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【指名の止まらない登録販売者を目指して】ドラッグストアで役立つズルい心理学《面接の本番編》

 

【指名の止まらない登録販売者を目指して】ドラッグストアで役立つズルい心理学《面接の本番編》

【指名の止まらない登録販売者を目指して】ドラッグストアで役立つズルい心理学《面接の本番編》

前回のコラムでは『第一印象をよくする』ということに注力して解説しました。
(前回の記事: 【指名の止まらない登録販売者を目指して】ドラッグストアで役立つズルい心理学《面接の事前準備編》
ここまでくれば、既に面接官はあなたに好意的な印象を抱き、話を聞きたがっていることでしょう。

しかし、まだまだ気を抜いてはいけません。
せっかく相手が話を聞きたがっていたとしても、肝心のトークが支離滅裂では何も意味をなしません。ですから本記事では、どうすれば面接官の心を釘付けにし、自分の話に説得力が生まれるのか、について解説したいと思います。

目次

【指名が止まらない登録販売者を目指して】ドラッグストアで役立つズルい心理学 《面接の本番編》

【面接の要】志望動機や自己PRの考え方

【面接の要】志望動機や自己PRの考え方

まず何を差し置いても面接に必ず必要になるのが「志望動機」や「自己PR」です。
ただ、ここで多くの方が陥る落とし穴があります。それが「ないものねだり」です。

こんな風に思ったことはありませんか?

  • 自分には○○がないからうまくいかない
  • ××の資格さえ手に入れればうまくいく

この「ないものねだり」ですが、実はこの思考があなたの成功を妨げているのです。大切なのは【自分は何を持っているのか】を確認し【それを活かす方法】を考えることなのです。

自分の経験を振り返る①  知識がなくても解説はできる

私は現在、登録販売者としての知識や経験を活かしYouTubeやSNSを通して、医学や心理学の知識を解説していますが、正直私は勉強が大の苦手です。学校の成績も下から数えた方が早かったですし、薬剤師ほど薬の知識に長けているわけでもないのです。

だから、YouTubeを始める際も、「自分が解説なんて...」と諦めることもできたでしょう。実際、薬剤師でYouTubeを運営している方は大勢いますが、登録販売者として知識を発信している方は、私以外ではほとんどいません。「自分も薬剤師だったら...」と考えるのが一般的でしょう。

けれど、私はそうは考えませんでした。自分が持っているものを確認したのです。

ドラッグストアで勤務していた際、私の『ちょっと笑える分かりやすい説明』は、幸いにもお客様から好評をいただくことが出来ました。私は、何も知識がないお客様に、分かりやすく、且つユーモアを交えて説明するのが得意だったのです。

私が今から薬剤師と同じ深い知識を得るには途方もない時間と労力がかかります。(勉強してもたぶん無理ですが...笑)

ならば、薬剤師と同じことをするのは捨てよう。その代わり、ユーモアたっぷりに分かりやすく解説するチャンネルを作ればいいんだ。そう考えたのです。
その結果、こうしてコラムを執筆させていただけるまでに成長することができました。
だとすれば、「自分には○○がないから無理だ」とか「この資格をとらない限りできない」といった思考が無意味であると、お分かりいただけるのではないでしょうか。

自分の経験を振り返る②  ないものを求めず、持っているものを知る

『ないものを求めず、持っているものを知る』。これは面接でも非常に有効的な思考です。

実際に面接をしていても「私には特技などはなく、この業界もまったくの未経験ですが、一生懸命頑張ります!」といった主張を何度も聞いてきましたが、これが間違いなのです。

愛の告白に言い換えれば「自分には何の魅力もありませんが、付き合ってください!」と言っているようなものです。あなたが告白される側だったら、どう感じるでしょうか?「そんなに悲観的にならなくても...」と、あまりいい印象をもたないのではないでしょうか?面接も同じです。

たしかに"業界は未経験"かもしれません。
ですが、みなさんは過去に、様々な仕事をしてきたはずです。今までしてきたことを思い出してみてください。つらいことを乗り越えた経験や、成長できた経験が思い起こされませんか?それを活かすのです。

例えば前職が介護士の方であれば、介護オムツの選び方のアドバイスや、介護食の知識に特化したスキルをお持ちでしょう。これは登録販売者として働く上で、他の人には真似できない武器となります。つまり、『経験とは立派なスキルになるのです。
自分にとって小さく感じている価値に限って、周りから見れば案外大きな価値をもっていたりするものです。

