登録販売者になるために必要な勉強時間は?働きながら合格できるスケジュールと効率化のコツ
こんにちは、薬剤師・登録販売者講師の村松 早織です。
登録販売者試験に挑戦しようと考えている方の中には、仕事や家事と勉強を両立できるのか不安に感じている人も多いのではないでしょうか?登録販売者は公的資格でありながら比較的取得しやすく、工夫次第で効率よく学習を進めることができます。
この記事では、私の講師経験をもとに、働きながら一発合格を目指すための「期間別スケジュール」や「効率的な勉強法」を解説します。自分に合った計画を立てて、自信を持ってスタートを切りましょう。
【この記事で得られること】
- 勉強時間の目安は200~300時間。ライフスタイル別の計画で合格が見えます。
- 「インプット3割:アウトプット7割」の黄金比が、最短合格の鍵です。
- 忙しい社会人や主婦(夫)でも、スキマ時間の活用で一発合格は十分に可能です。
目次
- ・登録販売者試験とは?難易度や合格率
- ・登録販売者試験の合格に必要な勉強時間の目安
- ・登録販売者試験は独学でも合格できる?
- ・【期間別】合格までの学習ロードマップ(3ヶ月・6ヶ月コース)
- ・登録販売者試験に関するよくある質問
- ・まとめ:自分に合った計画で、働きながら一発合格を目指そう
登録販売者試験とは?難易度や合格率
「登録販売者」は、公的資格でありながら比較的取得しやすい資格です。まずは難易度や合格率、受験者のバックグラウンドなど、登録販売者試験の概要について解説します。
受験資格がなく誰でも挑戦できる
登録販売者試験は、年齢や経歴を問わず、誰でも受験することが可能です。2015年までは学歴などの受験資格が設けられていましたが、現在はすべて撤廃されています。
実際、学生から社会人、主婦(主夫)、高齢の方まで、幅広い年代の人が試験に挑戦しています。
特に主婦や高齢の方にとって、登録販売者資格は「家事・育児・介護との両立」や「定年後の働き方」にぴったりの選択肢です。勤務時間や曜日が調整しやすく、短時間・扶養内・週2~3日といった働き方も可能。薬や健康の知識を活かして地域の人のお役に立てる点も、働きがいや達成感につながりやすいメリットです。
合格率は約40%!正答率7割で合格できる
登録販売者試験の合格率は40~50%です。(厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」より)ただし、全国を7つのブロックに分けて実施されており、試験日や問題内容はブロックごとに異なります。
試験内容は第1章~第5章の分野別にわかれており、合格基準は7割以上(120点中84点以上)です。登録販売者試験は高校受験などとは異なり、合格基準を超えれば誰でも受かります。公的資格の中では、比較的努力が報われやすい試験と言えるでしょう。
受験者のバックグラウンドと合格者の特徴(主婦・社会人・学生など)
受験者には、すでにドラッグストアなどで働いており、業務上資格が必要になった人や、資格取得を目的として専門学校に通う学生が多く見られます。
合格者に共通する特徴として挙げられるのが、「目標に向かってコツコツと学習を続けられる人」です。実際、再就職を目指す主婦(主夫)や、仕事の合間に勉強を進めた社会人など、忙しい日々の中で時間を工夫しながら合格をつかみ取った人も少なくありません。
参考:【2025年最新】登録販売者試験の難易度・合格率をわかりやすく解説!合格するための秘訣とは
登録販売者試験の合格に必要な勉強時間の目安
登録販売者試験に合格するために必要な勉強時間は、一般的に200〜300時間と言われています。ただし、「合計○時間」と言われても、実際の生活でどれくらいの期間が必要なのかはイメージしにくいものです。
自分のライフスタイルに合わせて、現実的な学習期間を具体的に考えてみましょう。
勉強時間はトータル200~300時間が目安
合格に必要な勉強時間を学習時間ごとに整理すると、以下のような目安になります。
| タイプ別 | 1日の学習時間 | 必要期間 | 向いている方 |
|---|---|---|---|
| コツコツ長期型 | 1時間 | 約6~10ヶ月 | ダブルワークや子育て中の正社員(フルタイム)の方 |
| 標準型 | 2時間 | 約3~5ヶ月 | 正社員やフルタイムの方 |
| 短期集中型 | 3時間 | 約2~3ヶ月 | 休職中やパートなど、ある程度まとまった時間が取れる方 |
無理なく続けられる学習ペースを選ぶことが、合格への近道です。
基礎知識や実務経験による時間の変動
