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「これってカスハラ?」ドラッグストアでのカスタマーハラスメント例や登販ができる対策

「これってカスハラ?」ドラッグストアでのカスタマーハラスメント例や登販ができる対策

「これってカスハラ?」ドラッグストアでのカスタマーハラスメント例や登販ができる対策

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。

パワーハラスメントやセクシャルハラスメントは、現代においてかなり浸透している言葉ですが、ハラスメントには他にもさまざまな種類があります。その中でも登録販売者が気を付けたいハラスメントが、カスタマーハラスメントです。

本記事ではカスタマーハラスメントの概要と現状、想定されるシチュエーション、対処方法などを紹介します。

目次

カスハラ(カスタマーハラスメント)とは?

カスハラ(カスタマーハラスメント)とは?

カスハラ(カスタマーハラスメント)とは、お客さまが企業に対して理不尽なクレームや言動をする行為です。たとえば、従業員への度を越した要求や暴力的・侮辱的な発言などの行為が該当します。

しかし、ときにカスハラは対応すべきクレームとの違いを判断しにくいケースがあります。そのため、企業でマニュアルが策定されているかチェックしておきましょう。

カスハラは、パワハラやセクハラのように法令で定義づけられていないハラスメントです。しかし、厚生労働省が作成した「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」内では下記のように定義づけがされています。

顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により、労働者の就業環境が害されるもの

引用:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」

カスタマーハラスメントに遭遇したときに適切に対処するためには、カスハラがどのようなものか理解していることが大切です。

【登販も知っておきたい】カスハラの現状

厚生労働省が作成した「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」によると、過去3年間の勤務でカスタマーハラスメントに一度でも遭遇した者の割合は15%にものぼります。31.3%のパワハラよりは低い傾向にありますが、10.2%のセクハラより高いという結果が出ています。

また、具体的なカスハラ行為の内容としてもっとも多いのが「長時間の拘束や同じ内容を繰り返すクレーム」、続いて「名誉毀損・侮辱・ひどい暴言」でした。同資料によれば、過去3年間で「カスハラの件数が増加した」と答えた割合は19.4%に達し、「件数が減少した」と答えた割合(12.1%)よりも高くなっています。

カスハラが増加している背景には、SNSの普及が関係していると考えられます。SNSにより顧客側の発言力が増した結果、企業側が圧倒されてしまうケースが起きやすくなっていると推察できるでしょう。

【具体例あり】登販が出くわすかもしれないカスハラのケースを紹介

【具体例あり】登販が出くわすかもしれないカスハラのケースを紹介

接客業であるドラッグストアの登録販売者は、長く働いていればお客さまからクレームをもらう場合もあるでしょう。しかし、お客さまからのクレームが過剰なものではないか、どこまで要求に対応したらよいのか、と判断に迷う方も少なくないのではないでしょうか。

こちらでは、登録販売者が遭遇するかもしれないカスハラの具体的なケースを3つ紹介します。

ケース1:登録販売者の業務を否定された

登録販売者のAさんが通常通りドラッグストアに出勤して接客業務をおこなっていると、医薬品コーナーを何度も行き来しているお客さまを見かけました。目当ての薬が探せず困っているのかなと思ったAさんが「何かお薬をお探しですか?」と声かけをおこないました。

その後、目当ての薬のある場所へ移動し商品をお渡しすると、お客さまから薬に関する質問を投げかけられました。そこで、商品の説明をしていると、突然お客さまが「薬剤師でもないくせに何がわかるんだ。薬の説明なら薬剤師から聞かせろ」と、登録販売者がおこなうべき医薬品販売時の説明をできないように妨害されたのです。

お客さまは薬の説明を聞いている途中に名札を確認し、薬剤師ではなく登録販売者と書かれていたため、このような行為に出たと考えられます。

ケース2:混雑するレジで来店客から罵倒された

登録販売者のBさんは来店客で混雑するレジで販売作業をおこなっていました。すると、レジに並んでいたお客さまが自分の番になったときに「もっと早くやれよ!なんでこんなに時間がかかるんだ」と不満を口にし、その後もBさんがレジ打ちをしている間、心無い言葉を浴びせ続けました。混雑しているタイミングであったためBさんはレジを離れられず、困惑しながらも作業を続けたのです。

