登録販売者のネット販売、通信販売の求人とは?仕事内容や給与などを解説

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
近年、OTC(一般用医薬品)の市場がネット販売や通信販売にも拡大しています。こうした動きが増加することをふまえて、OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売の求人について情報収集している人も多くいます。
本記事では、登録販売者のネット販売、通信販売の求人内容や仕事内容、給与について紹介します。選考で役に立つスキルについても紹介するため、転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
- ・OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売の求人とは?
- ・ネット通販・通信販売の仕事内容
- ・ネット販売・通信販売の業務に就くメリット
- ・ネット販売・通信販売の業務に就く際の注意点
- ・求人の応募で有利になるスキル
- ・まとめ|まずは実店舗での実務経験が必要
OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売の求人とは?

ここでは、OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売における求人について、業態の基本構造、管理者要件に関する注意点、そして給与水準について詳しく解説していきます。OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売の求人は、近年の需要の高まりを受けて増加しています。
業態の基本構造は店舗勤務と変わらない
オンラインでOTC(一般用医薬品)を販売する際は、まず購入者がサイト上に入力した性別や年齢、症状などの情報に基づいて使用者の状態を確認します。その後、メールなどで使用者の状態に応じた必要な情報の提供をおこないます。使用者が内容を理解したことが確認できると商品を発送し、販売完了となります。
使用者の状態を把握したうえで、医薬品に関する情報を提供するのが重要であるという点は、店舗での販売と同じです。
OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売においても、店舗での販売と同様に、第一類医薬品の販売には薬剤師の資格が、第二類・第三類医薬品の場合は薬剤師資格または登録販売者の管理者資格が必要です。また、販売をおこなうには保健所への届け出と許可を得る必要があるため、基本的な条件やルールは店舗販売と変わりません。
そのため、ドラッグストアや調剤薬局での勤務経験がある方であれば、ネット販売未経験でもこれまでの実力を発揮できるチャンスが広がっています。基本的なPCスキルなどネット販売特有の知識やスキルを新たに身につけることで、さらなるキャリアアップが期待できるでしょう。
管理者要件のクリアを条件にした求人が多い
OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売における求人では、適切な資格を持つ登録販売者や薬剤師が必要で、さらにこれらの管理者要件を満たしていることが求められるケースが多い傾向です。
ネット販売や通信販売では、法律や規制に従った適正な運営が求められるため、管理者としての資格や経験を持つ人材が重視されるでしょう。そのため、管理者要件をクリアしていることを条件にしている求人が多く見られます。
正社員で月給23万円前後が相場
OTC(一般用医薬品)のネット販売や通信販売に関する求人で、登録販売者の資格を持つことが要件となる求人では、正社員の月給が23万円前後であるケースが多いようですが、これはあくまで一般的な傾向です。実際には、給与には決まった相場はなく、求人によってさまざまです。
ネット通販・通信販売の仕事内容

ここでは、登録販売者のネット通販・通信販売における具体的な仕事内容について詳しく見ていきましょう。
ネット通販・通信販売においても店舗と同様の流れでOTC(一般用医薬品)を販売するため、業務内容は大きく変わりません。一方で、お客さまの顔が見えない分、状態確認や情報提供の段階でより慎重さが求められます。
①使用者の状態の確認
まずは、薬の使用者であるお客さまの状態を正確に把握します。OTC(一般用医薬品)をネットで購入する際、お客さまは購入画面で基本的な情報を入力することが求められます。
具体的な項目は、
- ・性別、年齢
- ・症状
- ・持病の有無
- ・医療機関の受診の有無
- ・妊娠中または授乳中であるか
- ・何か質問したいことや不安な点はあるか
などです。
登録販売者は、これらの情報をもとに、お客さまにとってその医薬品が適切であるかを判断します。
②購入品に関する情報の提供
使用者の状態を把握し、販売しても問題ないと判断できると、次はメールなどを通してその医薬品に関する個別の情報を提供します。
お客さまから得られた情報をふまえて、購入する医薬品の用法・用量、服用上の留意点、服用後に注意すべきことなどを伝えます。この段階で、質問や相談したいことがないかを最終的に確認しなければなりません。
③購入品の発送
情報提供後、メールなどを通してお客さまが用法や注意事項を理解し疑問点もないことが確認できると、医薬品を梱包し発送します。これで販売業務の一連の流れは終了となります。
④電話対応
登録販売者のネット通販・通信販売における業務内容として、電話対応もあげられます。お客さまからのOTC(一般用医薬品)に関する問い合わせや購入時のトラブルに迅速に対応し、顔が見えない中でも安心して購入してもらえるようにすることが大切です。
店舗で働く登録販売者とは違い品出しやレジでの業務がないため、お客さまの相談対応により集中でき、登録販売者としてのOTC(一般用医薬品)に関する知識を活かしやすいと感じる方もいます。
ネット販売・通信販売の業務に就くメリット

