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【登販の知識】冬の花粉症とは?症状や対策、おすすめの市販薬を紹介!

【登販の知識】冬の花粉症とは?症状や対策、おすすめの市販薬を紹介!

【登販の知識】冬の花粉症とは?症状や対策、おすすめの市販薬を紹介!

花粉症といえば「春」のイメージがありますが、地域によっては秋から冬にかけても花粉が飛散しており、全国的には2月から本格的に飛散し始めるところが多いです。主な症状は、鼻の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、目の症状(かゆみ、充血)、咳やのどのかゆみなどであり、様々なOTC(一般用医薬品)があります。

本コラムでは、冬の花粉症への対策や、おすすめのOTC(一般用医薬品)について詳しく解説します。

目次

登録販売者が知っておきたい、花粉の飛散時期

登録販売者が知っておきたい、花粉の飛散時期

花粉の飛散時期は、植物の種類や地域、その年によっても異なります。ここでは花粉が多い時期について把握しましょう。

植物による飛散時期の違い

花粉症の原因となる花粉には、様々な種類があります。代表的なものはスギ花粉やイネ、ブタクサなどですが、それ以外にもシラカンバやヨモギなど、およそ60種類にも及ぶといわれています。花粉の飛散時期としては、主に春または秋です。

植物の種類
  • 樹木の花粉
  • 杉の木
  • 雑草の花粉
  • ブタクサ
飛散範囲 数百キロ遠くから飛んでくる 数km~数十kmの範囲に飛ぶ
症状の出るタイミング 範囲が広いので一斉に症状が出る 生活圏によって飛散状況が異なり、ばらつきがある
参考:政府広報オンライン「花粉症で悩む皆さま!早めの治療や予防行動を!」 参考:エステー「秋の花粉症の基本〜ブタクサ・ヨモギなど雑草が花粉を飛ばす?春の花粉との違いとは?〜」

地域による飛散時期の違い

また、地域によっても飛散時期が異なります。例えばスギ花粉の場合、北海道以外の地域では、秋から冬にかけても花粉が少し飛散しており、2月からピークを迎えます。一方、北海道にはスギがほとんど生息しておらず、3~5月に少し飛散する程度です。

なお、年によっても花粉の飛散量が異なるため、自分の地域の花粉飛散予報を確認しておくようにしましょう。
参考になるページを以下に示します。

参考:日本気象協会「2024年春の花粉飛散予測(第2報)」

登録販売者必見!花粉症におすすめの市販薬

登録販売者必見!花粉症におすすめの市販薬

花粉症におすすめのOTC(一般用医薬品)は、「第二世代の抗ヒスタミン薬」と「ステロイド点鼻薬」、「アレルギー用目薬」の3つです。このほか、場合によって「点鼻用血管収縮薬」を用いることもあります。

おすすめ市販薬① 第二世代の抗ヒスタミン薬

第二世代の抗ヒスタミン薬には、次表のようなものがあります。次表の上2つの成分(フェキソフェナジン塩酸塩、ロラタジン)は、乗り物の運転に関する注意書きがないことが大きな特長です。また、アレグラFX以外の商品は1日1回の服用でよいため、飲み忘れを防止することができます。

【抗ヒスタミン薬】

商品名 成分名 用法用量 乗り物の運転に関する注意書き 補足
アレグラFX フェキソフェナジン塩酸塩 成人(15才以上)、1回1錠、1日2回 朝夕に服用 なし
  • 7歳から使える商品として「アレグラFX」もある
  • 同成分の別の商品も多数販売されている
クラリチンEX ロラタジン 成人(15才以上)、1回1錠、1日1回食後に服用 なし
  • 1日1回の服用で長く効く
  • 口腔内崩壊錠の「クラリチンEX OD錠」もある
ストナリニZジェル セチリジン塩酸塩 成人(15才以上)、1回1カプセル、1日1回就寝前に服用 あり
  • 1日1回の服用で長く効く
アレジオン20 エピナスチン塩酸塩 成人(15才以上)、1回1錠、1日1回、就寝前に服用 あり
  • 1日1回の服用で長く効く

おすすめ市販薬② ステロイド点鼻薬

花粉症には、ステロイド点鼻薬もよく使用されます。ステロイド点鼻薬は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに効果がありますが、とくに抗ヒスタミン薬では抑えにくい「鼻づまり」がある時におすすめです。

また、「フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用>」は、2023年11月より、リスク区分が第一類医薬品から指定第二類医薬品に変更されました。ベクロメタゾンプロピオン酸エステル配合の商品は、高血圧・糖尿病・緑内障・喘息の人は使用できず、使用可能年齢も18才以上となっています。

一方、フルチカゾンプロピオン酸エステル配合の商品(フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用>)は、そのような持病のある方や、15才以上の方も使うことができます。これらの違いはぜひ覚えておきましょう。