混雑が発生しやすいレジは、お客さまの不満も生じやすいシーンです。

ケース3:長時間にわたり拘束された

登録販売者のCさんが一人のお客さまに薬の説明をしていました。最初は何気ない質問だったため快く説明をおこなっていましたが、どうやら薬の説明を聞きたいのではなく、愚痴を聞いてほしいようでした。お客さまに寄り添って話を聞いていたCさんでしたが、30分以上経っても終わる気配がありません。

1時間以上経ったとき、レジのスタッフから呼び出しがあったため、お客さまに声をかけレジに向かおうとすると、お客さまは突然態度を豹変させ「客をないがしろにするのか」と罵倒の言葉を浴びせてきたのです。Cさんは暴言を浴びせ続けてくるお客さまに何度も謝罪を繰り返しその場を離れました。

Cさん自身も長時間の拘束と暴言によりストレスを受けましたが、Cさんが拘束されている間、他の業務を別のスタッフがカバーしており店舗全体に影響を及ぼすカスハラであったと考えられます。

登録販売者がおさえたいカスハラ対処法5選

登録販売者がおさえたいカスハラ対処法5選

登録販売者としてドラッグストアの店舗で働いているときにカスハラに遭遇してしまったら、どのように対応すればよいか迷うでしょう。こちらでは、登録販売者が知っておきたいカスハラの対処法を5つ紹介します。

カスハラ対応マニュアルを作成する

厚生労働省ではカスタマーハラスメント対策マニュアルが作成されています。このマニュアルをもとに店舗のカスハラ対策マニュアルを作成すれば、店舗で働くスタッフが慌てずに適切な対応が取れるようになるでしょう。

カスハラとひと口にいってもクレームのパターンはさまざまです。それぞれの状況に応じた柔軟な対応を想定したマニュアル作成が求められます。接客をおこなう登録販売者の場合、迅速な対応を求められるケースも多いでしょう。そのため、あらかじめ多くのシーンを想定して対策を立てておくことが大切です。作業中にカスハラに遭遇してしまった場合でも落ち着いて対処するためには、対策マニュアルの把握が必要といえるでしょう。

あらゆるパターンのカスハラに対して適切な対処法を作成するためには、過去のカスハラ・クレーム情報が役に立ちます。過去に発生したカスハラの内容を確認して、上に述べた3つのケースのように頻度が多いものから優先してマニュアルを作成するとよいでしょう。

店舗に注意喚起のポップを記載する

カスハラを未然に防ぐために、店舗内に注意喚起のポップやポスターを設置しましょう。厚生労働省では、カスタマーハラスメント対策ポスターを作成しています。このポスターを入り口など来店客が行き来しやすく目に入る場所に設置します。混雑にともなってお客さまの不満が生じやすいレジ周りにも設置すれば、ケース2のようなレジでのカスハラを抑止できます。

しかし、厚生労働省作成のポスターだけでは、あらゆる場所で見かけており、ポスター自体への関心が薄くチェックしてもらえない可能性もあります。自店オリジナルの注意喚起ポップを作成すれば、注目を集めやすくなるでしょう。お客さま側に不適切な対応を理解してもらうためにも、ポップやポスターの設置は欠かせません。

ケース1では、お客さまが登録販売者についてよく理解していないことが原因だと考えられます。登録販売者はOTC(一般用医薬品)の大半を販売でき、専門的な知識を持つ有資格者だということをポップに記載しておくと、ケース1のようなカスハラを未然に防げるでしょう。

クレームが多い顧客の情報を共有する

カスタマーハラスメントに遭遇したときに適切な行動を取れるよう、過去のクレーム情報は店舗内で共有しましょう。クレーム内容はもちろん、よくクレームを入れる顧客についても情報共有しておくと、実際に来店された際に注意して対処できます。

さらに顧客とのやり取りの履歴や問題点を記録しておけば、店舗内で情報を共有したときにすべてのスタッフが再発防止に向けた対策を立てられるようになります。それぞれが受けたカスハラの情報をまとめておくと、適切な改善策を検討する際に役立つでしょう。

お客さまへの声かけの見極めをおこなう

登録販売者自身がカスハラに遭遇しないためには、声かけをする際のお客さまの見極めが重要です。たとえば、急いでいるお客さまや、他のことに集中しているお客さまは声かけをしてほしくないと考えているかもしれません。