皆さまには必ず何か魅力があります。それらをすべてなかったことにして、面接に臨んでしまうのは、あまりにも勿体無いと思いませんか?
そういった過去の経験を未来に活かすにはどうすればいいのか、どう繋げれば活かせるのか、を考えればいいわけです。

世の中の常識は嘘ばかり【面接の3大誤解】

世の中の常識は嘘ばかり【面接の3大誤解】

前述した通り、多くの方が認識を誤ったまま、面接に臨んでしまっています。
採用を勝ち取るためにとても重要なポイントなのに、科学的根拠に乏しく、誤解されていることがまだまだあるのです。登録販売者として働く際にも役立つ内容に絡め、こちらで3つ紹介しましょう。

面接の誤解①  『聞かれたことに答えるのが面接』ではない

『面接官の質問に志望者が答えるのが面接だ』と思っていませんか?もしそうであるならば、今すぐ認識をアップデートした方がいいでしょう。たしかに、全体的な構図として間違っているわけではありません。ですが、忘れていませんか?皆さまには"競争相手"がいるのです。皆さまは当然『採用されること』を目指しているわけですから『他の志望者とは違う』ということを、相手に印象付けなければいけません。それなのに「ただ聞かれたことにだけ答える人」では、面接官から見て『その他大勢の普通の人』という印象しか残りません。

皆さまが競争相手に勝つためには、Q&A方式から脱却しなければならないのです。 ではどうすればいいのでしょうか?答えは簡単です。
ただ会話をすればいいのです。プライベートでの会話を思い返してみてください。

友人「そういえばこの前話していたラーメン屋は食べに行った?」
あなた「行ったよ」
友人「・・・・・・・。」

こんな風に会話はしないはずです。
本来だったら、あなたは「行ったよ!でもさ、その時に調子に乗って大盛頼んだら、あり得ない量が出てきて腰抜かしたんだよね!」という風に【返答+α】で会話をしますよね。

これを面接でも行えばいいのです。
当然のことでしょう。「話が盛り上がって楽しかったな」という印象にならなければ、今後も仲良くしたいと思いません。それが初対面の相手なら尚更です。

私が実際面接をしている時にも、こちらが質問したことに対して「はい」や「いいえ」でしか返答しない人をよく見かけますが、ハッキリ言って、絶対に採用する気にはなれません。

特にドラッグストアは接客業です。とりわけ登録販売者ともなれば、お客様や患者様に対して問診の必要があるため、細やかなコミュニケーションが求められます。ですから、面接の時点でそれができない人に対しては、必然的に評価を下げざるを得ないのです。

日頃から会話をする際に「はい」や「いいえ」だけでなく【返答+αの会話】を心がけましょう。 「なぜそう思うのか」や「きっかけとなった経験はなんだったのか」など、理由や根拠付けを加えるだけでも、印象はガラリと変わりますので、ぜひやってみて下さい。

面接の誤解②  アイコンタクトが出来ない人は不利?

実を言うと、面接で絶対に獲得したい印象は、相手の目を見て話すことで容易に得ることができます。

「話す時は相手の目を見て話しましょう」というのは定番のコミュニケーションテクニックですが、心理学の世界でもこれは同じです。相手の目を見て話す人は『知性的に見える』『話に説得力がある』『友好的だ』と判断されやすくなります。これを逃す手はありません。 しかし、これを聞いて「目を見て話すのは苦手なんだよな...」と思った方も少なくないでしょう。何を隠そう私自身も当事者なので、その気持ちはよく分かります。 ですが安心してください。【ヒトは目を見て話さなくても、案外気づかない】という研究をご紹介しましょう。

エディスコーワン大学の研究で、46人の学生たちを対象に、研究者が「私と4分だけ雑談をしてください」とお願いをします。ここで学生を2グループに分けます。

  • 研究者がアイコンタクトをたくさんしたグループ(総時間の77%)
  • 研究者がアイコンタクトを控えめにし、口元に視線を向けたグループ(総時間の25%)

その会話の様子を記録し、アイトラッキングメガネで学生の視線の動きなども追跡しました。 その上で学生たちに「研究者がどれくらいアイコンタクトをしていたか分かりますか?」と質問した結果【どちらのグループも「同じぐらいアイコンタクトがあった」と回答され、会話の盛り上がり度も特に差はなかった。】ということが分かりました。

