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登録販売者試験の難易度・合格率をわかりやすく解説!合格するための秘訣とは

登録販売者試験の難易度・合格率をわかりやすく解説!合格するための秘訣とは

登録販売者試験の難易度・合格率をわかりやすく解説!合格するための秘訣とは

ドラッグストアの増加やセルフメディケーション推進といった背景から、登録販売者数は年々増えており、今人気の資格として注目を集めています。しかし、公的かつ専門的職種とあって、試験の難易度がどれくらいか気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、登録販売者資格を取得するべきか迷っている方に向けて、試験の難易度や合格率などについて、わかりやすく解説します。

目次

登録販売者試験の合格率

登録販売者試験の合格率

登録販売者試験は、全国を数ブロックごとに分けておこなわれ(令和4年は8ブロック)、試験問題も各ブロックによって異なります。したがって、毎年の合格率も各ブロックによって異なりますが、全国平均ではおよそ40~50%となっています。

登録販売者試験は他の試験と比べて難しい?

登録販売者試験は他の試験と比べて難しい

登録販売者試験の難易度はどれくらいなのでしょうか?一般的な人気資格と比較した表が以下になります。

資格 合格率 資格の種類
登録販売者 40~50%前後 公的資格
調剤薬局事務(調剤事務管理士) 60%前後 民間資格
FP技能士 日本FP協会 2級
  ✓  学科試験:40~55%前後
  ✓  実技試験:50~70%前後
国家資格
日本FP協会 3級
  ✓  学科試験:70~90%前後
  ✓  実技試験:80~90%前後
宅地建物取引士 16%前後 国家資格
行政書士 10%前後 国家資格
気象予報士 5%前後 国家資格

参考:

登録販売者試験は、全受験生の半数近くが受かる試験です。合格率は国家資格より高くて民間資格より低く、難易度は中程度から低めであるといえるでしょう。

登録販売者試験の難易度が低いといわれる理由

登録販売者試験の難易度が低いといわれる理由

登録販売者試験は難易度が低いといわれる理由には、以下の3つが考えられます

マークシート方式だから

登録販売者試験は、120問、全問マークシート方式です。記述式の問題や実技試験などはありません。したがって、答えがわからなかったとしても、解答用紙をすべて埋めてから提出することが可能です。運がよければ点数を稼ぐことができるという点で、難易度が低いといわれています。

受験資格が必要ないから

従来は登録販売者試験を受けるためには受験資格(一定の学歴や実務経験)が必要でしたが、これを不正証明する事案が発生してしまったため、受験資格が撤廃されました。その代わり現在は、管理者要件として実務・業務経験が必要になっています。

試験自体は学歴等を問わず誰でも受けることが可能なため、受験資格が不要という側面でも難易度が低いといわれているのかもしれません。ただし、難易度は前述のとおり決して容易なものではなく、合格するためには十分な学習が必要です。

薬剤師国家試験よりも試験範囲が狭いから

登録販売者と同じく医薬品を扱う職種に薬剤師がありますが、登録販売者は薬剤師と比べた場合に難易度が低いのは事実です。その違いは受験資格や試験内容にあらわれています。

例えば、薬剤師国家試験は誰でも受けられる試験ではなく、薬剤師法において「受験資格は6年制薬学課程を修めて卒業した者」に限定されています。また、薬剤師国家試験は、2日間かけて、7科目(物理・化学・生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務)、345問が出題されます。

一方、登録販売者試験は、計4時間で5つの試験項目から120問が出題されます。試験範囲の差が大きく異なっています。

さらに、現在の薬剤師国家試験は合格点の上限がない「完全相対基準」となっており、合格発表当日まで合格点が何点になるのかがわかりません。しかし、登録販売者試験では、合格基準は7割以上(84点以上)と決まっています。

薬剤師国家試験と登録販売者試験は、薬に関する資格試験という点では同じですが、このようにたくさんの違いがあるのです。

登録販売者試験に合格するための3つのポイント

登録販売者試験に合格するための3つのポイント

登録販売者試験に合格するためには、効率よく勉強することが大切です。以下の3つのポイントを押さえて、合格を目指していきましょう。

1.試験について知る

登録販売者試験はエリアによって日程や出題問題が異なるため、試験概要をしっかりと把握しておかなければなりません。

①試験項目と問題数

試験項目は全部で5つあり、医薬品の作用などについて問われる「第3章」の問題数がもっとも多く、難関とされています。ここでつまずく受験者も多く、重点的な学習が求められます。

試験項目 問題数
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 20問
第2章 人体の働きと医薬品 20問
第3章 主な医薬品とその作用 40問
第4章 薬事に関する法規と制度 20問
第5章 医薬品の適正使用と安全対策 20問

