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【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者のサプリとの関わり方<登録販売者のキャリア>

【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者のサプリとの関わり方<登録販売者のキャリア>

【現役ドラッグストア店長直伝】登録販売者のサプリとの関わり方<登録販売者のキャリア>

今年起きたニュースでもっとも衝撃的だったもののひとつがサプリメントの健康被害です。
店頭でもお客さまの不安の声を直接受けた登録販売者も多いと思います。

今回は苦手な方も多い「サプリメントとの向き合い方」を考えていきましょう。

目次

サプリメントの需要を考えてみよう

サプリメントの需要を考えてみよう

サプリメントはドラッグストアの中でも売上や利益が大きく、使用されるお客さまは医薬品以上にリピートする確率が高い大切な部門です。
しかし今年のニュースで大きく信頼度が低下してしまったのも事実です。

では現場の登録販売者は今後サプリメントとどう向き合うべきなのでしょう。
今一度、サプリメントとは何なのかを考えてみましょう。

医薬品の代替としての使用

サプリメントを日常的に使っている登録販売者も多いはずです。
中には会社の推奨品を使用している方もいるのではないでしょうか。

一般のお客さまがサプリメントを使う理由は何なのか考えてみると、まず思い浮かぶのが「医薬品の代替」としての使用です。
店頭でも薬の代わりだったり薬の補強として使っているお客さまに接客した事があるはずです。

中には持病があるのに自己判断で使用するなど、登録販売者としてお勧めできないような使い方をしている場合もあります。
この場合の対応方法は後半で触れていきますが、サプリメントが法律上「食品」に分類され、最終的な判断はお客さまにお任せすることになるので、登録販売者としてはどれだけ正しい知識と商品情報を提供できるかが重要です。

健康維持の目的として

主にマルチビタミン系に多いのが、食事で不足する栄養素を補う目的での日常的な使用です。

サプリメントを常用している方の中でもっともデメリットが少ないのですが、ここからサプリメントの過剰な使用に走ってしまう方も多いので、注意が必要なパターンでもあります。

多くの成分が入っているマルチビタミンと他のサプリメントの組み合わせや、医薬品との併用は成分が重複する可能性があるため注意が必要です。
過剰摂取によるデメリットがあったり逆に無意味な場合もありますし、お客さまにとってメリットより金銭的な負担を含むデメリットが大きい場合は接客やレジ等でお声がけしてみてください。

他のサプリメントや医薬品を代わりに提案するとお客さまに大きなメリットとなることもあります。

以前からの習慣で使い続けている

医薬品のビタミン剤でもよくあるパターンですが、以前から使い続けていて効果の有無にかかわらず習慣になっているケースが見受けられます。

こうなると「サプリメントの使用」が手段ではなく目的となってしまい、使用を中断することに大きな不安を感じてしまう心理的な依存状態になってしまいます。

サプリメントは食品ですから大きなデメリットは起こりにくいのは事実ですが、食事では考えられない量の成分を一気に摂取するのですから、デメリットが起こる可能性があります。

ではそのサプリメントのデメリットについて考えてみましょう。

サプリメントのデメリットを考えてみよう

サプリメントのデメリットを考えてみよう

分類上はあくまで「食品」であるサプリメントですが、中には医薬品に使われている成分や体内に蓄積する成分が含まれていたり、商品の注意書きには使ってはいけない人が明記されていたり...と、デメリットや気を付けなければいけないポイントもいくつか存在します。

ではそのデメリットとお客さまの心理を考えてみましょう。

期待感と実態との乖離

お客さまがサプリメントを選ぶ理由は多種多様です。
広告、口コミ、パッケージ、人からのお勧め、雑誌やネットの記事...など、お客さまによって違いますが、どの方も「効果」を期待して購入し使用されるわけです。