なぜこんなことが起きるのかというと、研究チーム曰く『アイコンタクトバイアス』という現象だそうで、ヒトは話し相手がこちらの目を見ているかまともに判断ができない、という特性がある反面「相手はアイコンタクト量を見抜いているに違いない」と思い込みやすい、というのです。 つまり『顔の付近であれば、どこでも目を見て話したことになる』ということです。
もちろん目を見て話すに越したことはありませんが、もしアイコンタクトが苦手なら、相手の眉間や口元、あるいは鼻の辺りを見て話すようにしましょう。
登録販売者として働く際にも、スタッフやお客様から信頼を勝ち取るためにはアイコンタクトは必須のコミュニケーションテクニックですから、ぜひこれを機に会得しましょう。

参考文献:Contact Is in the Eye of the Beholder: The Eye Contact Illusion

面接の誤解③  「自信を持て」は何の役にも立たない

「大丈夫!自分なら出来る!自信を持つんだ!」
「あなたなら大丈夫!自信を持ちなさい!」

面接に臨む直前、自分に何度も言い聞かせたり、家族や友人などから励まされたりした経験は、誰もが一度はあるのではないでしょうか。しかし、残念ながらこの「自信をもてば成功する」という考え方は、科学的根拠に乏しいのです。

意志力の専門家であるアメリカの心理学者、ロイ・バウマイスター氏の論文によると【自信の有無は能力の高さや成功とはまったく関連がなかった】ということが分かっています。 さらに「自信が高い人は自分が成功者だと勘違いしやすい」とまで言われています。つまり客観的に見れば【ただのナルシスト】という風に見えてしまい、面接ではネガティブに働く可能性すらあるのです。

さらに別の研究でも【自信の高さはジャイアニズムと相関が見られ、攻撃的で差別的な人が多い】という結果が出ており、もうメチャクチャです。これを聞いて「でも成功者は自信家が多いじゃないか!」と感じた方もいると思います。
これに関してもロイ・バウマイスター氏は『自信を持っている人の多くは、自分の成功や幸福を大げさに言いふらしがち。成功者に自信家が多いのは、あくまで成功したから自信がついただけで、自信があったから成功したわけではない』とバッサリ切り捨てております。

つまり逆の相関関係だということです。
たしかに言われてみれば、成功には複合的な要素が絡みますし、自信だけで成功できれば苦労はありません。
とはいえ、極度に緊張してしまう方からすれば、自信を持てたほうが肩の力が抜け、堂々と面接に臨みやすいのも事実です。そういう方は【過去の自分がしてきたこと】に注目してください。

  • 日々、本番のために重ねた練習
  • 志望動機を捻り出すために書き出したノート
  • 費やした期間

こういった過去の経験を振り返り、確認することで「これだけやってきたんだから大丈夫!」という勇気が湧いてくるでしょう。登録販売者という仕事は、経験や能力を周囲の人間と比較してしまい「なんて自分はダメな存在なんだ」と落ち込んでしまうことがよくあります。そんな時は自分の過去の経験を振り返り、自信に繋げていきましょう。

参考文献:

【好印象を勝ち取る】面接3大テクニック

【好印象を勝ち取る】面接3大テクニック

それではいよいよ、周りから群を抜いて好印象を勝ち取るための具体的な話し方を3つ解説します。

面接のテクニック①  背筋を伸ばして話す

話す内容にばかり気をとられがちですが【背筋を伸ばすこと】も非常に重要です。誰にでもできて、尚且つ即効性のあるテクニックが背筋を伸ばすことなのです。ご存知の通り、猫背は相手にネガティブなイメージを与えてしまいます。
この印象は科学的にも正しく、実際に猫背の人はコルチゾール値が高く、ストレスレベルが高いことが分かっています。恋愛でも自信がなさそうな人は、やはりモテるとは言い難いので、これはぜひ対策しなければなりません。実際に猫背を意識し、姿勢を正すことで面接には相当有利に働くことが研究によって分かっています。

オークランド大学の研究によると【姿勢を正すだけで逆境に強くなり、ストレス解消効果が見込める】といわれています。具体的には次の通りです。

背筋を伸ばしたグループは

  • より自信を持ってスピーチできた
  • 集中力が持続していた
  • スピーチの内容もポジティブだった
  • 全体的にストレスレベルが低かった
参考文献:Do slumped and upright postures affect stress responses? A randomized trial