適切なタイミングで声かけができなかったことでお客さまの不満が高まり、カスハラを誘発してしまう可能性もあるでしょう。声かけをして断られたら丁重に引く姿勢が大切です。

カスハラ加害者へは毅然とした対応をおこなう

登録販売者が勤務中カスハラに遭遇したら毅然とした態度を示し、対応しましょう。カスハラに対して同じように強い言葉で返してしまうと、さらに大きなトラブルに発展しかねません。感情が高まっても落ち着いて対処することが大切です。

ケース3で、Cさんは暴言を浴びせてくるお客さまに繰り返し謝罪をおこなっていますが、理不尽な要求や謝罪要求に応える必要はありません。社会通念上受け入れられないことは、きちんと断る姿勢を持ちましょう。

声を荒らげられたり、何度も罵倒されたりすると、自分が悪いかのように錯覚してしまう場合もあるでしょう。しかし、理不尽なクレームに対して謝罪するのは、そのおこないを正当化してしまうことになります。またクレームを繰り返させてしまうおそれもあるため、過剰な謝罪要求には応えないようにしましょう。

ひどいカスハラに遭った場合の対処法は3つ

ひどいカスハラに遭った場合の対処法は3つ

先述したカスハラの対処法を実践しても、カスハラの発生を防げない場合もあります。また、暴言やクレームがエスカレートして、登録販売者自身だけでは収められない事態に発展してしまうケースもあるでしょう。

ここでは、ひどいカスハラに遭遇した際の対処法を3つ紹介します。

上司に相談する

登録販売者が接客中にカスハラに遭遇し、過剰な暴言や謝罪要求をされたときは、上司に相談しましょう。カスハラについて認知していても、勢いよく迫ってこられると正常な判断ができなくなり、適切な指摘なのか、過度なクレームなのかが自分で判断できなくなることもあります。

カスハラの理不尽な要求内容が増し、自分だけでは収められなくなってしまったときは、上司に相談して指示をあおぎましょう。

まずは直属の上司に相談します。その後、本社に法務を担当する部署があれば適切な対処方法を教えてもらえる場合があるため、連携をとるとよいでしょう。自分で解決しなければと抱え込まず、早めに上司へ相談すると解決方法が導き出せるかもしれません。

危険度が高い場合は警察に相談する

要求や暴言がヒートアップしていき身の危険を感じたら、警察への相談も一つの手段です。カスハラをおこなう人の中には、一度限りではなく何度もおこなう人や、悪質な嫌がらせを続けてくる人もいます。

その場合は警察に対処してもらう方法も頭の隅に置いておくと、何かあった際も迅速に対応可能です。登録販売者自身に危害を与えるような行為が発生したり、店舗の営業に影響を及ぼしたりする場合は、警察へ相談しましょう。

転職を検討する

カスハラが発生し、上司や本社に相談を持ちかけても組織が職場の環境を改善しない場合は転職も検討しましょう。カスハラの対策マニュアルがいつまで経っても作成されなかったり、カスハラに対して上司や本社が適切に対応してくれなかったりすると、今後もまたカスハラが発生し続け、精神をすり減らし続けるおそれがあります。

カスハラの対策は自分1人でおこなえるものではありません。そのため、組織で積極的に対策や改善点を考えられる職場への転職も視野に入れましょう。

まとめ|登録販売者はカスハラ対策をおこなって業務に取り組もう

ドラッグストア店舗の登録販売者として働いていると、理不尽なクレームや要求をしてくるお客さまと遭遇するケースもあるでしょう。そのため、事前にできるカスハラへの対策や対処法を理解し備えておくことが大切です。一人で解決できない事態に発展してしまった場合は、まずは近くにいる上司に相談しましょう。

職場で改善がみられない場合は転職も検討しましょう。お客さまからの理不尽なクレームに対処する方法は、以下のリンク先でも紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

参考:【指名の止まらない登録販売者を目指して】現場のお悩みにどこよりも正直に回答《前編》

登録販売者として転職を考えている方は、アポプラス登販ナビまでお気軽にご相談ください。登録販売者専門チームに所属するコンサルタントが一貫してサポートするため、初めての転職でも安心して準備を進められるでしょう。

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