②出題範囲

試験問題は、厚生労働省が定める「試験問題作成に関する手引き(令和4年3月)(以下、手引き)」から出題されます。実際に手引きを見てみると、絵や図はなく文章のみが淡々と続いており、これらをただ読むだけの勉強方法では効率よく進めることは難しいでしょう。受験勉強をスタートさせる場合は、この手引きをわかりやすくまとめた受験対策テキストが多く販売されていますので、書店やネットショップなどで自分に合いそうなものを購入することをおすすめします。

参考:厚生労働省「試験問題作成に関する手引き(令和4年3月)」

③合格基準

登録販売者試験には2つの合格ラインがあり、総出題数(120問)に対する正答率が7割以上(84点以上)の場合で、なおかつ試験項目ごとの出題数に対する正答率が一定割合以上の場合に合格となります。いずれかを満たしていても合格にはならないため、全項目をまんべんなく学習する必要があります。

④ブロック

登録販売者試験は全国を数ブロックにわけておこなわれ、ブロックごとに同じ試験問題が出題されます。各ブロックによって試験日が異なるので、まずは合格率などを踏まえて自分が受けるブロックを決定し、それに合わせてスケジュールを組みましょう。受験日が重ならなければ、複数のブロックを受験することが可能です。

【令和4年におこなわれた試験のブロックと合格率】

ブロック名 都道府県 2022年の試験日 2022年の合格率
北海道・東北ブロック 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 8月31日 46.9%
関東・甲信越ブロック 茨城県 栃木県 群馬県 新潟県 山梨県 長野県 9月6日 51.4%
首都圏ブロック 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県 9月11日 41.6%
北陸・東海ブロック 富山県 石川県 静岡県 愛知県 岐阜県 三重県 9月7日 43.3%
関西広域連合ブロック 大阪府 京都府 兵庫県 滋賀県 和歌山県 徳島県 福井県 8月28日 34.8%
奈良ブロック 奈良県 9月25日 47.8%
中国・四国ブロック 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 香川県 高知県 愛媛県 11月8日 39.7%
九州・沖縄ブロック 福岡県 大分県 宮崎県 佐賀県 長崎県 熊本県 鹿児島県 沖縄県 12月11日 55.6%
参考:登録販売者試験日程

2.自分に合った勉強法を選ぶ

登録販売者試験の勉強法には、予備校に通う、通信講座を受ける、テキストを買って独学で勉強するなど、さまざまな方法があります。誰かから教わった方がモチベーションを保ちやすいという場合や一人で勉強するのが苦手な場合は、通信・通学講座を選択するのがよいですし、マイペースに学習を進めたい場合はテキストを買って自分でスケジュールを組むのがよいでしょう。

勉強法については、誰かからの助言を優先するのではなく、自分に合った最適な方法を選択することが大切です

3.とにかく過去問をこなす

登録販売者試験を攻略するには、過去問を解くことが重要です。なぜなら、登録販売者試験では繰り返し同じ問題が出題される傾向にあるからです。各都道府県のホームページには、過去実施した試験問題と解答が掲載されていますので、それを印刷して活用することができます。特定の都道府県の過去問を検索する時は、検索窓に「登録販売者試験」「試験問題」「東京都」などと入力すると、過去問を掲載したページを見つけやすいといえます。

なお、過去問を解いた後見直しをする際に「解説」が必要な場合には、書店などで販売している「過去問題集」を購入して活用することをおすすめします。

登録販売者試験に合格すると得られるメリット

登録販売者試験に合格すると得られるメリット

登録販売者の資格には、以下のようなさまざまメリットがあります。

一生涯の有資格

登録販売者は、更新などが必要な資格ではありません。したがって、一度取得すれば一生涯使える資格になります。合格後すぐに登録販売者として働かなくても失効することはありませんので、持っていて損はありません。

また、市販薬の知識は自分自身や家族の健康のためにも役立つため、仕事でもプライベートでも活かせる有益な資格といえます。

給料アップ

登録販売者資格を取得すると、基本給が上がり、資格手当がつくケースが多いです。現在ドラッグストアなどで一般従事者として働いている方にとっては、スムーズに昇給する1つの方法でもあります。登録販売者試験は全受験生の約50%が受かる試験ですので、人によっては1から副業を始めるよりも取り組みやすいといえるでしょう。

転職に強い

ドラッグストア業界は今もなお新規出店が続いており、常に人手不足の状態です。登録販売者の資格を持っていると業界での転職に有利になるため、少しでも早く取得しておくことをおすすめします。

まとめ|登録販売者試験の難易度は高くない!3つのポイントをおさえて一発合格を狙おう

登録販売者試験は、誰でも挑戦できることが魅力の1つであり、努力が実りやすい試験です。上記の「登録販売者試験に合格するための3つのポイント」を押さえ、ぜひ一発合格を目指してくださいね。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
twitter、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC医薬品についての情報発信を行っている。

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