「面接で姿勢を正すなんて、当たり前じゃないか」と、感じる方もいるかもしれませんが、実際に面接をしていると、皆さんが想像している以上に"姿勢の悪い人"は多いので、要注意です。

面接のテクニック②  アンチクライマックス法で話す

「クライマックス法・アンチクライマックス法」をご存知でしょうか。
1942年にアメリカの心理学者ハロルド・スポンバーグが提唱した、相手を説得する際に自分に好感をもたせつつ説明内容に興味・関心を引き出すプレゼンテーション方法のことです。 簡単に言ってしまうと、

《クライマックス法》 内容→結論

《アンチクライマックス法》 結論→内容

つまり、結論を最初に話すのか、最後に話すのか、という違いです。

どちらが正しいということではなく、相手や状況によって使い分けることが望ましいとされます。では、どのように使い分ければいいのか。とても簡単です。

《相手との信頼関係がある場合》→クライマックス法(最初からあなたの話を聞きたい友人など)。

《相手との信頼関係がない場合》→アンチクライマックス法(知らない人の話をダラダラ聞きたくない初対面の相手など)

となります。面接においては、ほとんどの場合に初対面が想定されますので、多くの方は【アンチクライマックス法】で話すべきでしょう。
これは登録販売者として働く際にも役立ちます。我々はとかく、勉強した知識を披露してしまいがちですが、初対面のお客様や患者様の前では御法度です。信頼関係が築けていない状態でダラダラと説明してしまっては「なんだか理屈っぽくて苦手な人だな...」という印象になり、リピーターにはなってもらえません。
相手との関係性に応じて、トークを使い分けるようにしましょう。

面接のテクニック③  ストーリーで話す

ヒトはストーリーに対して強い関心を示すことが分かっています。
イマイチ伝わらない方もいるかもしれませんので、実際に見比べてみましょう。
次の2通りの登録販売者を比べた時、どちらの話に興味が惹かれますか?

Aパターン:「私は幼い頃から健康問題に強い関心があるので、登録販売者になりました。この資格を活かして御社に貢献したいです。」

Bパターン:「私が今ここにいるのは、登録販売者という資格に救われたからです。私は幼い頃からアトピーで、学生時代には肌を揶揄されイジメにあい、友人もできず、ずっと思い悩む日々が続いていました。そんなときに出会ったのが...」

いかがでしょうか?
話を途中で区切っているにも関わらず、おそらく多くの方がBパターンに対して「続きが聞きたい!」と、感じているのではないでしょうか?
このように、相手に物事を伝える際に、物語で伝える手法を【ストーリーテリング】といいます。 テレビでお笑い芸人が『すべらない話』を披露している番組がありますが、ここで使われているテクニックこそ、まさにストーリーテリングなのです。

ただ残念なことに、私はAのパターンでトークを展開する方を何人も面接してきました。これでは皆さまの魅力は伝わらないでしょう。
ストーリーで話すことは、相手から共感を得やすく、記憶にも残りやすいので、メリットは絶大です。特に志望動機や自己PRの場で使うと効果的なので、今までの人生を思い返し、映画やドラマの主人公になったつもりで話を組み立てていきましょう。

面接対策は1日にしてならず

面接対策は1日にしてならず

以上が科学的に正しい面接テクニックです。
これらを聞いてなんとなく気づいている方もいるかもしれませんが、これらのテクニックは一朝一夕で身につくものではありません。これらは言わば『基礎体力』です。ふだんまったく練習をしない人が、いきなり試合本番に臨んでも勝つことはおろか、怪我をしてしまうでしょう。
面接対策も同じです。普段からトークスキルを意識的に磨いていなければ、本番で確実にスベります。

今日からは『知っている』より『やっている』を意識し、一つでも多く実践していきましょう。

ヤマナオ(登録販売者)

執筆者:ヤマナオ(登録販売者)
YouTube【ヤマナオ会議室】のチャンネル登録者数1.4万人。
DMMオンラインサロン【凡人賢者アカデミー】のオーナー。
登録販売者として、通算10年以上従事した経験を基に「医学」「心理学」「仕事術」をメインテーマとし、情報発信を行っている。

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