試験内容は分野ごとに分かれているため、得意分野や過去の資格取得経験によっては、学習時間を短縮できることもあります。人によっては200時間以下で合格することも珍しくありません。
たとえば、第4章は薬機法がテーマのため、法律関係に強い方は理解しやすいでしょう。また、第3章は市販薬の成分が中心となるため、すでにドラッグストアで働いている方であれば、普段目にしている商品のパッケージ表示がそのまま学習につながります。
できるだけ勉強時間を短縮するための工夫
登録販売者試験を効率よく突破するには、「問題演習」を重視した学習が欠かせません。
登録販売者試験は知識の暗記だけでなく、問題文の意図を読み取り、選択肢の違いを判断する力が問われるため、実際に問題を解いて「どう間違えたか」「なぜ正解なのか」を繰り返し確認することが、合格への近道になります。
登録販売者試験を効率的に合格するには、とにかく問題演習が重要です。目安としては、「テキストを読む・講義を受ける」といったインプットに3割、「問題を解く」といったアウトプットに7割の時間を使うのがおすすめです。
特に、第3章は問題数も多く内容も難しいため、全体の学習時間の半分以上を割く意識で取り組みましょう。問題を繰り返し解くことで、知識の定着と得点力アップにつながります。章ごとの「難易度」と「学習にかける時間の割合」のイメージは、以下の表の通りです。
| テーマ | 問題数 | 難易度 | 学習にかける時間の割合 | |
|---|---|---|---|---|
| 第1章 | 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | やさしい | 5% |
| 第2章 | 人体の働きと医薬品 | 20問 | 普通 | 15% |
| 第3章 | 主な医薬品とその作用 | 40問 | 難しい | 50% |
| 第4章 | 薬事に関する法規と制度 | 20問 | 普通 | 15% |
| 第5章 | 医薬品の適正使用と安全対策 | 20問 | 普通 | 15% |
登録販売者試験は独学でも合格できる?
登録販売者試験は、独学でも合格が可能です。その場合、市販のテキストや問題集を購入し、自分で学習計画を立てて進めていきます。
「内容が難しくて理解しにくい」「効率よく学びたい」と感じる場合には、通信講座を利用するのもおすすめです。アポプラスキャリアでは、本コラムの執筆者である村松が講師を務める「試験対策講座」を開講しています。興味のある方は、以下のリンク先をご確認ください。
アポプラスキャリア株式会社 登録販売者 試験対策講座
なお、独学での勉強法や学習のコツなど、詳しくは以下の記事も参照してください。
関連記事:登録販売者×独学は勉強法が重要!1発合格するためのコツやテクニックを解説
関連記事:登録販売者試験の初心者向けおすすめテキスト6選!選び方のポイント解説
【期間別】合格までの学習ロードマップ(3ヶ月・6ヶ月コース)
学習期間を「3ヶ月」「6ヶ月」「1年」と設定した場合、それぞれどの時期に何をすればよいのでしょうか。ここでは、全体の流れをつかみやすくするために、各コースで取り組む内容と学習の進め方を解説します。
あわせて、コース別の学習ロードマップ図も作成していますので、ぜひ参考にしてください。
なお、以下のスケジュールは、一例として令和7年の登録販売者試験で最も早く実施された、関西広域連合ブロックの8月23日を想定を試験日として想定しています。ご自身の地域の試験日に合わせて調整してください。
【3ヶ月コース】短期集中で合格を目指すスケジュール
5月ごろから学習をスタートします。学習期間が短いため、基礎固めと問題演習を並行して進めることがポイントです。7月中旬から試験本番までの約1ヶ月間は、過去問演習に集中し、本番を意識した対策に切り替えましょう。
過去問演習の目安は、「直近1年分の全国7ブロックの試験問題」と「受験予定ブロックの過去3年分」です。間違えた問題は必ず復習し、満点が取れるようになるまで繰り返し解くことが重要です。
【6ヶ月コース】働きながら無理なく進めるスケジュール
2月ごろから学習を始め、まずは基礎知識をじっくり固めていきます。4月から6月にかけては問題演習を中心に取り組み、理解度を高めましょう。7月以降は過去問演習に力を入れ、試験本番に向けた実践的な対策を行います。
長期間の学習では、モチベーションの維持が課題になりがちです。ときには息抜きの日をあらかじめ予定に入れるなど、メリハリをつけて取り組むことが大切です。
【1年コース】スキマ時間中心でコツコツ進めるスケジュール
