2025年4月1日から東京都のカスハラ防止条例が施行 - 接客で知っておくべきカスハラ対策をわかりやすく解説

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
近年、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)は深刻な社会問題として注目され、国や自治体レベルでも具体的な対策が進められています。ドラッグストアで働く皆さんにとっても働きやすい環境が形成されつつあるといえるでしょう。
本コラムでは、どのような行為がカスハラに該当するのか、カスハラへの対処法、カスハラを防ぐ仕組みなどについて解説していきます。カスハラへの対処法を実践的に学べる講座もご紹介しますので最後までご覧ください。
目次
東京都で全国初となるカスハラ防止条例が成立
東京都議会で、2024年10月4日、お客さまによる著しい迷惑行為である「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を防ぐための条例が全国で初めて可決、成立しました。2025年4月1日から施行されています。

近年、カスハラの深刻化は増すばかりで、過去3年間の勤務でカスハラに遭遇した人の割合は15%にも上るとの調査結果もあります。

参考:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」6ページ
国もカスハラ対策に動いており、厚生労働省は全ての企業に対し、カスハラから従業員を保護する対策を義務付ける方針を示し、今年の通常国会で関連法案提出を目指しています。
カスハラに該当する行為とは
カスハラとは、お客さまが企業に対して理不尽なクレームや言動をする行為です。たとえば、従業員への度を越した要求や暴力的・侮辱的な発言などの行為が該当します。
参考:「これってカスハラ?」ドラッグストアでのカスタマーハラスメント例や登販ができる対策
これまでは具体的にどのような行為がカスハラに該当するのか見極めが難しかったのですが、東京都が条例を制定するにあたってカスハラに該当する行為を公表しました。

参考:東京都産業労働局「TOKYOノーカスハラ支援ナビ」
以前から問題視されていた、お客さまの威圧的な言動や長時間にわたる執拗なクレーム、使用済みや開封済みの商品を「合わなかった」などの理由で返品を求めてくる行為も公にカスハラと定義されました。
東京都がカスハラにあたる行為を定めたことで、今後はお客さまの行動にも慎重さが求められるようになると期待されています。カスハラに対する意識が社会全体に広まることで、皆さんにとってますます働きやすい環境になっていくでしょう。
カスハラに発展させないために
カスハラを防ぐためには、日頃からお客さまの不満に気づき、その芽を未然に摘んでいくことが大切です。お客さまが不満を感じた段階でしっかりと解消していくことでカスハラを未然に防ぐことができます。
ここで知っておきたいのがハインリッヒの法則です。1件の重大な事故の背景には、29件の軽い事故があり、さらにその背景には300件のヒヤリとしたりハッとしたりする出来事があると言われています。

つまり、多くのヒヤリとしたりハッとしたりすることを無くせば、軽い事故を防ぐことができ、ひいては重大な事故を防ぐことにつながります。
トラブルが小さいうちに対処することで大きなリスクを未然に防ぐのはカスハラ対策も同じです。例えば、レジ待ちが長くなったり、誤った商品をおすすめしてしまったりしたとき、そのときの対応が不適切だとお客さまの怒りが増幅してカスハラへと発展してしまいがちです。
カスハラを防ぐためには、お客さまの小さな不満を放置しないこと、クレームに適切な対応を取ることが大事です。その積み重ねが、結果としてカスハラ防止にもつながります。
まとめ | カスハラについて詳しい対策はeラーニングで
アポプラスキャリアでは登録販売者向けにカスタマーハラスメント対策のeラーニングをご用意しています。詳しい対策は以下の動画でじっくり学びましょう。

登録販売者として更なる活躍を考えている方は、アポプラス登販ナビまでお気軽にご相談ください。登録販売者専門チームに所属するコンサルタントが一貫してサポートするため、初めての転職でも安心して準備を進められるでしょう。
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