくいですが、体質改善には効果がありますので、3カ月から半年は服用を続けるよう、お客さまにお伝えしてください。

お客さまの体質や症状を聞き取り、身体にあった漢方薬をおすすめしましょう。

執筆者:松村玲奈(登録販売者(管理者)、管理栄養士)

執筆者:松村玲奈(登録販売者(管理者)、管理栄養士)

学校法人 華学園栄養専門学校 管理栄養士科
ミネ医薬品株式会社にて正社員として勤務
現在は株式会社ライフコーポレーションに在籍

大手企業スーパーマーケットチェーンの店舗で登録販売者兼化粧品売り場を担当。過去にはドラッグストアにて正社員として勤務経験あり。現在は登録販売者の傍らWebライターとしてヘルスケアの情報発信を行っている。

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