9月ごろから学習をスタートし、通勤時間や家事の合間などのスキマ時間を使って基礎固めを行います。まずは試験全体の構成や出題範囲を把握することを意識しましょう。
年内を目安に一通り学習を終え、年明けからは問題演習を中心に進めます。この時期は、問題を解くアプリなどがあると便利です。6月以降は過去問演習に切り替え、本番を想定した対策で仕上げていきましょう。
忙しくて計画どおり進まなかったときのリカバリープラン
計画通りにいかなかったときは、以下の方法で軌道修正します。
- 土日など休日を使って一気に学習する
- 店長に相談して出勤日数などを調整してもらい、勉強時間を増やす
- 子育て中の方は、勉強時間を捻出できるよう家族に協力をお願いする
なお、試験直前にやるべきことについては、以下の記事が参考になります。焦る気持ちもあるかもしれませんが、落ち着いて行動しましょう。
合格者の実際の勉強時間は?エピソードとともに紹介
私が担当した受講生の中にも、忙しい環境で合格された方がたくさんいます。その一例をご紹介します。
【Aさんの場合】
40代女性。医療業界未経験、スーパーでフルタイム勤務、子供を保育園に預けている。
「毎日18時過ぎに帰宅後、家事と翌日の準備でバタバタしていますが、幸いにも勤務先が近いため、朝晩、子供が寝ている間に1時間ずつ捻出していました。仕事の休憩時の30分も活用していたのと、土日は主人に協力してもらい、1日2~3時間を勉強時間にあてていました。
試験半年前からテキストを眺めるようにして、本格的に机に向かい始めたのは4か月前からです。早い段階で問題演習に取り組み、無事に合格することができました。試験までの勉強時間は合計で300時間ほどです。」
登録販売者試験に関するよくある質問
最後に、受験者からのよくある質問に答えていきます。
Q. 勉強を始めるのに最適な時期はいつですか?
A. 「挑戦しよう!」と思った時が適切なスタートの時期です。
<村松より>
「今から始めるのは少し早いかも」と感じる場合でも、まずはテキストを1冊用意し、時間のあるときにざっと目を通してみましょう。本格的な学習を始める時期や進め方については、本コラムで紹介した内容を参考にしてください。学習計画を立てる際は、余裕を持ったスケジュールにしておくことが大切です。
Q. 記憶力に自信がなくても合格できますか?
A. まったく問題ありません。
<村松より>
誰でも一度で知識をすべて覚えることはできません。大切なのは、同じ問題を何度も繰り返し解くことです。少しずつ理解が深まり、自然と知識が定着していきます。焦らず、コツコツと学習を続けていきましょう。
Q. 子育て・家事でまとまった時間が取れない場合の勉強の工夫は?
A. 「ながら学習」や「スキマ時間」を味方につけましょう。
<村松より>
家事をしている間は机に向かえなくても、イヤホンを使って講義を聞くことはできます。また、覚えたい内容をまとめてキッチンやトイレなど目につく場所に貼っておけば、ちょっとしたスキマ時間を暗記に活用できます。
日中に時間が取りにくい場合は、子どもが寝ている間など、集中しやすい時間帯を見つけて学習するのも効果的です。
まとめ:自分に合った計画で、働きながら一発合格を目指そう
登録販売者試験は、適切な学習計画を立てて効率的に勉強することで、育児中の方やフルタイムの方も一発合格が可能です。まずは受験する都道府県を決め、試験日から逆算して学習計画を立ててみてください。
また、テキストを1冊買って試験で何が問われるのかを確認すると、受験への決心がつきやすいです。ぜひ一歩を踏み出してください。
執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
X(旧:Twitter)、YouTube等のSNSでは、のべ2万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC(一般用医薬品)についての情報発信をおこなっている。
- ■著書
- ・医薬品暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第3章」徹底攻略(金芳堂)
- ・薬機法暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第4章」(金芳堂)
- ・これで完成! 登録販売者 全国過去問題集 2025年度版(KADOKAWA)
- ・村松早織の登録販売者 合格のオキテ100(KADOKAWA)
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