登録販売者の試験勉強と仕事、両立のコツは?169人に聞いた

こんにちは、登録販売者転職のアポプラス登販ナビライターチームです。
ドラッグストアをはじめとしたOTC(一般用医薬品)を扱う店舗では、来店されたお客さまに正しい薬の情報をお伝えし、販売につなげるために欠かせない存在である登録販売者が求められています。登録販売者になるには試験を突破し、資格を取得する必要があります。
試験の合格率は例年4割程度であり、比較的合格しやすいものの、出題範囲が広いため計画的に学習を進めなければ難しいでしょう。とくに、新卒で働きながら登録販売者試験合格を目指すには、先輩の学習のコツや流れを理解したうえで、自身の学習に活かす必要があります。
今回は登録販売者として働く先輩に、試験勉強と仕事を両立していたときの学習時間や過ごし方についてアンケートを実施しました。ぜひ、試験勉強の参考にしてください。
目次
- ・登録販売者試験はどれくらい勉強していた?
- ・登録販売者の試験勉強と仕事を両立するコツは?
- ・登録販売者の試験本番が迫った時期はどう過ごした?
- ・登録販売者の試験勉強で「もっとこうしておけばよかった」と思うことは?
- ・まとめ|登録販売者の試験勉強は計画的に進めよう
登録販売者試験はどれくらい勉強していた?

今回実施したアンケートの概要は下記のとおりです。
- 調査対象:登録販売者として働く人
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 調査日:2024年6月26日~7月3日
- 調査人数:169人
なお、今回アンケートを実施した方の属性としては下記の特徴があります。
- 未既婚の割合:未婚37.3%、既婚62.7%
- 子どもの有無:子どもあり47.3%、子どもなし52.7%
- 入社1年目で登録販売者試験を受けた人の割合:47.8%
- ※未既婚・子どもの有無についてはアンケート回答時の属性
今回の回答者のうちおよそ半数が入社1年目で登録販売者の資格取得を目指していたとわかります。次からは学習時間や学習のポイントなど、各回答を見ていきましょう。
仕事がある日
まず1つ目の質問は「仕事がある日の学習時間はどれくらいでしたか」というものです。結果としては、下記の傾向が見られました。

- 回答の選択肢
- 割合
- 1時間未満
- 42.7%
- 1時間以上2時間未満
- 25.3%
- 2時間以上3時間未満
- 20.0%
- 3時間以上4時間未満
- 8.0%
- 4時間以上5時間未満
- 4.0%
- 5時間以上6時間未満
- ー
- 6時間以上7時間未満
- ー
- 7時間以上
- ー
仕事がある日は学習時間が1時間未満の方がもっとも多く、そのあとに2時間〜3時間と続きます。やはり仕事がある日は学習時間を確保しにくいようです。
たとえば、シフトが9時から18時の場合は帰宅して食事や入浴を済ませ、21時から学習開始するとしても2時間程度が限度でしょう。翌日の仕事を考えると1時間〜3時間がラインといえます。
仕事がない日
次に、仕事がない日の学習時間です。アンケートの結果としては下記の割合でした。

- 回答の選択肢
- 割合
- 1時間未満
- 16.0%
- 1時間以上2時間未満
- 30.7%
- 2時間以上3時間未満
- 24.0%
- 3時間以上4時間未満
- 14.7%
- 4時間以上5時間未満
- 5.3%
- 5時間以上6時間未満
- 6.7%
- 6時間以上7時間未満
- 2.7%
- 7時間以上
- ー
休日の学習時間は1時間〜2時間が3割程度、次いで2時間〜3時間の方が多く見られます。平日と比較して学習時間が伸びているとわかります。また、なかには5時間や6時間など1日じっくりと学習に取り組む方も見られました。平日になかなか学習できない分、休日に時間をかけて取り組む傾向があるとわかります。
登録販売者の試験勉強と仕事を両立するコツは?

次に、働きながら登録販売者の資格取得を目指すポイントです。ただ、やみくもに学習を進めるのでなく、先輩のコツを参考に学習計画を立てましょう。結果は下記のとおりです。

- 回答の選択肢
- 割合
- 学習スケジュールを立てる
- 30.7%
- カフェや図書館など集中できる場所で勉強する
- 38.7%
- 仕事を効率化し残業を減らす
- 34.7%
- 通勤時間などスキマ時間を活用する
- 38.7%
- 朝早く起きて勉強する
- 18.7%
- 夜遅くまで起きて勉強する
- 21.3%
- その他
- 4.0%
- とくになし
- 13.3%
学習を仕事と両立させるコツとしては、下記の傾向が見られます。
- 学習は計画的に進める
- 場所を変えて学習する
- スキマ時間を使ったり仕事を効率化したりして時間を確保する
1日は24時間しかないため、働きながら学習を進めるには計画を組み、できるかぎり時間を多く確保すること、また集中できる環境を整えることが大切だとわかります。
これから学習を始める場合はまず「いつ学習を進めるか」「時間はどのタイミングで確保するか」を考えてみましょう。資格を取得するまでは多少プライベートで我慢が必要になることもあるでしょう。しかし、長期のキャリア構築に向けて「今だけ頑張ろう」と踏ん張る気持ちが大切です。
登録販売者の試験本番が迫った時期はどう過ごした?