【主なステロイド点鼻薬】

商品名 成分名 使用可能年齢 補足
フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用> フルチカゾンプロピオン酸エステル 15歳以上
  • 2023年11月にリスク区分が指定第二類医薬品へと変更
  • 高血圧・糖尿病・緑内障・喘息の人でも使用可能
ナザールαAR0.1%〈季節性アレルギー専用〉、エージーアレルカットEXc<季節性アレルギー専用> ベクロメタゾンプロピオン酸エステル 18歳以上
  • 高血圧・糖尿病・緑内障・喘息の人は使用不可

おすすめ市販薬③ アレルギー用目薬

目の症状がとくに強い場合、アレルギー用目薬も有効です。なお、アレルギー用目薬には、血管収縮成分が入っていることがありますが、連用または頻回に使用すると、異常なまぶしさを感じたり、かえって充血を招くことがあります。目薬を頻繁に使用する方は、血管収縮成分の配合されていない商品を選ぶのがよいでしょう。

【主なアレルギー用目薬】

商品名 成分名 補足
マイティアアイテクトアルピタット クロモグリク酸ナトリウム、クロルフェニラミンマレイン酸塩、プラノプロフェン
  • 抗アレルギー成分のクロモグリク酸ナトリウム配合である
  • 抗炎症成分のプラノプロフェンが配合されているため、妊婦・授乳婦、7歳未満の小児は使用不可
  • コンタクトレンズ装用時の使用不可
ロートアルガード コンタクトa クロルフェニラミンマレイン酸塩、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム、ビタミンB6
  • ソフト・ハードコンタクトレンズ装用時は使用可能だが、カラーコンタクトレンズ装用時は使用不可である

必要に応じて使用する点鼻用血管収縮薬

血管収縮薬成分は、鼻づまりに即効性がありますが、効果はその場限りで持続しません。また、副作用のリスクが比較的高く、使い続けていると慢性的な鼻づまりを引き起こすことがあります。そのため、鼻づまりがひどくて眠れないなど、緊急性の高い時に限って使用します。ステロイド点鼻薬よりも安価なため、購入を希望される方も多いですが、連用リスクをご理解いただいたうえで販売しましょう。

商品名 成分名 補足
ナザールGスプレー ナファゾリン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ベンザルコニウム塩化物、グリチルリチン酸二カリウム
→血管収縮成分と抗ヒスタミン成分などの配合剤
  • 使用可能年齢は7歳以上
  • 高血圧、心臓病、糖尿病,甲状腺機能障害、緑内障の人は「相談すること」とされている
コールタイジン点鼻液a 塩酸テトラヒドロゾリン、プレドニゾロン
→血管収縮成分とステロイド性抗炎症成分の配合剤
参考:厚生労働省 的確な花粉症の治療のために

鼻炎用の内服薬と外用薬は併用も可能

なお、内服用鼻炎薬と点鼻薬は併用できます。例えば内服用鼻炎薬だけでは効き目が悪いという場合、あわせて点鼻薬を試してみるのもよいでしょう。ただし、成分や成分グループ(例:「抗ヒスタミン成分」など)が重複すると副作用があらわれやすくなるため注意してください。

参考:日本OTC医薬品協会「おくすりQ&A 鼻炎用点鼻薬」

登録販売者の接客の基本!花粉症の予防

登録販売者の接客の基本!花粉症の予防

花粉症は、症状が出ないように予防することも大切です。OTC(一般用医薬品)をおすすめする際、花粉症の予防グッズのご案内や、生活のアドバイスを一緒におこないましょう。

マスクやメガネの着用

花粉症の予防では、鼻と目に花粉が付着しないようにすることが重要です。そのため、マスクの着用はもっとも基本的な予防策です。必ずしも花粉症用のマスクである必要はなく、通常のマスクに湿ったガーゼを挟み込むのも効果的です。

また、花粉症用メガネも販売されていますが、通常のメガネだけでも花粉の侵入を抑える効果があります。視力矯正用のメガネではなく、いわゆるダテメガネでも問題ありません。

家の中に花粉を入れない

帰宅時は、家に入る前に服や髪に付着した花粉を払い、手洗い・うがいをおこなって鼻をかみます。また、花粉飛散時期は窓を開けないようにし、花粉の飛散量が多い日はできるだけ外出を控えましょう。

まとめ|登録販売者は花粉症のセルフメディケーションを推進しよう

花粉症はいまや「国民病」といえるほど、発症する人の多い病気です。登録販売者が適切なカウンセリングをおこなうことができれば、医療費抑制効果も非常に大きいといえます。お客さまに合ったOTC(一般用医薬品)を選び、花粉症予防のアドバイスをおこなうことで、セルフメディケーションを推進していきましょう。

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)

執筆者:村松 早織(薬剤師・登録販売者講師)
株式会社東京マキア 代表取締役
登録販売者や受験生向けの講義を中心に事業を展開
X(旧Twitter)、YouTube等のSNSでは、のべ1万人を超えるフォロワー・チャンネル登録者に向けて、OTC(一般用医薬品)についての情報発信をおこなっている。

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