【登録販売者試験】受かる気がしない人へ。不安な気持ちの解消法&合格対策
【登録販売者試験】受かる気がしない人へ。不安な気持ちの解消法&合格対策
登録販売者試験を受けることを決意していざ勉強を始めると、気持ちばかりが焦ってしまってなかなか学習がはかどらないという方もいるのではないでしょうか。しかし、そう感じているのはあなただけではありません。この記事では、「受かる気がしない」と感じてしまう不安な気持ちの原因や、前向きな気持ちに切り替える方法について解説します。最後までご一読いただき、合格に向けてポジティブな気持ちを盛りあげていきましょう。
目次
- ・登録販売者試験の受験生が抱えがちな不安の種類
- ・登録販売者試験を受験する人が不安な気持ちになる原因
- ・登録販売者試験を受験する人が不安な気持ちになった場合の対応
- ・まとめ|「不安な気持ち」は「行動したい気持ち」の表れである
登録販売者試験の受験生が抱えがちな不安の種類
登録販売者試験を受験する人は、主に以下のような不安を抱えがちです。
プレッシャーによる不安
登録販売者資格を取得しようとする動機は、人それぞれです。よくある動機としては、「会社に資格を取るよう指示された」、「異業種からの転職を目指している」、「健康生活の一助として薬の知識を取得したい」といったものがあります。とくに「会社に資格を取るよう指示された」場合などは、自分が不合格だった時に会社に失望されるのではないか?と大きなプレッシャーを感じてしまい、受験を不安に感じてしまうことがあります。
しかし、会社に資格を取るよう指示されたということは、会社があなたに対して合格を見込める人材であると認識し、さらなる飛躍を期待しているということです。自信を持って試験勉強に挑んでくださいね。
勉強に費やした時間が無駄にならないか?という不安
人は、何かに時間やお金を費やすほど、それに見合った価値を取り戻したくなるものです。試験勉強を始めた場合、趣味や遊びなどを控えて勉強する時間を捻出したり、受験料の支払いや参考書購入のためにお金を節約したりする必要が出てきます。もし不合格になれば、そういった時間やお金がすべて無駄になってしまうような気がして、なかなか覚悟が決まらないという方もいるかもしれません。
しかし、登録販売者試験に万が一合格できなかったとしても、学習した知識まですべて消えることはありません。登録販売者は市販薬に関わる資格であり、自分や家族の健康に役立つものです。そのため、費やした時間は決して無駄ではないということを心に留めておいてください。
誰かと比較したときに感じる不安
勉強を始めようと思った時、まずは情報収集からおこなう方もいるでしょう。とくに、インターネット上では、登録販売者試験に合格した方が、その成功体験をブログ記事でまとめていることも多くあります。そのような情報はとても有用であることは間違いないのですが、一方で、成功者と比較して自分の勉強時間が圧倒的に足りず、受かる気がしないと感じたり、一発で合格している人のブログ記事を見て「何度も受験している自分は能力が低い」と思い込んでしまったりすることがあります。
このようなネガティブな気持ちになった時は、自分と他人の境界線があいまいになっている証拠です。「よそはよそ、うちはうち」のマインドを大切にしましょう。
登録販売者試験を受験する人が不安な気持ちになる原因
次に、人が不安な気持ちになる際の脳の仕組みについて、見ていきましょう。
自律神経系の仕組み
不安な気持ちの原因について解説する前に、まずは予備知識として、不安感と深く関わりのある「自律神経系」について知っておきましょう。
登録販売者試験の第2章は「人体の働きと医薬品」について学ぶ章ですが、この中で皆さんは「自律神経系」について必ず学習することになります。自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなり、おおむね、交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働き、副交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働きます。また、交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンです。これらの神経伝達物質が分泌されることで、体にさまざまな作用をもたらすのです。
交感神経の節後線維の末端から放出される
神経伝達物質
→ノルアドレナリン
副交感神経の節後線維の末端から放出される
神経伝達物質
→アセチルコリン
不安な気持ちの正体
結論からいうと、不安な気持ちの正体はノルアドレナリンの分泌であるといわれています。ノルアドレナリンは「闘争か?または、逃走か?」を判断する場面で深く関わる物質であり、これが分泌されると一気に集中力が高まるため、瞬時にこの判断をすることができます。つまり、ノルアドレナリンは人間にとって早めの行動を起こすよう促すものであるといえます。これにより、不安感だけでなく焦燥感などを引き起こすこともあります。不安な気持ちの正体がわかると、その対処法もなんとなく見えてきますね。
登録販売者試験を受験する人が不安な気持ちになった場合の対応
受験に対して不安な気持ちになった場合は、以下の行動を試してみてください。
行動を起こす
先ほどの項目で解説した通り、ノルアドレナリンは早めの行動を起こすよう促すものですので、これを対処するためには何か具体的な行動を取るのがベストです。具体的には、走る、誰かと話す、歌をうたう、今の気持ちをノートに書いてみるなど、勉強とまったく関係ないことでも構いません。しかし、勉強のことで悩んでいる時に無関係な行動を取るとより一層不安感が強まりそうな場合、勉強に関わる行動を取るのがよいでしょう。例えば、テキストを音読する、過去問を解く、YouTubeで登録販売者試験関連の動画を検索し、メモを取りながら視聴するなどの方法があります。
意識を今に戻す
私たちの意識は、過去や未来を絶え間なく行ったり来たりしています。例えば、昨日勉強できなかったことを後悔したり、「この先私は転職できるのだろうか?」と考え込んでしまったり、過去や未来のことを考えると不安な気持ちになりがちです。しかし、そういった雑念を振り払って「今」に意識を向けて集中すると、不安な気持ちが吹き飛びます。「今」に集中する方法としては、呼吸法や瞑想を取り入れるような本格的なものもありますが、まずはシンプルに過去や未来について考えるのをやめて、「自分が今すべきこと」に集中してみてください。
人と比べても無意味なことを知ろう
インターネットやSNSを見ていると、どうしても輝いて見える人に目が向いてしまい、「自分はダメなんだ」「合格できそうにない」といったネガティブな気持ちになってしまうことがあります。それに気づいたときは、スマートフォンやPCを閉じて情報の海から完全に抜け出してください。
登録販売者試験合格までの道のりは千差万別です。ある人は、仕事を一度退職してまとまった時間がある中で勉強をしていますし、またある人は、ダブルワークや家事・育児でほとんど時間が取れない中で少しずつ勉強しています。人と比べることは無意味ですので、自分の貴重な時間を大切にしてくださいね。
まとめ|「不安な気持ち」は「行動したい気持ち」の表れである
「不安な気持ち」を0にしたいと思う方もいるかもしれませんが、一方で、「不安な気持ち」がまったくなければ、行動するモチベーションも湧かなくなります。「不安な気持ち」を感じた時は、ノルアドレナリンのことを思い出し「あぁ、私は今すぐに行動したいんだな」と前向きに捉え、ぜひ行動に移してみてください。あなたならきっとできますよ!
執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
twitter、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC医薬品についての情報発信を行っている。
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