そこには「期待」があるのですが、食品である以上大きな効果は望めません。
ましてや即効性があるサプリメントはほぼありません。

即効性や大きな効果があるのなら食品ではなく医薬品になってしまいます

しかし例えば広告では法律に抵触しない程度に効果が暗示されていますし、それはパッケージでも同様です。
広告やパッケージには薬機法の定めで直接的な表現は禁じられていますが、例えば雑誌やネットでは特定成分に効果が大々的に明示され、その成分を求めてサプリメントを使用する方も多いのです。

効果があるか聞かれ答えに詰まってしまった経験を登録販売者ならお持ちでしょうが、これはお客さまを始めとした一般消費者と、ある程度成分や法律を学んだ登録販売者では認識が異なってくる場面です。

消費者はメリットを求めてしまい、デメリットの可能性を考慮しない確率が高いのです。
それは人がさまざまなバイアス(主観的な思い込み)に影響されてしまい、正常な判断ができなくなってしまうからなのです。

  • ・現状維持バイアス
    現状からの変化にデメリットを感じてしまうバイアスです。
    常に使用しているサプリメントを中止すると「体調が悪くなるのではないか」「今まで使ってきた費用が無駄になってしまうのではないか」という不安から、愛用してきたサプリメントを使い続けてしまいます。
  • ・正常バイアス
    デメリットが発生しても、あるいは発生しそうな状況でも、正常なことと思い込んでしまうバイアスです。
    仮にサプリメントの影響で体調が悪化しても「一時的なもの」「大したことではない」と判断してしまったり、効果が出なくても「効果が出るまでに時間がかかる」、「医薬品ではないから悪影響はない」と判断し使用を継続してしまいます。

今年起きてしまった健康被害はもちろんメーカー側に非はあるのですが、使用者がこのようなバイアスに影響されて被害が拡大してしまった側面は否定できません。
客観的な知識や意見をお伝えする必要があるお客さまもいらっしゃるので注意が必要です。

「知らず知らず重複」の怖さ

サプリメントを使用する方の中には数種類使用されている方も相当数いらっしゃいます。 皆さんもレジでサプリメントを一度に数種類購入される方を何回も見ているはずです。

これらのサプリメントを知識があってご使用されていたり、医師・管理栄養士などの資格者からのアドバイスで使用しているのならよいのですが、間違った理解による自己判断で使用した場合は成分の重複による副作用などが発生する可能性もあります。
わたしが過去に接したお客さまの中には10種類以上のサプリメントを同時使用し、それが原因で緊急搬送された...という方もいらっしゃいました。

サプリメントには通常の食べものでは考えられない量の成分が入っています。

毎日同じ偏った食生活をしていたら身体に悪影響が出るのと同じで、高濃度の同じ成分を摂取し続けることには当然デメリットも存在します。

サプリメントを重複使用し、ただでさえ高濃度の成分を複数摂取してしまったら...?
もし体調が悪化した時に複数のサプリメントを使用していたら、どのサプリメントが原因でそうなったのか分からなくなることもあります。

サプリメントを複数購入されるお客さまにはレジで「体調で気になる点はございませんか?」とお声がけすると被害が抑えられることもあります。
ここでも「正常バイアス」が悪影響を及ぼすパターンが多いのです。

診察の妨げになっていないか?

そしてもっともお客さまの健康を害するパターンが「診察の妨げ」です。
もしサプリメントの接客の機会があったらこのように聞いてみてください。

「受診時にサプリメントの使用を主治医に申告していますか?」

おそらくほとんどの方が医師に申告していません。

  • 「それくらい大丈夫ではないか」
  • 「薬ではないから言っていない」
  • 「あれこれ言うのも気が引ける」

これはわたしが実際にお客さまからお聞きしたセリフです。
ほぼこの3つのうちどれかなのです。

ここでも正常バイアスが働いていますが、受診時は「OTC(一般用医薬品)」「サプリメント」は必ず申告しなければいけません。
診断や診察の妨げになったり、誤った診断結果が出てしまう可能性があるからです。

例えば日常的に糖の吸収を抑えるサプリメントを使用していて申告していなかったら、検査結果に影響が出てしまいます(そもそも糖尿病の方が「血糖値が高めの方に」というサプリメントを使用してはいけません)。