次に、試験が迫ってきたタイミングでの過ごし方や学習方法です。試験が近づくとどのように学習を進めていいのかわからなくなったり、自信がなくなったりするものです。
しかし、過去問にチャレンジしたり苦手分野を集中して学習したりすることで試験に向けて自信をつけられるでしょう。先輩方の回答としては下記のとおりです。

- 回答の選択肢
- 割合
- ひたすら過去問を解く
- 57.3%
- 今まで間違えた問題や苦手分野を復習する
- 45.3%
- 重要な内容をノートにまとめる
- 30.7%
- 新しいテキストや問題集を買う
- 21.3%
- テキストを用いて細かい部分を暗記する
- 26.7%
- 直前対策の講座を受ける
- 12.0%
- 朝早く起きて勉強する
- 5.3%
- 夜遅くまで起きて勉強する
- 13.3%
- それまでの時期と変わらずに過ごす
- 4.0%
- その他
- 1.3%
経験者の多くが、過去問を解く、もしくは今まで間違えた問題や苦手な分野を集中して確認するといった回答をしています。登録販売者は学ぶ分野が広いことから、どうしても苦手な分野や取りこぼしてしまう分野が発生しがちです。しかし、合格を目指すにはまんべんなく学習をおこなう必要があります。過去問で実践的に苦手分野克服を目指すのがおすすめです。
なお、その他の回答としては下記が見られました。
- 早く出勤して勉強した
- 社内で用意してある研修に参加した
- 語呂合わせを検索して覚えた
- 同期と問題を出し合った
一人で学習を進めるのでなく、同僚や社内の方々と協力して進めていた方もいることが回答から伺えます。とくに、新卒の場合は同僚と一緒に登録販売者合格を目指すことになるため、問題を出し合ったりカフェで一緒に勉強したりと「誰かと一緒」に学ぶことでモチベーションを高められます。
また、社内で登録販売者資格取得の体制を整えている会社の場合は、定期的な研修も実施してくれるため、独学で進めるよりも合格を目指しやすいでしょう。
外部の学習ノウハウも参考になります。近年は、動画やオンラインのさまざまなコンテンツで登録販売者合格をサポートするものが見られます。無料で活用できるものも多いため一度チェックしてみるのもよいでしょう。
ただし、無料で使えるもののなかには情報が誤っていたり不足していたりするものが多く見られます。使用する際は、信頼できる情報であるかを必ず確認し、かつそれだけに頼らず公的な情報を活用することが求められます。
とくに、古い教材の場合は法改正に対応していない場合が多く、誤った情報を覚えてしまう可能性があるため注意しましょう。
登録販売者の試験勉強で「もっとこうしておけばよかった」と思うことは?

最後に、登録販売者の試験勉強を経験した方に「もっとこうしておけばよかった」と後悔したポイントを質問しました。結果としては下記が見られました。

- 回答の選択肢
- 割合
- もっと早く勉強に取り掛かればよかった
- 30.7%
- もっとたくさん過去問を解けばよかった
- 30.7%
- 独学ではなく講座を利用すればよかった
- 20.0%
- 苦手分野にもっと時間を使えばよかった
- 20.0%
- 仕事がある日にもっと勉強すればよかった
- 8.0%
- 仕事がない日にもっと勉強すればよかった
- 6.7%
- とくになし
- 30.7%
多くの方が「もっと早く始めたらよかった」「もっと過去問を解けばよかった」と、学習量や時間について後悔している結果が見られます。
登録販売者の試験は各都道府県で異なりますが、年に1回のみです。そのため、学習を早く始めた場合は途中で「まだ焦らなくてもよいだろう」と、気を抜いてしまい直前になって「まだ過去問を数回しか解いていない」と焦ることもあるでしょう。試験まで時間のゆとりがある場合は、より学習の計画性が求められます。
参考までに、登録販売者の学習方法としては下記の流れがおすすめです。
- 出題の傾向を把握する
- 過去問に繰り返しチャレンジする
- わからない用語や概念はスキマ時間にインプット
- 改定情報を定期的に確認
- 試験の前半と後半を意識して回答する
なお、販売者の資格取得は独学でも可能ですが、会社の研修や資料、そして通信講座を利用するとより効率的に学習を進められます。
とくに「自分でどうやって学習を進めたらいいかわからない」「どのようなテキストを選んでいいかわからない」と開始前からつまずきそうな場合は、研修や講座を活用するとスムーズに学習を始められるでしょう。
まとめ|登録販売者の試験勉強は計画的に進めよう
登録販売者は他の試験と比較して、問題の難易度が高いわけではありません。しかし、時間をかけて多くの問題に触れることが大切であるため、過去問を少しでも多く解き、自信をもって試験に臨めるようにしましょう。
一人で学習を進めると、わからない分野が出てきたときに挫折してしまったり、不明点をそのままにして試験でうまく回答できなかったりすることも多くあります。その場合は先輩たちのように、会社や周囲の力を借りながら合格を目指すのもひとつの手です。
アンケートの結果、独学ではなく講座を利用すればよかったと後悔している方も多くいることがわかりました。アポプラス登販ナビでは、オンラインでスキマ時間を活用して受講できる登録販売者試験対策講座を実施しています。効率よく学習を進めたいという方は、ぜひ以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
「登録販売者試験の合格を目指す方へ 登録販売者試験対策講座」
登録販売者の資格は一度取得すると、ドラッグストアや薬局、近年はOTC(一般用医薬品)を扱うコンビニやスーパーなどさまざまな勤務先の選択肢を得られます。また、お客さまに対しても自信を持って向き合えるようになるため、メリットが多い資格といえるでしょう。資格取得に向けて計画的に学習を進めましょう。
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