ここでは、ネット販売・通信販売の業務に就くメリットを2つ紹介します。
服装や髪型の制約がない
ネット販売・通信販売の業務は、対面での接客が必要なわけではなく、主にデスクワークや倉庫での作業が中心となるため、厳しい服装や髪型のルールが少ない傾向にあります。制服やスーツの購入、ヘアスタイルの維持にかかる費用が不要になるため、経済的なメリットもあるといえるでしょう。
カジュアルな服装が許可されている職場であれば普段着で仕事ができるため、コストの削減が可能です。
対面での接客がない
登録販売者が店舗で働く場合、お客さまに話しかけられることで作業を中断させられたり、雑談から切り上げられず本来やるべきことに戻れなかったりするケースが多くあります。一方でネット販売・通信販売の業務では対面での接客がないため、そのような弊害がなく、自分のペースで業務に集中でき、効率的に作業を進められ、生産性を高められると考えられます。
対面接客では、直接お客さまとやり取りするため、コミュニケーションスキルや状況対応能力が求められます。時にはクレーム対応などで大きなストレスを感じることもあるでしょう。ネット販売・通信販売の業務では、対面でのやり取りが不要なため、対人関係によるストレスが軽減されます。
ネット販売・通信販売の業務に就く際の注意点

ここでは、ネット販売・通信販売の業務に就く際の注意点を3つ紹介します。
高度な電話対応スキルが求められる
ネット販売・通信販売では、顧客とのやり取りが主に電話やメール、チャットを通じておこなわれます。その中でも、電話対応はお客さまに対して迅速かつ適切な対応を求められる重要な業務の一つです。
時にはクレーム処理や複雑な質問への対応が必要になるケースもあります。このような場面では、迅速に問題を理解し、適切な解決策を提示できる能力が求められるでしょう。経験や知識が不足していると、お客さまの満足度を低下させ、企業の評価に影響を与える可能性があります。
業務の種類が増える
ネット販売・通信販売の業務では、幅広いタスクを担当することが求められる傾向です。たとえば、商品の企画・仕入れ、ECサイトの運営、受注処理、出荷・配送、カスタマーサポート、さらにはマーケティング業務まで、複数の業務を一人でこなさなければならない場合があります。
業務の種類が増えると、業務負担が増加し、時間管理や優先順位の設定が難しくなる可能性があるでしょう。とくに注文データの確認や入力などのPC業務が多くなる傾向です。
求人数が店舗勤務の場合より少ない
ネット販売・通信販売の求人が少ないことで、希望する業務内容や職場環境に合った仕事を見つけるのが難しくなる場合があります。また、求人数が少ないと、それだけ応募者が一つの求人に集中する可能性が高くなり、競争率があがります。そのため、希望するポジションに就くためには、より高いスキルや経験が求められるでしょう。
求人の応募で有利になるスキル

ここでは、求人の応募で有利になるスキルを3つ紹介します。
基本的なPC操作
ネット販売・通信販売の業務では、商品の登録・管理、在庫管理、受注処理、顧客対応、ECサイトの運営など、多くの業務がPCを使っておこなわれます。基本的なPC操作ができることは、ネット販売・通信販売の業務をスムーズにこなすために欠かせません。また、PCを使いこなすスキルは、業務を効率的に進めるための基本条件となり、応募者にとって有利に働くでしょう。
Webマーケティング
Webマーケティングは、オンラインでの商品販売を促進し、売上を伸ばすために欠かせないスキルです。データや顧客行動の分析をおこない、どのような戦略が効果的かを測定し、継続的に最適化する役割を担います。
Webマーケティングスキルを持つことで、マーケティング部門だけでなく、商品企画、顧客対応、ECサイト運営など、幅広い業務に貢献できるようになるでしょう。
Webデザイン
Webデザインスキルは、ネット販売・通信販売業務において、サイトの使いやすさや魅力を向上させ、顧客体験の向上と売上の増加に直接貢献できるスキルで、身につけていればプラスアルファとして企業にアピールできます。自身のデザイン実績がある場合は、応募の際に具体的に示すとよいでしょう。
まとめ|まずは実店舗での実務経験が必要
登録販売者が薬剤師や管理者の監視下でない場合でも、OTC(一般用医薬品)のうち第二類医薬品と第三類医薬品を販売できるようになるには、登録販売者の管理者要件を満たす必要があります。管理者要件を満たすためには、店舗で登録販売者としての業務に従事することが必要です。店舗での経験を積んでからネット販売・通信販売の業務に挑戦しましょう。
登録販売者としての経験を積んでキャリアアップしたいけど自分ではどうすればよいのかわからないという方は、ぜひアポプラス登販ナビにご相談ください。専門のコンサルタントが、一人ひとりの理想の働き方を実現するためのサポートをおこないます。
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