場合によっては処方される薬の作用に影響したり、重複してしまう可能性もあるのです。
個人的にはこの問題がサプリメントのもっとも大きいデメリットだと感じています。

お客さまには「受診時は必ずサプリメントを持参してください」とアドバイスしてください。
医療機関は商品名だけでは成分が分からないので必ず持参すべきです。

効果的なサプリメントの利用法とは

効果的なサプリメントの利用法とは

ではもっとも効果的なサプリメントの利用方法とお客さまへの最適なアドバイスを考えてみましょう。
今まで培ってきた知識と合わせて使えば、さらにお客さまのQOLが向上するはずです。

受診している方は医師と相談

重ねますが、持病がある方や受診中の方は必ずサプリメントの使用状況を医師に申告しないといけません。
申告することで使用可否の判断や、正しい治療を行えるようになるのでお客さまには必ず持病の有無を確認し、受診時には申告するよう促してください。

そして健康診断前後など、接客の中で受診前の血糖値や血圧が高めの方もいるはずです。
そのようなお客さまには受診する時にはサプリメントの使用を中止してから受診するか、使用を受診時に伝えるよう促すと正しい診察ができるので一言添えるようにしましょう。

サプリメントで対策する方の中には「病気になりたくない」ではなく「病名を付けられたくない」という心理が強い方もいるため、サプリメントを使用する事で治療が遅れてしまうという本末転倒な事態になる可能性もあるのです。

見落としがちな点

サプリメントと同じ効果をもつOTC(一般用医薬品)も多く存在します。
ビタミンCやカルシウムなどはOTC(一般用医薬品)のビタミン剤でサプリメントより信頼度が高く効果的なものも存在します。

ダイエットや睡眠系のサプリメントも漢方薬で対応できることもあります。
「薬」と呼ばれるものに忌避感を持っているお客さまもいるので強制してはいけませんが、選択肢のひとつとして紹介できるように知識は備えておきましょう。

また「1日3回、1回2カプセル」のような用法容量は薬機法で医薬品にのみ許可される記載です。
サプリメントは「1日2カプセルを目安にお召し上がりください」という記載のため、医薬品は何回も飲まなければいけないがサプリメントは1日1回でいいので楽...と勘違いされているお客さまも多いので法律の規定をお伝えしたうえで、できればサプリメントも数回に分けて使用した方が吸収面でよい場合もある事をお伝えしましょう。

迷ったら使用を中止する勇気を持つ

医薬品もサプリメントも、メリットがデメリットを上回るのが原則です。
基本的に副作用や健康被害が疑われたら使用を中止し受診する必要があります。

その他にも長期間に及ぶサプリメントの使用をしていると現状維持バイアスの影響で止められなくなってしまいがちですが、いったん中止してみるのもひとつの手段です。
それで体調に変化がなかったら、もしかしたら日常の食生活で充分栄養素が摂取できているのかもしれません。

もし店舗に管理栄養士が在籍しているのならここから栄養相談ができる可能性もあります。
もちろん薬剤師とも連携をとって日常的に使用しているOTC(一般用医薬品)やサプリメントの使用についての相談応需をおこなうことでお客さまのQOLを向上させることが可能です。

そして、どうしても知識がOTC(一般用医薬品)に偏りやすい登録販売者ですが、サプリメントの知識を身につけることで接客の武器の補強が可能となります。
良くも悪くも注目されているサプリメントですが、売上比率や利益率から考えてもドラッグストアにとって必要不可欠な存在です。

お客さまと店舗のためにも積極的にサプリメントの接客をしてみて下さい!

ケイタ店長(登録販売者)

執筆者:ケイタ店長(登録販売者)
ドラッグストア勤務歴20年、一部上場企業2社で合計15年の店長経験を活かし、X(旧Twitter)などで登録販売者へのアドバイスや一般の方への生活改善情報の発信を行っている。X(旧Twitter)フォロワー数約5,000人。

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