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【登録販売者試験】家事・育児で忙しくても独学で合格できる?スケジュールや勉強法を薬剤師が解説

【登録販売者試験】家事・育児で忙しくても独学で合格できる?スケジュールや勉強法を薬剤師が解説

「登録販売者」は、薬局やドラッグストアでOTC(一般用医薬品)を販売するために必要な資格です。家事や育児で忙しい主婦(主夫)が独学で挑戦するケースも多く、この記事を読んでいる方の中にも、「将来役に立つ資格の取得に挑戦してみたい!」という人がいることでしょう。

この記事では、登録販売者試験に合格するための勉強方法や、テキストの選び方、家事の合間などの日常に取り入れられる勉強のコツ、合格後のキャリアなどについて解説します。「自分でも登録販売者資格を取れるのかな?」と不安に感じている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

忙しい方必見!登録販売者試験の学習スケジュール

忙しい方必見!登録販売者試験の学習スケジュール

まずは、登録販売者試験の合格に必要な学習時間や、1日の具体的なスケジュールを把握しましょう。

登録販売者試験の合格に必要な学習期間

登録販売者試験に合格するうえで必要な学習時間は、300~400時間といわれています。そのため、学習に必要な日数(月数)は、そこから割り出すことができます。以下の表は、毎日コツコツと勉強する場合の「学習に必要な期間」をまとめたものです。

例えば、1日4時間、学習する場合に必要な期間は、「約3カ月間」と考えることができます。自分が1日にどのくらい学習時間を割けるのかを考えて、試験当日までのスケジュールを逆算してみましょう。

【学習に必要な期間】

1日の学習時間 必要な日数 必要な月数
2時間 150日~200日 約半年(5カ月~7カ月)
4時間 75日~100日 約3カ月(2.5カ月~3.5カ月)
6時間 50日~70日 約2カ月(2カ月~2.5カ月)

試験勉強をおこなううえでの1日のスケジュール

ひとくちに主婦(主夫)といっても、仕事をしている方もいれば、子育てや介護に注力されている方もいますよね。そこでパターン別にわけて、1日のどのタイミングで学習するべきか、下記にモデルケースを示します。

①時短勤務で仕事をしている方

学習時間を「1日4時間」に設定すると、以下のような学習スケジュールが考えられます。

  • ✔ 5:00~6:30 (1時間30分) 出勤前に早めに起きて学習
  • ✔ 8:00~8:30 (30分) 電車通勤時のスキマ時間を活用
  • ✔ 16:30~17:00 (30分) 電車通勤時のスキマ時間を活用
  • ✔ 20:00~21:30 (1時間30分) 夕食後の時間を活用

②子育てや介護をしている方

学習時間を「1日6時間」に設定すると、以下のような学習スケジュールが考えられます。

  • ✔ 5:00~7:00 (2時間) 家族が起きる前に早めに起きて学習
  • ✔ 9:00~17:00 (8時間のうち4時間) やるべきことの合間の時間を活用

登録販売者試験に向けた勉強時間やスケジュールの組み方についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらのコラムも参考にしてください。

登録販売者試験合格に必要な勉強時間は?勉強法別スケジュールの組み方

登録販売者試験の独学での学習方法

登録販売者試験の独学での学習方法

次は、登録販売者試験の学習方法について解説します。独学での効率的な学習順序や、つまずきやすいポイントを見ていきましょう。

独学での効率的な学習順序

登録販売者試験は、第1章~第5章までの5つの分野にわかれています。この中で、内容的にもっとも重要で、かつ受験者が苦労する章は、OTC(一般用医薬品)の成分について学ぶ「第3章」です。「第3章を攻略できるかどうかが合否をわける」といっても過言ではありません

試験項目 問題数
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問
第2章 人体の働きと医薬品 20問
第3章 主な医薬品とその作用 40問
第4章 薬事に関する法規と制度 20問
第5章 医薬品の適正使用と安全対策 20問

そのため、できるだけ第3章に多くの時間を費やす必要がありますが、効率性を重視したい方の学習順序としては、第2章→第3章→第5章→第4章→第1章の順がおすすめです。

第2章は体のしくみに関する章であり、第3章と内容が深く関係しています。また、第5章には添付文書の「使用上の注意」に関する出題がありますが、この内容は第3章と重なるため、この順序にすると理解しやすいでしょう。

学習でつまずきやすいポイント

各章でつまずきやすいポイントを、以下の表でまとめました。逆に、この項目以外の分野は比較的攻略しやすいといえます。理解しやすい部分の学習は短時間にとどめ、苦手な部分に時間をかけましょう。

難易度 学習でつまずきやすいポイント
第1章 ★☆☆☆☆ 第1章で難しいと感じる内容は、「医薬品のリスク評価」と「薬害訴訟」のみである。ほかは一般常識で解ける問題が多い。
第2章 ★★★☆☆ 「人体の構造と働き(消化器系、呼吸器系、循環器系など)」の項目を苦手とする方が多い。
第3章 ★★★★★ 全部で約500個の成分の効能効果・作用機序・副作用を覚えるのが大変である。また、生薬は「基原」も出題範囲になっており、漢方薬は独特な効能効果を持つため、理解が難しい分野である。
第4章 ★★★☆☆ 全体として内容はそこまで難解ではないが、法律独特の言葉の表現や専門用語に慣れる必要がある。
第5章 ★★☆☆☆ 添付文書の「使用上の注意(してはいけないこと・相談すること)」でつまずく方が多い。ただし、第3章の知識と連動しているため、先に第3章の知識の底上げを図るのがおすすめ。

