サポートを受ける

お電話でのご登録・ご相談も承っております。

フリーコール 0120-959-755

月~金曜(祝・祭日を除く) 9:00~18:00

  1. 登録販売者 求人・転職TOP
  2. お役立ち情報
  3. 業界コラム
  4. 現場で活かす知識
  5. 【登販が知っておきたい!】PMSとは?おすすめの市販薬や接客のコツも紹介
業界コラム 現場で活かす知識

【登販が知っておきたい!】PMSとは?おすすめの市販薬や接客のコツも紹介

【登販が知っておきたい!】PMSとは?おすすめの市販薬や接客のコツも紹介

【登販が知っておきたい!】PMSとは?おすすめの市販薬や接客のコツも紹介

PMSとは、「premenstrual syndrome」の略であり、月経前症候群のことを指します。月経前の3~10日の間続く心と体の不調であり、月経開始とともに軽快もしくは消失するものをいいます。本コラムでは、PMSの病態やお客さま対応のポイントを、詳しく解説していきます。

参考:公益社団法人 日本産科婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)」

目次

登録販売者が知っておくべき「PMS」の症状

登録販売者が知っておくべき「PMS」の症状

まずはPMSの原因や症状について解説します。

PMSの原因

PMSの原因は明確になっていません。しかし、女性ホルモンの「エストロゲン」や「プロゲステロン」の変動が大きくかかわっていると考えられています。この2つの女性ホルモンの分泌量は、約1カ月で変動し、排卵や月経を起こします。PMSの症状は、とくに月経開始3~10日前の「黄体期」と呼ばれる期間に出やすいです。

女性ホルモン周期

PMSの症状

PMSの症状は人によって様々ですが、代表的なものは次の通りです。

心の不調
イライラ感、怒りっぽい、憂鬱な気分、情緒不安定、不安
体の不調
乳房のはり、頭痛、腰痛、眠気、不眠

登録販売者必見 PMSのお客さま対応

登録販売者必見 PMSのお客さま対応

次に、PMSのお客さま対応について解説します。大きくわけて、「医薬品での対応」と「生活のアドバイス」の2つがありますので、一緒に見ていきましょう。

OTC(一般用医薬品)

1 プレフェミン
プレフェミンは、日本で唯一のPMS(月経前症候群)治療薬です。効能効果がまさに「月経前症候群」となっているため、非常におすすめしやすいです。お客さまから相談を受けた場合、まずはこちらを試していただくのがよいでしょう。なお、服薬指導をおこなう際は、月経開始直後から飲み始めた場合、1カ月程度で症状の改善を自覚できる可能性が高いことをお伝えしてください。また、反対に、1カ月程度服用しても症状がよくならない場合は服用を中止してもらい、再度店舗に相談しに来るようアドバイスしてください。

  • 有効成分:チェストベリー乾燥エキス
  • 効能効果:月経前の次の諸症状(月経前症候群)の緩和:乳房のはり,頭痛,イライラ,怒りっぽい,気分変調
  • 用法用量:成人女性(18歳以上)→1日1回1錠
  • リスク区分:第二類医薬品
参考:ゼリア新薬工業「プレフェミン」

2 女性薬 命の母ホワイト
命の母ホワイトは、11種の生薬が配合されており、PMSの症状や生理中の症状に使用することができます。女性ホルモン調整作用や月経リズム調整作用、鎮静作用、鎮痛・鎮痙作用などを持つ生薬が、複合的に効果を発揮します。生薬製剤のよいところは、漢方薬のような「しばり(使用制限)」がなく、どんな人でも使えるように処方が作られていることです。お客さまに合う漢方薬がない、または、お客さまの体質を判断しかねる場合で、様々な症状があるという方には、こちらをおすすめするのがよいでしょう。

  • 有効成分:トウキ末、シャクヤク末、ソウジュツ末、ケイヒ末、ダイオウ末、ニンジン末、センキュウ末、ブクリョウ末、タクシャ末、ボタンピ末、トウニン
  • 効能効果:月経痛、月経不順、ヒステリー、腰痛、頭痛、貧血、冷え症、血の道症、肩こり、めまい、動悸、こしけ(おりもの)
  • 用法用量:15歳以上→1回4錠、1日3回、毎食後に水またはお湯で服用
  • リスク区分:第二類医薬品
参考:小林製薬「命の母 PMS(月経前症候群)とは」

