【登録販売者必見】ドラッグストアと調剤薬局の働き方とメリット・デメリットを徹底解説

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
登録販売者は、OTC(一般用医薬品)のうち第2類医薬品と、第3類医薬品を販売できる専門職です。需要の高まりもあり、登録販売者が活躍する場所は多様で、勤務場所によって働き方が異なります。
とくに、ドラッグストアで働くか、調剤薬局で働くかという選択は、得られるノウハウや今後のキャリアパスに大きな影響を及ぼします。本記事では、ドラッグストアと調剤薬局での働き方や、それぞれのメリットとデメリットを解説するので、勤務場所を検討する際の参考にしてください。
目次
- ・登録販売者のドラッグストア・調剤薬局での働き方の違いは?
- ・登録販売者がドラッグストアで働くメリット・デメリット
- ・登録販売者が調剤薬局で働くメリット・デメリット
- ・まとめ|自分に合った職場選びで登録販売者としてのキャリアを豊かに
登録販売者のドラッグストア・調剤薬局での働き方の違いは?

登録販売者は、勤務先によって働き方が異なります。ドラッグストアと調剤薬局では、業務内容や勤務時間、休日、給与などに違いがあります。
以下の表に、主な違いをまとめました。
ドラッグストア | 調剤薬局 | |
---|---|---|
主な業務 |
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|
営業時間 |
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休日 |
|
|
給料 |
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ここからは、それぞれの働き方について解説します。
ドラッグストアでの働き方
ドラッグストアでは、OTC(一般用医薬品)の販売に加え、食品や日用品を含めた商品の陳列や発注、レジ打ちなど幅広い業務を担当します。
店舗の営業時間は、9時頃から22時頃までと長めで、2交替制やシフト制での勤務が一般的です。雇用形態は、正社員だけでなく、アルバイトやパートなどにも対応しています。
調剤薬局での働き方
登録販売者が調剤薬局で働く場合は、調剤事務の業務を兼ねることが多いでしょう。
主な業務は、電話・受付・窓口対応、レセプト(調剤報酬明細書)作成、医薬品の発注、在庫管理、薬剤師のサポートなどです。店舗の営業時間は比較的短く、残業も少ない傾向があります。
また、多くの調剤薬局は土日祝日が休みであるため、プライベートの時間を確保しやすい働き方といえます。
登録販売者がドラッグストアで働くメリット・デメリット

登録販売者がドラッグストアで働くことには、メリットもデメリットも存在します。メリット・デメリットを踏まえ、自分のライフスタイルに合った働き方ができるかどうかを判断することが大切です。
メリット
登録販売者が、ドラッグストアで働くメリットとして、知識を活かせる点や、ライフスタイルに合った働き方ができる点などがあげられます。ここでは、3つのメリットを紹介します。
OTC(一般用医薬品)の知識を活かして活躍できる
登録販売者は、OTC(一般用医薬品)のうち、第2類医薬品と、第3類医薬品を販売できます。ドラッグストアで取り扱っているのは、主に第2類医薬品と第3類医薬品です。
登録販売者として、OTC(一般用医薬品)の効果や、副作用などの情報を提供したり、お客さまが薬を選ぶアドバイスをしたりする機会が、豊富な場合が多いでしょう。知識を活かして活躍できるため、やりがいを感じやすい職場です。
営業時間が長いためライフスタイルに合った働き方ができる
ドラッグストアは、ライフスタイルに合った働き方がしやすい職場といえます。営業時間が長いため、正社員のフルタイム勤務だけでなく、アルバイトやパートなどの、さまざまな雇用形態に対応しているためです。
営業時間のなかで、フルタイム勤務は1日8時間程、アルバイトやパートは、1日4〜6時間程度の勤務が一般的です。ドラッグストアは、夕方から夜にかけて来客数が多い傾向があり、立地所によっては、朝から昼にかけても忙しい店舗があります。
アルバイトやパートは、来客数が増える時間帯の求人が多いため、自分のライフスタイルに合わせた雇用形態や勤務時間で働けるチャンスが広がります。