登録販売者試験の勉強方法や、第2章、第3章の対策についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下のコラムも参考にしてください。

登録販売者試験対策に使うテキストの選び方

登録販売者試験対策に使うテキストの選び方

登録販売者試験は、以下の「手引き」と呼ばれる資料をもとに試験問題が作成されます。

参考:登録販売者試験問題作成に関する手引き(令和7年4月)

市販のテキストは基本的に「手引き」に準拠しているので、どれを選んでも骨組みとなる内容は同じです。しかし、解説の内容や書面のデザインなどには特色がありますので、本屋さんで実物を確認したり、ネットショップで書籍のサンプルを確認したりして、気に入ったものを1冊購入してください。

また、登録販売者試験を独学で合格するには、過去問を解くことも非常に重要です。過去問は、各都道府県のホームページにおいて無料でダウンロードすることもできますが、解説があるとより理解が深まるので、過去問題集を購入するのもおすすめです。

テキストの選び方や過去問の勉強法についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下のコラムも参考にしてください。

登録販売者試験の初心者向けおすすめテキスト6選!選び方のポイント解説【2023年度版】 【登録販売者試験】過去問の勉強法で合否が決まる!勉強のコツを解説

家事の合間もOK!日常生活における知識の習得方法

家事の合間もOK!日常生活における知識の習得方法

家事などに取り組んでいる最中は、手は動いていても、目や耳は空いている状態です。そのため、スマホで講義動画を流し、洗濯物をたたみながら動画を視聴したり、料理中に流し聞きをしたりするのもよいでしょう。

また、出勤中や外出時のスキマ時間の活用方法として、スマホで過去問を解くのもおすすめです。さらに、自分の苦手な部分をまとめた資料を、トイレやキッチンに貼っておく方法もあります。繰り返し確認することで、いつの間にか知識が身につきますよ。

忙しい中での学習は、ここに挙げたような形で、日常に溶け込ませることを意識しましょう。

登録販売者試験に合格した後はどうする?キャリアの進め方

登録販売者試験に合格した後はどうする?キャリアの進め方

登録販売者の資格は、単に試験に合格しただけでは「正規の登録販売者」として働くことができません。以下の「管理者要件」の図の通り、定められた従事期間(年数・時間数)を経て、初めて1人前の登録販売者として働くことができます。管理者要件を満たしていない場合、「研修中の登録販売者」とみなされ、必ず他の資格者と一緒にシフトに入ることになります。

管理者要件

この記事を読んでいる方は、すでにドラッグストアなどで勤めている方も、そうでない方もいることと思います。そこで、ケース別の今後のキャリアについて解説します。

すでにドラッグストアなどで勤務している場合

この場合、できるだけ早く研修期間を終わらせて「正規の登録販売者」になることで、資格手当や給料UPが見込まれます。また、現在は、正社員やフルタイムに近い時間数(160時間)で勤務することにより、最短1年で「正規の登録販売者」になることができます

会社に勤務時間を増やしたいと相談するのもよいですし、いっそのこと、この機会にパート社員から正社員へと転換するのもよいでしょう。

これから登録販売者として働くことを考えている場合

ドラッグストア業界は未経験であり、これから就職(転職)活動しようと考えている方は、まずは「研修中の登録販売者」として勤務先を探すことになります。忙しくて情報収集が難しいと感じる方は、転職エージェントを活用するのもよい方法です。「アポプラス登販ナビ」では、求人を自分で検索したり、専門アドバイザーによるサポートを受けたりすることもできますよ。

実務経験についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしてください。

登録販売者に必要な実務経験とは?期間や時間数など条件を解説

まとめ|忙しい方はスキマ時間を有効活用しよう!

登録販売者の資格は、独学で合格することが可能です。家事・育児で忙しい方でも、スキマ時間を有効活用すれば一発合格も夢ではありません。この記事を参考にして、合格までに必要な期間を計算し、スケジュールを立ててみてください。

私も講師をやっている中で、朝早く起きて学習時間を確保し、見事合格したという主婦の方を何人も見てきました。合格したいという熱い想いがあれば、必ず合格できます。あなたの挑戦を心より応援しています!

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
X(旧:Twitter)、YouTube等のSNSでは、のべ2万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC(一般用医薬品)についての情報発信をおこなっている。

■著書
・医薬品暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第3章」徹底攻略(金芳堂)
・薬機法暗記帳 医薬品登録販売者試験絶対合格! 「試験問題作成に関する手引き 第4章」(金芳堂)
・これで完成! 登録販売者 全国過去問題集 2023年度版(KADOKAWA)
・村松早織の登録販売者 合格のオキテ100(KADOKAWA)
・やさしくわかる! 登録販売者1年目の教科書(ナツメ社)
過去の記事 【2025年最新版】登録販売者試験の合格点・合格ラインについて解説
新しい記事 試験直前で差がつく!登録販売者試験「今やるべきこと&必須準備リスト」