3 「クラシエ」漢方 抑肝散加芍薬黄連錠
漢方薬の抑肝散加芍薬黄連は、神経の高ぶりが強く、イライラしやすい方の神経症や血の道症などに効果があります。この商品は漢方薬ですので、「しばり」があります。そのため、お客さまの体質に合うかどうかを確認してから、おすすめするようにしましょう。お客さまの体質が「しばり」に当てはまる場合、②のような生薬製剤よりも、漢方薬の方が効果が出やすい可能性があります。なお、1カ月程度服用しても症状がよくならない場合は服用を中止してもらい、再度、相談しに来るようにお伝えしてください。

  • 有効成分:抑肝散加芍薬黄連水製乾燥エキス
  • 効能効果:体力中等度以上をめやすとして,神経のたかぶりが強く,怒りやすい,イライラなどがあるものの次の諸症:神経症,不眠症,小児夜なき,小児疳症(神経過敏),歯ぎしり,更年期障害,血の道症
  • 用法用量:成人(15才以上)→1回6錠/15才未満7才以上:1回4錠/7才未満5才以上→1回3錠
    ※なお、いずれも1日3回服用のこと
  • リスク区分:第二類医薬品
参考:クラシエ「クラシエ」漢方 抑肝散加芍薬黄連錠[72錠]

生活のアドバイス

①ストレスをためない
PMSは、ストレスによる影響を受けやすいため、日ごろからストレスをためないことがポイントとなります。ヨガなどの運動を取り入れるのもよいですし、自分がリラックスできる方法を見つけるようアドバイスしてください。
また、症状日記をつけて、自分の症状がどのような時によくなったり悪くなったりするのかを把握すると、セルフケアがしやすくなりますよ。

②栄養バランスに気をつける
イライラや情緒不安定を和らげるために、カルシウムやマグネシウムを積極的に摂取します。例えば、カツオや海藻類、豆類などがおすすめです。 反対に、神経を高ぶらせるカフェインの摂取はできるだけ控えた方がよいでしょう。とくにコーヒーやチョコレートなどは、カフェインの含有量の多い食品です。

登録販売者が注意したい お客さま対応のポイント

登録販売者が注意したい お客さま対応のポイント

PMSのお客さま対応で、注意したいことについて解説します。

PMSへの理解を示す

PMSは女性特有の症状であるだけでなく、女性の中でも、PMSの症状が強く出る人もいれば、まったく出ない人もいます。そのため、周囲の人に理解されにくい傾向があります。実際に「わかってもらえない」と感じている女性も多いため、相談を受けた時は、「おつらいですね」と相槌を打ちながら、親身になって話を伺いましょう

必要があれば女性スタッフに引き継ぐ

PMSは女性特有の症状であるため、男性スタッフには相談しにくいというお客さまもいらっしゃいます。お客さまが話しにくいそぶりを見せていたら、さりげなく女性スタッフに代わってもらうのもよい方法です。

まとめ|PMSは、セルフケアで様子を見ることも可能

PMSは、OTC(一般用医薬品)やセルフケアで様子を見ることもできます。お客さまの症状をお聞きして、適切な商品を選べるよう、お客さまのサポートをしてください。
ただし、OTC(一般用医薬品)で症状が緩和しない場合は、医療機関での受診を促します。医療機関では、OTC(一般用医薬品)にはない治療薬もいろいろあります。受診勧奨も登録販売者の大切な役割ですので、適宜アドバイスできるようにしましょう。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
X(旧Twitter)、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC(一般用医薬品)についての情報発信をおこなっている。

過去の記事 【登販必見】鎮痛剤「イブ」の種類や効能、副作用について徹底解説!
新しい記事 【登販の知識】冬の花粉症とは?症状や対策、おすすめの市販薬を紹介!