サポートを受ける

お電話でのご登録・ご相談も承っております。

フリーコール 0120-959-755

月~金曜(祝・祭日を除く) 9:00~18:00

  1. 登録販売者 求人・転職TOP
  2. お役立ち情報
  3. 業界コラム
  4. 現場で活かす知識
  5. ドラッグストアでできる熱中症の予防・対策とは?登録販売者が伝えたい実践ポイントを解説
業界コラム 現場で活かす知識

ドラッグストアでできる熱中症の予防・対策とは?登録販売者が伝えたい実践ポイントを解説

ドラッグストアでできる熱中症の予防・対策とは?登録販売者が伝えたい実践ポイントを解説

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。

熱中症は命にかかわる危険な症状であり、暑くなる時期には早めの予防が欠かせません。ドラッグストアは、熱中症対策に必要な商品を提供する身近な場所であるため、地域の健康を支える重要な役割を担っており、登録販売者は、正しい商品選びや予防の大切さを伝える存在として注目されています。

登録販売者としてお客さまの熱中症予防に貢献したいけれど、具体的にどのような行動をとればよいかわからずお悩みの方は、この記事を読めば、お客さまにすすめるべき商品や接客方法について把握できます。ドラッグストア全体での取り組みやよくある質問も紹介しているので、あわせて参考にしてください。

【この記事で得られること】

  • 熱中症対策には早期の予防が必要であり、地域の健康を支えるドラッグストアが重要な役割を担う
  • 登録販売者に求められるのは、水分補給・塩分補給・暑さ対策ができる商品のおすすめや、熱中症予防の重要性に気づかせる声かけ
  • ドラッグストアは避暑施設や健康相談の場として熱中症対策に貢献している

目次

熱中症とは?予防の重要性とドラッグストアの役割

熱中症とは?予防の重要性とドラッグストアの役割

熱中症はめまいや吐き気などの症状を引き起こし、重症化すると命にかかわる可能性があるため、熱中症対策グッズの活用などといった早期の予防が求められます。地域住民が普段から頻繁に利用するドラッグストアは、こうした予防を日常的に支える拠点として重要な役割を担っているのです。ここでは、熱中症の主な症状や早期予防の重要性について解説します。

熱中症の主な症状と重症化リスク

熱中症は、暑さにより体温調節がうまくできなくなり、さまざまな症状を引き起こします。主な症状は、めまい、吐き気、筋肉のけいれんなどがあり、さらに進行すると、意識障害や高体温が見られることもあるのです。

とくに高齢者や子どもは体温調整機能が弱く、短時間で重症化しやすい特徴があります。これらの危険な症状を早く理解し、迅速に対処することが、命を守るために必要です。

なぜ早期の予防が重要なのか?

熱中症において早期の予防が重要な理由は、発症してからの対策では手遅れになるおそれがあるからです。気づいたときにはすでに重症化しているケースが少なくないため、症状が出ないように対策することが非常に重要になります。

体内の水分や塩分を失う前に、計画的に補給をおこなうことが効果的です。暑くなる前から水分や塩分をこまめに摂取し、外出時には冷却対策を徹底する意識が求められます。登録販売者は、お客さまに対して日ごろから予防の必要性をわかりやすく伝え、身近な熱中症対策を提案する姿勢が必要です。

ドラッグストアが果たすべき「地域の健康支援拠点」としての役割

ドラッグストアは、地域住民が気軽に健康相談をおこなえる場として重要な役割を果たしています。熱中症対策グッズを提供するだけでなく、日常生活での予防方法や適切な水分・塩分補給のポイントを伝えることが重要です。

登録販売者は「今日は暑くなりそうですね。水分補給できる飲み物や暑さ対策グッズはお持ちですか?」などの声かけをおこなうと、お客さまの予防意識を高める手助けをすることもできます。とくにリスクの高い高齢者や子どもを中心に、積極的に声をかけるとよいでしょう。

ドラッグストアで揃えるべき熱中症対策グッズ

ドラッグストアで揃えるべき熱中症対策グッズ

ドラッグストアでは、水分や電解質を補給する飲料、塩分を摂取できるお菓子、体を冷やすための便利なグッズが豊富に販売されています。また、店舗が多いため、危険を感じたらすぐに立ち寄ることができ、健康状態を相談できる登録販売者がいるという点で、ドラッグストアは熱中症対策に有効な場です。

ここでは、ドラッグストアで揃えてほしい熱中症対策グッズを紹介します。

水分・電解質を効率的に補える商品は?