昇進の機会が比較的多い
ドラッグストアでは、登録販売者を正社員として募集することも多いため、比較的昇進のチャンスに恵まれているといえます。登録販売者としての経験を積み、店舗管理者や店長、さらにはエリアマネージャーなどを目指せる道が開かれています。
そのため、キャリア形成の選択肢が豊富で、将来的な成長を見据えた働き方が可能です。
デメリット
登録販売者が、ドラッグストアで働くことには、いくつかのデメリットも存在します。事前に把握しておくことで、自分に合った働き方を選ぶ参考になります。
医薬品以外の業務も多い
ドラッグストアでは、OTC(一般用医薬品)販売だけでなく、レジ打ちや、商品の陳列・発注、在庫管理なども任されることが一般的です。そのため、登録販売者として、医薬品の相談に専念したいと考えている人は、ギャップを感じる可能性があります。
OTC(一般用医薬品)販売だけに専念できるとは限らないことを理解しておきましょう。
ただし、登録販売者として経験を積むと、店舗運営の責任者である「店舗管理者」を任されることもあります。その場合、幅広い業務の経験が役立ち、キャリアアップにつながるチャンスにもなります。
土日に休めないことも多い
多くのドラッグストアは年中無休で営業しており、シフト制の勤務体系を導入しています。とくに、土日や祝日は、平日と比べて来客数が増加します。
出勤者数を多く確保する必要があり、他のスタッフとの調整が必要なため、土日や祝日は休みを取りにくいことも多いでしょう。毎週必ず土日に休める職場の求人は少なく、応募者も多いため、倍率が高い傾向があります。
休みに関する希望が明確な場合は、求人情報でシフトの特徴や、休みの取りやすさを事前に確認しておくことが大切です。
調剤薬局と比べて収入が低い傾向にある
登録販売者がドラッグストアで正社員として働く場合、月収は20〜25万円程度が相場です。一方、調剤薬局で正社員として働いた場合、月給は20〜27万円程度とされています。
調剤薬局と比べて、ドラッグストアの方がやや収入が低い傾向にあります。ただし、店舗管理者やエリアマネージャーなどの役職に就くと、年収アップも可能です。
登録販売者として経験を積み、昇進を目指すことで、収入面の課題を補える可能性もあります。
ドラッグストアでの働き方についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムをぜひ参考にしてください。
【登販】ドラッグストアはやめたほうがいい?懸念点や対策を解説登録販売者が調剤薬局で働くメリット・デメリット

登録販売者が調剤薬局で働くことには、メリット・デメリットの両方があります。
それぞれを理解したうえで、自分のキャリアパスに合っているかどうかを判断することが大切です。
調剤事務としての働き方についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムもぜひ参考にしてください。
調剤事務として働くメリット・デメリットとは?一般事務との違いも解説メリット
登録販売者が調剤薬局で働くメリットとして、ライフワークバランスの保ちやすさや、医薬品に関する知識が増え、キャリアの幅が広がることなどがあります。ここでは、主な3つのメリットを紹介します。
営業時間が比較的短く残業が少ない
調剤薬局は、営業時間が9時〜19時頃までの店舗が多く、残業が少ない傾向があります。また、多くの店舗は土日・祝日が休みのため、ライフワークバランスを保ちながら働きやすいでしょう。
実際には、忙しい時期や緊急時などは、状況に合わせた対応が必要な場合もあります。それでも、子育てや介護などライフスタイルの変化にも対応しやすく、長く働き続けやすい職場といえるでしょう。
休日が取りやすい
調剤薬局では、土日・祝日が定休日の店舗が多く、決まった曜日に休めるため、予定を立てやすい点が魅力です。また、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇、平日の休みも比較的取りやすい傾向があります。
近年では、休日に営業する調剤薬局も見られるようになりましたが、まだ一部の店舗に限られています。そのため、休日を取りやすく、プライベートとの両立を図りやすい職場環境といえるでしょう。
医薬品全般の知識が増える
調剤薬局では、処方箋医薬品の情報に触れる機会が多いため、医薬品全般に関する知識が身に付きます。また、薬剤師と一緒に働くなかで、医薬品の効果、副作用、相互作用などの専門的な知識を学ぶ機会も豊富です。
さらに、お客さまとのかかわりを通して、より実践的なスキルも身につけられます。このように、業務のなかで知識を深められるため、将来的により専門的な相談に応じられるようになり、キャリアの幅を広げることにもつながります。
デメリット
登録販売者が、調剤薬局で働くことには、デメリットもあります。今後のキャリア形成にかかわる部分もあるため、デメリットについても理解しておくことが大切です。
店舗によっては実務経験としてカウントされない場合がある
調剤薬局によっては、登録販売者としての実務経験にカウントされない場合があるため、注意が必要です。
登録販売者は、一定の実務経験を積むまでは「研修中」とみなされます。研修中に、OTC(一般用医薬品)を販売できるのは、薬剤師または、実務経験を積んだ登録販売者の指導・管理の下に限られます。1人でOTC(一般用医薬品)を販売するには、所定の実務経験を積む必要があるのです。
定められた実務経験を積んでいることを証明するのは「実務(業務)従事証明書」です。これは、実務経験を積んだ企業に記載してもらいます。しかし、OTC(一般用医薬品)をほとんど取り扱っていない調剤薬局では、実務経験として認められないことがあるのです。
実務経験として認められる業務は、都道府県や勤務先によって異なります。あらかじめ、実務経験として認められるかどうか、薬務課や、企業に確認しておくことが大切です。
また、この実務経験を積むと、ドラッグストアのようなOTC(一般用医薬品)を販売する店舗で、店舗管理者と呼ばれる役職に就けます。登録販売者にとって、実務経験はキャリアに大きくかかわる重要なポイントといえるでしょう。
レセプトコンピュータの操作を覚える必要がある
調剤薬局の業務は、レセプトコンピュータと呼ばれる、レセプト(調剤報酬明細書)を作成するための専用ソフトウェアを用いておこないます。そのため、調剤薬局で働く場合は、操作方法を覚えなければなりません。
なお、操作方法の難易度は高いわけではなく、専門知識がなくても、実際に使用しながら覚えられます。パソコンの文字入力やマウス操作といった基本的なスキルがあれば問題ありません。
ただし、文字の入力は、ある程度速くできた方が、業務をスムーズに進めやすいでしょう。
思い描いていた登録販売者の仕事と異なる可能性がある
調剤薬局で働く登録販売者の業務は、思い描いていた内容と異なる可能性があります。多くの調剤薬局が主に取り扱うのは、処方箋調剤であるため、OTC(一般用医薬品)の販売は多くありません。
また、お客さまの多くはOTC(一般用医薬品)についても、薬剤師に相談する傾向があります。そのため、登録販売者がOTC(一般用医薬品)の販売にかかわる機会は多くありません。登録販売者の知識を活かしたい人や、OTC(一般用医薬品)の販売をメインにしたい人にとっては、ギャップを感じることがあるでしょう。
ただし、2024年の調剤報酬改訂によって、地域支援体制加算を算定する要件に、48種類のOTC(一般用医薬品)を常備することが追加されました。これをきっかけに、調剤薬局でもOTC(一般用医薬品)を取り扱う場面が増える可能性があります。
業務内容や今後の動向を理解したうえで、自分のキャリアパスに合った就職先を選ぶことが大切です。
まとめ|自分に合った職場選びで登録販売者としてのキャリアを豊かに
登録販売者の働き方は、勤務先によって大きく異なります。ドラッグストアは、OTC(一般用医薬品)の知識を活かしやすい反面、土日の休みは取りにくさがあります。
一方調剤薬局は、残業が少なく土日や祝日に休みやすい反面、OTC(一般用医薬品)の知識を活かせる機会が少ない傾向があるのです。土日や祝日に休むことを重視したい人、処方箋調剤に関する知識を深め業務の幅を広げたい人などは、調剤薬局への転職が向いている可能性があるでしょう。
働き方、メリットとデメリットを理解したうえで、ライフスタイルやキャリアパスに合った場所で働くことが大切です。転職を考える際は、選択肢を広げるためにも、転職支援サービスの活用をおすすめします。
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