暑い日には、体内の水分と電解質を素早く補うことが重要です。ドラッグストアで取り扱っている経口補水液(OS-1など)は、電解質のバランスを効率よく整える飲料としておすすめです。

スポーツドリンクは手軽に飲みやすく、日常的な水分補給に適しています。ただし、スポーツドリンクには糖分も多く含まれているため、頻繁に飲むのは避けましょう。また、緑茶やコーヒーなどカフェインが入った飲料は利尿作用があるため、これらも熱中症対策にはおすすめできません。

経口補水液やスポーツドリンクの味が苦手な方には水もおすすめです。水を飲む際はこまめに飲むことを意識しましょう。水を飲む場合は、梅干しなどの塩分が摂取できる食べ物をプラスすると電解質を補えます。

登録販売者は、お客さまに対してきちんと熱中症を予防できるように、正しい水分補給のタイミングや商品選びを丁寧に案内してください。商品選びの際は、お客さまが積極的に水分補給をできるように、好みもヒアリングしておすすめするとよいでしょう。

経口補水液とスポーツドリンクの違いや使い分け、熱中症対策の接客・売り場作りについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下のコラムを参考にしてください。

【登録販売者必読】経口補水液とスポーツドリンクはどう違う?熱中症対策の接客・売り場作りのコツを解説

塩分補給ができる商品は?

熱中症の予防では、汗で失われた塩分の補給が欠かせません。ドラッグストアで取り揃えられている塩飴や塩分タブレット、梅干し風味のお菓子など、手軽に塩分を摂取できる商品をドリンクとともにすすめてみましょう。

これらの商品は持ち歩きやすいため、外出先や仕事中にも取り入れやすい点がうれしいポイントです。熱中症対策には、過剰摂取を防ぎつつ塩分を適切に補うことが大切です。登録販売者は利用者に合わせた商品提案と、利用方法を丁寧に説明しましょう。

体を効率よく冷やすためのグッズは?

体温の上昇を防ぐためには、外側から体を冷やす工夫が重要です。冷却シート、冷感スプレー、携帯扇風機、冷感タオルなど、ドラッグストアに取り揃えられている便利な冷却グッズをご案内しましょう。

冷却シートは、額や首に貼るだけで体を効率よく冷やせるため、外出時に便利です。冷感スプレーは、衣類のうえから使えてひんやりとした感触が得られます。携帯扇風機や冷感タオルは、暑い屋外や作業中に役立つ商品として、多くの方に重宝されているアイテムです。

登録販売者は、これらの商品の効果的な使い方や使用上の注意点をわかりやすく説明し、適切な冷却対策を提案しましょう。

熱中症予防で登録販売者に求められる接客スキル

熱中症予防で登録販売者に求められる接客スキル

熱中症予防では、登録販売者が積極的に声掛けをおこなったり、商品説明を工夫したり、購入後も継続的にフォローしたりするなど、丁寧な接客が求められています。確かに、熱中症対策グッズはドラッグストアで簡単に購入できる身近な商品ですが、利用者が正しい使い方を知らなければ十分な効果は得られません。

そのため、登録販売者は、ただ商品を販売するのではなく、予防意識を高める声掛けや具体的な商品説明をおこなわなくてはならないのです。ここでは、熱中症予防に関して登録販売者に求められる接客スキルについて解説します。

予防啓発の声かけはどうおこなう?

熱中症対策は、必要だとわかっていても日常生活の中では意識しにくいものです。そこで、熱中症対策をしていないお客さまに、対策グッズを買い物のついでに購入してもらえるような自然な声掛けをおこないましょう。

例えば「本日はとても暑いので、冷却タオルもおすすめです。首に巻くだけで体感温度が下がりますよ」といった声掛けは、お客さまに気付きを与えるきっかけになります。このように、商品の効果を簡潔に伝え、日常に取り入れやすい使い方を紹介すれば、お客さまに熱中症予防の行動を促せるでしょう。

対策グッズの商品説明の仕方は?

商品を購入したお客さまが、適切に使用できるよう丁寧な説明を心がけるのも重要なポイントです。例えば、塩分タブレットを紹介する際「この塩分タブレットはレモン味なので、おやつ感覚で続けやすいですよ。目安は2時間おきに1錠です」と具体的に説明すると、正しい使い方をすぐに理解できます。

とくに熱中症対策グッズは、使用タイミングや摂取量が重要なため、登録販売者はお客さまが日常で無理なく続けられるような説明を意識しましょう。

購入後のフォローアップが信頼を生む

登録販売者は、商品を販売した後もお客さまとの継続的な関係を築くことが大切です。例えば「先月お買いあげいただいた冷却スプレーの使い心地はいかがでしたか。ちょうど補充用が入荷しました」といった声掛けは、お客さまの記憶に残りやすくなるため、次回も相談したいと思われる接客につながります。

熱中症対策は継続が重要です。そのため、購入後もお客さまに寄り添い、必要なサポートを続けましょう。

熱中症に対するドラッグストア全体の取り組み例

熱中症に対するドラッグストア全体の取り組み例

熱中症は本人が気づかないうちに進行する場合もあり、個人の予防意識だけで防ぎきれるとは断言できません。そのため、ドラッグストア全体で熱中症対策に取り組むことが地域の安心につながります。

実際にどのような取り組みをおこなえばよいかイメージしづらいかもしれませんが、大手ドラッグストアの中には、熱中症予防の啓発活動や商品の積極提案を通じて、地域住民の健康を支える役割を担っているところがあります。

具体的にはドラッグストアチェーンのウエルシアや、関西を中心に展開しているキリン堂が店頭での積極的な熱中症対策を実施しています。各社は商品の提案や地域貢献を通じて、予防意識の向上を図っているのです。

ここでは、ウエルシアとキリン堂を例に挙げて実際におこなっている取り組み事例を詳しく紹介します。

ウエルシアの取り組み事例

ウエルシア薬局では、地域の暑さ対策を支える具体的な活動を数多く展開しているドラッグストアです。代表的な活動例として調剤待合室を常時開放し、休憩の場を提供していることが挙げられます。

調剤待合室には「高齢者のための熱中症対策」としてポスターや冊子を設置し、高齢(65歳以上)のお客さまを中心に熱中症予防の呼びかけを積極的におこなっています。また、ウエルシアに併設されている「ウエルカフェ」は地域住民の避暑施設としても機能しているのが特徴です。

このような取り組みにより、涼を求める住民に安心して休める場所を提供し、地域の暑さ対策に貢献しているのです。

キリン堂の取り組み事例

キリン堂では大阪府と連携し、熱中症対策を強化する取り組みを展開しています。例えば「おおさかクールオアシスプロジェクト」に2022年から参画し、地域の"涼"の提供へ積極的に取り組んでいます。

「おおさかクールオアシスプロジェクト」とは、店舗が地域の"涼しい場所"として機能するよう、クールスポットを提供する取り組みです。この取り組みにより、地域住民は外出中に安心して休憩できる場所を確保できるようになりました。

店舗入口には、府のキャラクター「もずやん」と自社キャラクター「リンリン」が登場するPOPと共に、店頭に熱中症対策コーナーを設置しています。店頭で水分や塩分補給を呼びかけるだけではなく、登録販売者による声掛けも積極的に実施しています。

こうしてお客さまが気軽に相談できる雰囲気づくりをしているのです。

FAQ|熱中症対策・接客に関するよくある質問

FAQ|熱中症対策・接客に関するよくある質問

ドラッグストアで熱中症対策をおこなう際、商品選びや接客のタイミングについて悩む場面が出てきます。ここでは、登録販売者やドラッグストアのスタッフが実際に直面しやすい質問と、そのポイントを簡潔にまとめています。接客や提案の参考としてぜひ活用してください。

Q1 経口補水液とスポーツドリンク、どちらをすすめるべき?

スポーツドリンクには糖分が多く含まれるため、軽い脱水症が見られる場合の熱中症対策としては、可能であれば経口補水液がおすすめです。

Q2. お客さまに熱中症対策をすすめるタイミングは?

暑さが厳しい日や、お客さまが外出前・外出中の場合に積極的に声をかけましょう。

Q3. 塩分タブレットは子どもにもすすめられますか?

塩分タブレットは食品であるため、子どもでも食べられます。ただし年齢に合わせた摂取量を遵守しましょう。

まとめ|熱中症予防とドラッグストアは切り離せない関係にある

熱中症予防には、一人ひとりの意識と行動が欠かせません。加えて、身近に相談できるドラッグストアの存在があることで、地域住民の支えとなるのです。

登録販売者は、積極的な声掛け、わかりやすい商品説明、購入後のフォローを通じて、お客さまの予防行動を後押しする必要があります。避暑施設としての場の提供や熱中症対策の啓発活動など、店舗全体で地域を支える取り組みを実施することが、今後さらに重要になるでしょう。

過去の記事 【登販向け】知らずに違反していない?健康食品販売でやりがちなNG表現と対策